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空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
3章 美味しいをはじめました。
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022 待ち人来たる。

勇者は4人までって常識。で、うちって何人居たっけ。

それも冗談じゃなく。

あ、終わったこの町。


今日もよろしくね。

「「「疲れたぁ〜」」」

 楽しくご飯を食べ終わった頃にフラフラとおねえさん達が入ってきた。

 おやっ、たぶん筋肉痛の方々で、僕が足ゴーレムにしたはずの・・・

 聞くと動けなくなっていたところ足が動いてお風呂に行けたし、ご飯もあった。任せるままにしていたら、あっという間に治って、畑に行って手入れ、お城に行って動物たちのお世話をしてくれたそうだ。

 心配で行ったけど、道具がそこら中に散らばっていて、手入れもしてないしで片付けてた。とか、えさ箱の蓋が閉まったままで、腹減らしてたよ。可哀相だったねぇ。道具ほっぽらかして危ないったら無かったよ。って説明してくれる。お城は自動になってて手間が掛からないはず、エサ入れて蓋が開いてればだけど。


「誰だよっ。田植え前の当番は、ぶっ飛ばしてやる!」

 大変お怒りである。でも分かりきっているよ、みんな。自分たちで宣言してたしねぇ。


「勇者ね」「勇者だろ」「やっぱ真の」「またかあ」

 まあ、分かってても文句言いたくなるよなあ。ねぎらわないと、お城の崩壊をすくってくれたんだし。農具は、まあ新しいから大丈夫だろうけど。

 お姉さんたちと料理を手早く作って食べてもらった。


 突然、ばあ〜んと、戸が開いた。

「お〜、いた。良かったよ。建物だ〜れもいないし、物がなくなってるしで。ヤバイって思ったぞ」


「待ってた!! おかえり!!」

 僕は思わず、飛びついた。遅いよ。昨日から、すごく心配してたんだからね。食料をだけど。


「取りあえず、みんな呼んで! ご飯食べながら、お話ししよう」

 また、たーっと調理場に行って、お姉さん達と食料来て良かった、ね〜。ほっとしたのもあって、感謝の気持ちを込めて多めに作った。ギリギリセーフだった、食料庫空っぽなの。

 まず、お買い物は無事上手く、というか高く馬が売れて、いっぱい買えたらしい。欲しいって言うのがいっぱい出て、交渉に時間がやたら掛かったけど、追加のお金は掛からなかったって。

 何でも聖都で馬が大量に盗まれて買い集めてるって話だ。悪い奴がいるよなあって、お買い物隊のお兄さん達、お姉さん達が楽しそうに言った。


 お留守番ズも、いけないよなあ、馬は必要だしなあ。誰だあとか言って、楽しそうだ。


 牛と豚もトリも手に入れたぜ。予定より多く。あと言われていた種と苗。もちろんぶどうのもな。あとなぁ。うちの方で、勇者の気配が強いって、騒いでいたけど。強いって事は5人はいるだろ。災難だな。

 わっはははってお買い物ズ、大笑い。


 あ〜って、お迎え側の方々は、苦笑いで・・・。あの〜っとお姉さん。

「うちなのそれ」

 周りの暗い表情で冗談じゃ無いって分かったらしく、お買い物ズがスプーンを落とした。


「「「「よりにもよって、うちかあ〜」」」」

 ショック大きいよね。5人とか災害とか言われる数だし。40人いるよ。力で抑えられる人たちがいるから問題になっていないだけ。どうせバレるけど、今はナイショ。みんなに口止めのポーズをする。


「しょぼい勇者なので、大丈夫。抑えられる人もいるし安心して。後は、やっておくよ。大丈夫。お風呂に入ってね。新しい家は一緒の人が迎えに行くからね。平気だから」

 しつこいくらいに言って安心させた。ゆっくり休んでね。お疲れのお姉さん達もゆっくり休んでね。子供は、お休みの時間だよ。残ったみんなで、動物たちを裏に引っ張って、世話をしてやり、残りで食料を調理場倉庫にしまう。もちろんお迎えを頼みに回ってもらう、家が分からないし。残りは明日。


 戻ってきたみんなの表情が暗い。完全に勇者のペースになっていたってこと。そう大変な事なのに周りが仕方ない、まあイイヤにして、気がつかないままにドンドン崩壊するのが勇者災害なのだから。

 きっと今日発覚の不始末も、まあイイヤにした気がする。というのを気付かされたこと。いや、気付いて良かった。まだ、間に合う。


「ぼくが勇者の称号を取ってみる。奴らが自由に動けないのは都合が良い」

 ちょっと悪い顔で言ってみたんだけど「かんばるって顔、可愛い」「なでていい?」「ぷにぷに」って、どうせ向いてないよっ。


 みんなは心配の顔のまま、とりあえずお風呂に向かう。たぶん、ぐっすり寝て、起きると「昨日のことは、まあイイヤ」になってると思う。ぼくもそう。だからすぐ何とかするの。


