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空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
5章 美味しいのできました。
38/849

038 むいてビックリです。

美味しいの幸せ。これからはこれも。

南の果実は甘いの多い。今回のには、あのすごい臭いのはない。

密閉できるもの持っていってないしね。ムリ。


今日もありがとう。よろしくね。

 ただいまって帰ると、今か今かって感じのお姉さん達。そうだよねぇ。僕がすごく待ち望んでいたって知ってるし、荷物見てすごく喜んでいたのも知ってるしね。

 ガラガラって持ってきて、ではさっそく。


 黄色の鮮やかなこれ、手でぺろんとめくって、スパパッと切ってお皿に。後も次々と切って並べる。

「一切れずつ、どうぞ」あちこちから、すすっと手が伸びてくる。ぼくも。

「ん〜おいしい」


「これが、これから作る果物。どんどん増やすよ。

 最初は町だけ。売るのは余ったら」

 全員分はないので、どれか一切れになる。全種類はここの役得。お姉さん達、満足のようで何より。試食は基本。忘れると、どこに居ても捕まえられて、新しい甘味を作らされるから注意しているの。


 新しい人達、どう?って聞くと、うふふって。


 それから、夕食の支度。長旅だったし、お腹に優しいものをそろえたメニューにした。ガラガラと持っていくと、真ん中の列がすっぽり空いていて、ハテナ。

 座るように言われて全員が座って、お姉さん達に拍手するように言われる。入口から一人ずつ、おずおずと入ってきて大拍手になった。

 フリフリのドレスにアクセサリーがキラキラ。アレ? ボロ布みたいだったので、剥いてとは言ったけど、別人では。髪の色がすごくキレイな色になってるし、美人さんになってる。スカート持ってくるっと。

 なるほど、はじっこで何かするってことか。前に衣装見せるイベントやりたいって言ったの覚えてくれてた。男の子の騎士スタイルがかっこいいなあ。声援がすごい!

 そうして次々と。大盛り上がり。


 これで終わり。イベント良かったなあしていたら、おねえさんに引っ張られて。

 テクテクと真ん中あたりで登場した小さい子が花束を持って出てきた。

「助けてくれて、ありがと」と渡された。えっえってしていると、拍手が起きて。

 僕は色々と想いが頭に流れて、うわ〜んって泣いてしまった。

 集まって来た人にグリグリとなでられて、もみくちゃにされて、泣いてばっかりだなあと、ぼんやり思っていた。


 それから、みんなで机を戻して食事になる。新しい人達はもちろん衣装を変えて来たんだけど、この町で流行はやっている服がとても似合っていてステキだなあって。

 じいっと見ると始めに出てきた人にやっぱり羽が見える。エルフらしい。あっちの人達は小鬼こおに。ゴブリンの蔑称べっしょうで有名な。民族研究の本に書いてあった通り、ツノがあるだけで外観は大きく変わらない。本やウワサはいつも大袈裟おおげさすぎだと思う。

 エルフの耳が長くて、とんがって書かれるけど腕が回せないし、狩りの時にあぶないよ。ぺたんこ耳な僕らだって弓で耳をることがあるって聞いてるから、耳飛ばしちゃうよね、ブチって。服を着るのも苦労すると思う。ケモミミみたいに自分でたたんだりできないとダメ。生き物としてあり得ないと思わないのだろうか。

 小鬼だって、なんであんなにみにくかったり、知能が低くかかれるのかなあ。たいてい鉄器を持ってるけど、鉄の精錬は高等技術なんだから。家だってスゴイの作れるはずなのに、わざわざ環境の悪い洞窟に住むわけがないよ。

 まして腰蓑こしみのだけとか。いや布を織るのも技術がいる。人を襲うとかは逆だよなあ。大人しい性格で虐殺ぎゃくさつの対象になってるって聞くし。だから、あんなに目立たなくしてたって事か。ここの人達だって、わざと汚くしてたし。怖いよねぇ。


