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空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
15章 小さくない秋。
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110 作りまくらないと。

僕は意地悪だから、安心させてあげない。

どこもステキだって言ってあげるの。

大好きって。


今日もありがとう!

 夕ごはんでね。試飲会をしたの、海でこれから作るお酒。ルミナリエは()もるんじゃなくて、外商もするって、ガンバルって言ってたって報告もする。料理は魚祭りで、肉や玉子や色々な材料でも。甘いのに辛いの、酸っぱいのも色々。

 作りすぎは僕が情緒不安定になると起きるんだって心配されるけど、このお酒に合う料理を調べるためとか言い訳したりする。


 あ〜だの、こ〜だの言って楽しそうだ。感想はちゃんと聞こえてるよ。おじさん達は、北で飲んだのと違うって言う。もっと乳臭(ちちくさ)かったし、メシの代わりとか言うのもいたって。ふ〜ん、でもそれだといっぱい飲むんだよね。これはずっと度数(どすう)が高いからね。飲み過ぎには注意して。

 ふんふん。ジュースと合わせて特産品になりそうだ。すでにあるのと差別化も十分だしね。違いが分かり始めてるウチの人達がオイシイなら大丈夫。スタートはこれだけ。生産が進めば色々作って見ようかな。

 あとチーズがあれば、必要な栄養は足りるし料理の幅が広がるし、売り物になる。あと豚が美味しくなるしね。これに主力の魚と塩。うん、十分かな。


 自分たちが開店させたとはいえ、たくさんの店が並ぶとね。とってもステキって思う。商店街の計画はコレに近かったけど、人が足りないし、習熟度が低すぎて無理だったから店の形態をガラって変える事になった。変えて見やすくなったし、ぐるぐる回るお買い物が楽しいって言われてるの。でもなんか負けた感がしてるかな。特産品が出てきたし、僕らが止めた外商をやるとか、気にするよね〜。

 まあ、(あお)ってるんだけどね。お買い物隊のことで、すごく落ち込んでいるの分かるし。ルミナリエの人達が居なくなった人達の事をあんまり気にしていないどころか喜んでいる感じもする。見かけるだけで交流は無かったはずだけど、勇者達の時のことを重ねているようだ。そんな里の人達に元気出せ〜って。


 (かま)ってあげたいとこだけど、里も(本格)稼働だし嵐の時に考えた建物を商材棟の裏、お風呂と僕のウチの間の開いているところに、ムクムク〜って建てる。入口は横両方で3階建て。1階が食料品と日用品にキッチン関係の雑貨もある。2階は服がいっぱいに女性専用のコーナーがあって、ドレスやユニフォーム系もある。3階が家具で催事用の空きスペースもあるよ。


 商店街をさらに進めて、無人対応にしてあるの。全部にタグ付いてるからね。ゴーレムで無人警備してるから、怪しい行動はダメ。っていうのはみんな知ってるよね。

 分かっていても手が動く困ったのがいるから一定数は出るし、知っているのに(かゆ)ければ()くから、(くさ)い人が出そう。

 手癖(てくせ)の悪いのが治らない限りは、そのままの予定。高い石鹸で落ちるけど、()いたのは残る。ゴーレムがつきまとうのは無事に返すまでだから、すぐ返すのを推奨。壊したら知らない。

 臭すぎると僕がまた遠くにポイする気がするよ。


 そうそう、商店街への忍び込み系達は、防犯のシステム対策で全身を(おお)って来るんだけど、あれ妖精さんの謎の力だから、(よろい)や皮で覆っていても関係無いの。臭いがこもって大変なことになる。

 狙い付けるの難しかったからお願いしちゃった。ここのは、かなり弱くしているので有効範囲は50センチMくらい。おならの音や臭いは掛かったとこからだから、大抵は顔。顔からぷ〜ぷ〜するのとか(くさ)いのって、面白いけど本人が一番キツイと思う。商店街のは、この倍。臭いがちょっと()っぱいの。お口から出るあれのニオイ。