 困ったときもまずお風呂なの。身体を洗って、頭を洗う。ジャーって流す。首を振って水気を飛ばしてから、髪をくるくるってまとめて湯池に入る。ほわ〜ってする。家に戻って、部屋の隅っこで寝転がる。この間、ずっと考えている。同時にいくつか考えられる思考をフルに使っている。

 思考の一つで妖精さんたちに聞いてみる。できる?って。面白いって気持ちが返ってくる。よしっ。



 朝になった。やっぱりみんな良い笑顔で、すっかりイイヤに変わってた。まあ仕方ないねえって。

 今日からお兄さん達が復活してる。おじさんはまだ。案の定、男の人の多くは動きに逆らって運動する量が増えて、治るのが遅れたってこと。鍛え方が足りねぇ、だらしねえと言っていたおじさんたちは、遅れてイタタって事だろうなあ。予想通りでちょっと可笑おかしい。後で差し入れしておこう。


 次のお買い物隊も決まっていて、一人ずつ声を掛けて準備してもらっていて、早く回復したお姉さん達から、朝一番にたくさん怒られているので、とても素直。

 任せてって言ったけど、ゴメンなさいって、お買い物に行くはずだったお兄さん達に残っていたお片付けをお願いする。

 昨日の帰ったばかりのお買い物隊の人達が勇者じゃ心配だからって、やること多いし人が多い方が良いって、また行ってくれるの。お兄さん達はお留守番になったから、お片付けお願いしちゃった。まだ本調子じゃ無いしね。


 僕は、失敗を繰り返さないようにする大賢者。一人ずつなのは確認しながらなの。顔を見てとか無理だしね。自分自身時々忘れてるので、アピールをする。

 目標的な。なぜか大賢者っていうと笑われてナデナデされるけど。


 みんなで待っていると、勝手に動くことにずっと抵抗していたらしく、鼻息がちょっと荒い勇者たちが引っ張ってこられた。

「あれだけ動かされて、まだ元気とか勇者ってすげえよなあ」

 みんなが感心する。僕もそう思う。称号が付くとこうなるのかぁ。文献には載ってなかった事実だ。

 お買い物の担当一人ずつにお願いした通り、くところ(改造してある)にそれぞれ四人ずつ2列に並べてもらう。

 御者担当はもう座っている。ぼくは、てててっと寄って、足ゴーレムをぺりっとはがして、新しいのをぺぺぺぺっと貼るを繰り返した。キーの言葉は伝えてある。

「じゃ、いってらっしゃ〜い」


 頭にハテナがいっぱいな御者役のオジサンは、恥ずかしさで顔を真っ赤にして、キーの言葉を大声で言うと勇者が動き出す。制約は外れたし、勇者なのでとても楽しそう。ピクニックに行く子供みたいかな。

 ガラガラと馬車のお見送り。このおもしろいイベントに参加できたのは、面白いことに敏感な人だけ。まあ当然のように王と聖女達はいる。カード王、久しぶり。


 しばらくして、大爆笑になった。ぼくも笑う。残された馬たちが、あれって顔をしているように見える。

「奴隷にひどいことしてるって言われないかあ」

「大丈夫、勇者だからって言えば良いって。見れば分かるしね。勇者だって」

「おもしっ、いや可哀相な気がするなあ」「昨日もひどかった」「馬の声、真似まねしてるのがいるよ」

 いや、みんな笑って言ったら、悪いって。僕もだけど。ぷっ。


 これで、大いに発散して、称号が取れるだろうし、この地を離れるのも効く気がする。ひとりふたり取れないのが居そうだけど、町には勇者がいた方が楽しい。少なければ良い。それにしても、称号が伝染するって聞いたことがない。あの部屋はすごい偶然!と思ったけど、王の称号も伝染したのかもしれない。たくさんの聖女とか。あのゲームの通り、他の称号は多い方が幸せになる。本当に玩具王はすごいと思う。

 混乱していた町も落ち着くかな。


「いや〜、それにしても。あれは笑える」

 そうそう、キーの言葉はノリが良ければ良いのだ。妖精さんが喜ぶ。全然違ったって大丈夫。

 声を合わせて、みんなが言う。


「「「「進め!勇者!ドラゴンを征伐する(たおす)のだ!!!」」」」

いろいろ解決よかった〜。

やっぱり、最強に勝てるのは、最弱だよね。ゲームバランス的に。

あのゲームは予言の書なんですよ。発売間近です。


毎週火曜日と木曜の22時にアップなの!

また、よろしく。ぺこり。


あと「悪のマ王がやってくる」も見てね。こっちは金曜日。

https://ncode.syosetu.com/n2454gf/

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