「まあた、考えてる」

 お姉さんに、ほおをツンツンされる。

「仲間がいるんなら、呼べないかなあって思って」

「そうねぇ。落ち着いたら聞いてみましょ」


 あの羽って飛べるはずだよね。エルフさんのキレイな羽を見て思っていた。

 デザートで、またかなりの騒ぎになる。たった一切れだけなので、どれを選ぶかでも盛り上がった。

 今日は、気持ちが上がったり下がったりで、くたくた。感謝されても僕の手は小さいから一緒にって。

 いつもありがとうって、妖精さん達に感謝したよ。



 朝の時間が終わっても、新しい人達は起きてこなかった。

 お疲れの上に興奮させちゃったし、お昼には起きるかなあ。

 学校の様子を見ると相変わらずで、ため息が出る。授業が終わって、べ〜姉を呼んで、おじさん達と相談をする。


「やっぱりダメ。仲間にならないと思う」

「そうかあ。で、何人だ」

「80、怪しいの入れると100人を軽く超えるよ」

「ん〜仕方ないかあ」

「資金は問題無いわね」

 時間が無かったので、ちゃんと確認しないで全員を引っ張って来てしまったから僕達が悪い。拉致らちされたとでも思っているから、好き勝手やるし、指図さしずも聞かないから田植えの時から働き手の人数に数えることもしていない。

 この前のは、お仲間で行ってもらったら最悪の結果だった。隠す気も無い、罪悪感がカケラも無いのは驚いたし、お仲間を守る気概がちょっぴりも無いのは悲しかったし、怖かった。

 田植えの時は称号がよく分かっていなくて、ランクが上がったから王や聖女でも制御出来なかったと思っていたけど、仲間でないなら誰でもムリ。お買い物の町は10日悩んで受け入れを止めたけど、それは正解だった。ただ飯食らいの乱暴者たちは悪夢でしか無い。勇者災害がようやくに落ちる。もっとも愛される称号に人数制限があるのがそもそも可笑おかしい。盗賊はどうだろ。導師に詐欺師のような説明が付いているのも間違い。だよねえ。


「申し出るとは思えん」「せっかくだし、イベントでどうだ」

「この前の」「そうだな」

「じゃ、明後日に遠足イベントね」「分かった、準備だな」

「用意しとく。どうせ余ってるし〜」


 お昼は、手間が掛かってるように見える野菜いっぱいスープに、ふわふわメン。町の紹介を食べ物でもと思って。

 歯ごたえは野菜であるし、パン好きも納得の一品だよね。

 とはいえ味付けが塩胡椒だけというのはかなり弱い、とは常々(つねづね)。今度のが収穫になると、味付けが大きく変わる。楽しみ。


 おっ。おじさんが大きな横断幕を持ってきて貼っている。ポスターが上手く作れなかったんだね。

 でも伝わるよ。やっぱり「読める」は素晴らしい。

 イベントいっぱいだなあ。昨日のも他では、まずやらないし、できないはず。


 お昼頃になって、新しい人達がぞろぞろと食堂に入ってくる。昨日ので、だいぶ落ち着いたかな。

 バカ騒ぎだったし色々気にする必要ないって思ってくれたら良いな。

 今日のメニュー。ご飯がスープだけはよくある。普通食材だし、イヤとかないはず、最近採れた野菜が入っている。メンも始めてだしトマト仕立ては普通にあるか。観察ばっかだと伸びちゃう、僕もごはん。


 ああ、食べ方に困ってるようだ。お姉さんが気がついて教えてる。そう、このクシ状のスプーンが、なんで今まで無かったのっていうぐらい便利。サクッと刺して食べられる。手で触らないの、ステキ! 今まで手づかみで肉の汁とか付いちゃって、べちょべちょでやだなって思ってたの。そのために手を洗う椀とか出すんだけど、それを服で拭いたりするのがいる。うえ〜って思ってた。手で食べるのは普通だし、ダメとは言わないんだけど、ヤメテとは思う。

 メンをくるっとするのを思いついたのがこども達。あーんて食べるのかっこ悪いからこうやるのって見せてね。すげ〜っておとな達に言われて喜んでたなあ。ぼくもすげ〜って思ったし。

 食べて美味しいって、うんうん。水が美味しいって、でしょ。


 じゃあ、ご案内は一番ヒマそうなヤツって確かにそうだけど・・とおじさんか。相談役だしね。

 まずは〜裏の原っぱで〜す。あっちがトリのおうち。トリは〜色々いるよ。美味しいのばっかり。まだ、ここの名前考えてないの。変だよねぇ原っぱじゃ。

 こんな柵で、逃げないのって? そう思うよねえ。柵スカスカだし、飛ぶのもいる。でも逃げない。不思議でしょう。じゃあ次。


 今、部屋にしてる所のこっちが食材を作ってるとこで、あっちが外に売る物を作ってるところ。で、学校。学校は必ずなの。読み書き計算出来ないと困るでしょ。うんうんって。僕達みたいな人は出来ないのが普通だしね。