 建物が出来ると運び込んでくれる。これからは気軽にいつでも買えるから良かったや、アレやっぱり恥ずかしいからナイショで買いたかったって。女性のものは測ったりするのもあるし、最近は成長が(いちじる)しい人が多いから誰かが居た方が良いし、似合うかな〜の気持ちやコレどう使うのや、部屋のレイアウトは相談したいこともあるって何人かは居てくれる。商店街では、コレにそれぞれ人がしっかり配置されている感じ。昼の防犯は子供達で、もっと細かい挙動を読み取ってくれる。お金のことはシステムがちゃんとしているから、初級者でも何とかなるの。今は勇車隊の人が見てくれる。ずっとだといいな。


「いつか店持ちたかったから里に戻って来たんだよ。近場で良いところを探していたのもあるぞ」だって。デカすぎるがこれも良いって言ってくれる。もう少ししたら、南の商店街候補を見てもらおうと思った。

 東のお買い物隊は「でかいの! でっかい商売したい」人達らしく、東の会社作りが楽しそうだ。何人か飛行の道具を使えるようにしたいな。


 お店が出来れば、次は資源棟だよ。お待たせ〜

 全員居るね。割り振りは王がしたので、僕に文句を言っちゃダメ。男女分けはしてない、適正で見てるから、とりあえずやってみるの。向いているとやりたいは違うことがあるけど、やってみれば気持ち変わるかもだし。


 何度かやってみて「できる!」にはイメージの(ちから)が大事って分かった。だからね。リアルに想像できるように体験させてあげる。せっかく作った高炉もどきを(つぶ)すことになっちゃった。格好(かっこ)良かったのにぃ。僕もちょっと発散させてもらうよ。

 岩石を粉砕して粉々に割れ()りつぶされる、細かく細かく砂になるまで・・叫ぶ! 変わって銀が頭に書き込んでいく。くたっとへたり込む。

 次はスゴイの。燃え(さか)る炎に燃やす風が入って轟々(ごうごう)とする。自分が燃え尽きてしまうイメージになるのは実際に僕が溶けた鉄に手を突っ込んだからで、熱いってレベルじゃ無かったよ。道具だとすぐ溶けちゃうからダメだったの。・・これも叫ぶ。き〜ちゃんが書き込む。

 見ている人達、青くなってるね。痛いってレベルじゃ無いもの。トイレは()ませておいて良かったでしょ。


 余韻(よいん)でぼ〜っとしてる間にボンボンと建てる。コレは、材料(ごと)。違う材料だとやり方がちょっと違うから、お楽しみに。

 復活したのを立たせて、作業開始。材料錬成をそれぞれがやる。大きな釜が動き出して、材料の混合をする。出来たものをインゴットにして並んで出てくる仕組み。

「はい。おつかれ〜」

 夢中でやって、出来上がったものを見ると驚くよね。明らかに今までと違うもの。輝きがね。違う。

 これはフルに付いてやっているだけだから、やらされたみたいなもので、この人達だと身に付いていない。覚えるまで、何度もやることになるんだけど、今は完成を喜んでいてね。コレは世界最高品質の金属だったり、失伝した最上の金属だったりするもの。夏休み前の「とりあえず何か出来た」とは違う、素晴らしいもの。


 やった人達はね。周りに拍手されて泣いちゃうの。どうしてかは僕には分からないよ。

 頑張れば、いつかは出来るのを見せただけなの。ここまで出来るのは分かっていたから「能力が高いのに何でやらないの」って、何度も言ったでしょ。コツコツをしたくないみたいだから、最近は言ってない。

 やれるけど、やらないっていうのも選択にあっても良いと思う。それでどうなるっていうのは、お金が足りなくて困ったを何度もやっているよね。自分で言った事もやらないし、やっぱり何かを待ってる感じ?がする。頑張る選択だけ選ばないの。どうしたらいいか分からない。


