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空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
3章 美味しいをはじめました。
19/849

019 お引っ越しは、突然に。

(怖い)ドキドキが(好き)ドキドキになるとか。

ツリ何とか効果?

狙ってやってるなら、何とかホルム症候群。

気のせいのはずなのに・・・


よろしくです。

 昨日は、鴨ゲットしたり、ピクニック楽しかった。

 すごく嬉しかったので、材料使い尽くしパーティーをやった。メニューは祭りの時のだけど、自重しないと違う物になる。お姉さんたちは、下ごしらえ見ていないから喜んでいたし、子供達が手伝いたがったので細々(こまごま)と助かった。

 もちろん料理は美味しく食べたけど、夜になっても人が増えず、心配やら情けないやら複雑だった。

 日持ちはする。もったいないことにしないのは、当たり前。

 今日を境に、子供達が食堂のお姉さんたちへは、信仰とも思える対応になり、僕には慣れ慣れしさが増し、真の勇者になった大人たちへは、それなりの扱いという、ものすごい温度差を感じるようになる。


 今日も朝から開店休業なので、ぼーっと考えている。

 この町は、だいたい500人。優秀な人達で、この人達が聖国の運営、聖都1万人の生活を支えていたようだ。聖国は略奪国家で、1,000年程前の強国期に周辺国を荒らし回って、次々に属国扱いにしていった。そこから、物資だけ搾取する。やがて戦うのは属国の住民だけになっていく。そうなると、あんなに進んでいた超技術や戦術、武力は受け継がれなくなっていって、怠惰たいだともいえる安定の国になっていく。それは周辺の属国でも同じで、今は何で物資を上納し、さらに周辺国と何で戦っているのかを思わなくなってる。

 みんなもう分からない。知ろうともしない。


 不思議なんだよなあ。たしかに優秀なんだけど、結構ポンコツな人が多い。働いていたの?って思う人達も。まあ、やるときはやるんだろう。居なくなって差配に困っても次々に物資は来るから、振り分けに困ったり、モノが無くても他にもあるからってことだろう。貯めるばっかりになるから色々と腐りそうだねえ。属国だって最新の武器が来なくなっても気にしなそう。そのまま戦争が無くなればいいな。

 まっ。気にしたら負けって感じかな。


 とか、考えていたら商材グループに着いた。

 玩具王がアレ始めてくれるって聞いたから、ホントは昨日来たかった。

 (いや、鴨大事! かわいい!)


「今日は。アレやるって聞いて嬉しくて来たの」

 とても華やか。モノに溢れていて、すごくなってるなあって思った。

 (悪い意味で)


「はい。玩具王はアレやろうと思うのです」

 うっとして、お姉さんの方を見ると、ニコニコって手を振られた。

 ばらされた(汗)。


「ごめんなさい」

 こんな可愛い子に玩具王とか無いよなあと思って、ぱっと謝った。


「いいの。気にしてない。何か面白いなって思ったよ」

「じゃわたし姫!」「わたしも!」「お妃でも良いよ!」「女王!」って、周りがかしましい。

「ノラちゃんは、玩具王子とか」

 う、って。固まってたらケラケラ、くすくすって、部屋中笑ってる。


「もう、何でも良い。僕には名前無いから〜」

 ブンブン手を振って、この変な空気をかき回してみた。えっとか、そんなとか、あれは渾名あだなかぁて聞こえるけど、名前が無いのはホント。


 変なままだけど勢いで「ここって、もう狭いしっ。もっと増えるし。もっと作るから」勢い大事!

「食堂の横の建物にお引っ越しっ」言い切った、いける!「いいよねっ!」

 勢いでビックリしてる。お姉さんや玩具王とその仲間の子も、う・うんってうなずいた。

 「じゃ、人探してくるっ! 準備してねっ」


 飛び出した。あ〜ビックリした。話し回るの早すぎ!

 人・人って思ったけど、動ける人は食堂にしかいない事を思い出したので、食堂に駆け込むと朝のまんまの人がいただけだった。

 開店休業だしって思って、ぼ〜っとしている方々に引っ越しの手伝いをお願いした。

 さすがに今人気だし、喜んでって感じで全員手伝ってくれるそうだ、助かる。


 商材グループの人は、あまりの早い展開に目が点になったまま、ロボットのように黙々と荷物を運んだ。

 片付いていない部屋だったけれど、子供達には宝の山でワイワイ騒ぎながら、せっせと運んでくれた。

 ちょっと無理だと思った重いものがいくつかあったけれど、例のガントレットを付けた聖女様は、クッションを運んでいるかのように軽々と運んでくれた。それを見た子供達の信仰心が上がったのは言うまでも無い。


 そうして、大して時間が掛かることも無く終わって、僕が今日のおやつに出そうと思ってた新作の甘味でお茶をして、とてもニコニコになった。供物に満足されて聖女と信者は帰っていったのです・・・


 パンパンって手を叩いて、「引っ越し終わった〜 起きて〜」って、がんばって大きな声で言ってみた。


「はっ。私たち何してたのかしら。ここどこ?」とプチパニック。口で言う人初めてみた。それも全員。

「引っ越し終わったよ。場所は食堂の隣! おやつもちゃんと食べたのに何言ってるの」

 手前の机を指差してみた。顔がぎぎぎって向いたのを見て、じゃあ、また〜っておいとました。


 口の中に幸せな感じが残っているのを感じて、ようやく魂が戻ってきた・・・

「あまりの急展開で、どっか行ってたみたい」

 あるんだなあとぼんやり思ってた、みんなの目があって・・・


「「「「あああ、せっかくの甘い物、味わって無くて悔し〜い!!!」」」」

 ・・・一番のショックは、甘味だったって。


 ワヤヤになったの、上手くごまかせたぁ〜 ふ〜って僕は、とっても安堵(あんど)した。

 それよりそれより〜 きっと今日は帰ってくると信じつつもドキドキしていた。ドキドキ。

 早くはやくうぅ〜

あなたがいるから 私が分かる。

「ここはどこ」は何とかなる。「私は誰」たぶんムリ。


また、よろしく。

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