 おとなりがお風呂ね。もう何度も入ってるよね。

 お風呂を過ぎると、住居群。

「みんなはここにいる。用意できてるって、今日からにする?」


 ず〜っと登っていって、ここが湯畑。暑いのが出てて、冷ましてるとこ。おお、感動するでしょ。魅せるために作ったからねえ。

 トコトコとしばらく行くと丘が続くのが見える。遠くに山脈。ここ一帯が鉱山で色々採れるのってとこで、小鬼ちゃん達がじっと見てる。掘って騒いでる人がいるねえ。じゃ、つぎつぎ〜。


 丘を下っていく。この辺全部、住居予定なの。いっぱい住めるよ。と言いながらテクテク。後ろではおじさん達と話が盛り上がっていて笑いが出ている。

 この辺が蔵。発酵食品を作ってるの。発酵?って顔。ん〜っと考えて「お酒とか」っていうとギラッとする。みんな好きだねえ、お酒。


 川を渡ると畑。って僕が指してるとこと違うものに釘付け。だよねえ。どこからでも見えてるものだし。近づくとすっごくおっきいの。作った僕でも驚いたし。いっしょに持ってきたものを育てるところ。この辺の気候じゃ難しいものだから。食べるだけだと思ったでしょ。でも、買ってもらったの。ほとんど種とか苗なんだよ。果実少ないって、僕が怒られてたでしょ。怒られた意味が分かんなくて、??だったけど。

 ぼくの自慢の畑の方、見てないよね。ま、普通の風景なんだけどさ。

 それからテクテクって行くと、もう一つの気になっていたと思うものに着く。


 お城好きだよね、みんな。僕も好き! まさしく絵本のお城だもの。中に入ってもキレイなの。塔はちゃんとしてるのに。見えてた建物に厚みが無いのはスルー。入ると可愛い町並み。屋根のあるアーケード街。ステキな店が並んでる。その1つのお店に入ると居るのは牛さん。まあ、声は聞こえてるし。

 中を抜けて行くと小動物館。かわいい〜と大変評判で嬉しい。住民はもっと可愛いよ。ちょっと住民と親睦を深めた後、休憩ってことでまた戻る方へ。隣の屋敷をパスするので、アレはって聞かれる。こそっと言って、ああと納得してもらう。


 広々のマキバを見ながらお茶。お店じゃ無いから、自分でやることになる。手伝ってくれるのは助かる。軽食やおやつっぽいのは、当然ある。必要(ボク基準)。お酒は無い(ボク基準)。きっと人がもっと増えればお店になったりするだろうけど、当分無理。自分でやるからと言っても、タダのモノは無いので、コレはボクのおごり。いい機会だし説明の上手いおじさん達から、この町の始まりをどうぞ。

 いちいち、ほぇ〜や、おおっとか相づちが入っておじさんもノリノリ。

 ちらっと合図が来たので、ペンダントか腕輪を選んでもらう。選び終わったところで。ぽうっと明るくなって、認証が完了となる。絶対外さないようにって言われる。おじさん達ペンダント派なの、可愛いの好き。

 これからはこれが財布になるし住民の証明になるって言われてる。お金〜は持ってきてなかった。


 どうやってが見たいというので、小さいお城をテーブルの真ん中に作る。ぽわっズズズって。ボクの手のひらから、次々と妖精さん人形が出てきて、お城で遊んだり、みんなにちょっかい掛けたり。

 妖精を見た人は、あんまりいないし、光の球くらいしか分からないから、絵本は想像のもの。大きかったり、怖い話で恐ろしかったりだけど、多くは光の球で書かれている。ホントの妖精さんは、とっても可愛いの。だって見ながら作ったし、一緒に行進したりしてる。


 おじさん達も妖精は初めて。こんな楽しい町にするねって。妖精さんを見て思っていたよ。

広いから、歩いてるだけでお腹空なかすいちゃう。

楽しんでもらえて何より、見て楽しいやキレイになるように作ってるしね。

住んでいるとこが自慢なのは嬉しいことだよね。


次は木曜日22時。また、よろしくです。

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