 金属材料は、予想通り出来て良かった。この仕事に就くかどうかは置いておいても成果が明らかなのは嬉しいことだよね。今までのはちょっと良いものだったけど、全員でやらないと出来なかったから、誰かが抜けたり集中していなくて、よく失敗もしてたよね。これは時間も短いし、しっかり出来るまで鍛えてあげる。自分だけで出来たら、偉業と言ってもいい成果になるんだけど道具頼みだし、すぐいい気になるから持ち上げないけど、自信持って良いよ。だからガンバってね。


 続いて、職人パートはね。イメージはそんなに凄くないの。溶けるっていうのは理解していると思うから、土になったイメージ。こねられて引き延ばされて、切られる。ただ熱いから、自分が溶けていじられるイメージ。

 やっぱり叫ぶ。伸ばされたり、切られたりするところ、すっごいからねえ。で、銀とき〜ちゃんで書き込み。そんなに重くないから、復活も早いので、すぐやる。材料を溶かして膨らませて、コロコロさせてくっつけたり、切ったりして、ガラスの水差しが出来る。歪んでいるけど。溶かしたのを板状にしたり、型に入れて(びん)を作ったりする。土コネコネは、またね。ガラスの板が出来ると、念願の鏡が出来るの。べ〜姉に流して商品化する。

 今までの冗談みたいな出来じゃなくて、キラキラキレイ。型取りしていないのはダメダメだけど、板と(びん)は製品品質で出来た。周りから拍手が起きる。ニマニマしながらポロポロ泣く。「恥ずかしいヤツ〜」なんて声が掛かるけど、言ってる人も泣いてるよ。


 今までのこの人達だと、今日みたいに、くっ付いてやっても出来ない。きっと見て逃げたと思うよ。時間を掛けて追い詰めて意識を変えて自信を持たせたから、痛みや恐怖にも耐えたし成功した。けどね。


「これを毎回やる」って言うとガ〜ンってして、さ〜っと青くなる。


「まだ身についてないの。今日はやらされただけだからね。

 作業したのはキミタチだけど作ったのは王の人達のまま。

 これが一人で出来るまで、付き合ってあげる。キミタチは選んで良いよ」


 僕は指を4つ立てて、

「ひとつ、出来るまでがんばる。ふたつ、違う方をやる。

 みっつ、(あきら)めて、お手伝いをする。

 よっつは、新しい仕事だね。


 ムリにやってとは言わないよ。でもどれも大事だから手加減はしない。

 採石も商品に出来るようになったから、大事な仕事になったけど、爆破や力仕事で楽しく掘るのは無いし、道具も使えないといけないから、覚えるまで痛いのはある。


 適正で分けたけど、やっぱり鉄を作りたいやガラスが良いもあると思う。

 どれもイヤって人は自分で探すの。商店街や店のはサポートだから、それだけのは無いし、

 他の所も逃げて来た人を迎えるか分からない。

 自分で作るのが良いと思うけど、今までやった人は居ないから大変だと思うよ」


 僕は、かなり待ったんだよ。すぐ決めてって言うの。

 じゃあ、ココじゃない仕事をしたいって人は、で・・「東の国は?」って質問が来る。


「東は尻尾の人がいっぱいなので、開発か会社運営ができるなら良いよ。

 みんな(すご)く頭が良いし、働き者だけどついていける?

 全員、仮想化出来るし厳しいかなって。候補に入れなかった。

 ルミナリエもサポートは春までか遅くても初夏までだと思うからね。

 好きな人が居て移住なら良いと思う。

 収穫の村はノロイっていう暗示を掛けているだけだから、

 いつ解けるか分からないの。ずっと居るのは危ないからダメ」


 もう一度ねって聞くと居なかった。高めに自分たちを評価しているけど、それは虚勢(きょせい)でしかないから無理だって言うのは分かるよね。


 採石したい人〜って聞くと、パラパラって手が上がる。石スキーはやっぱり。銀やき〜ちゃんはメモしてる。コレも大事な仕事になるの。新たな鉱石や資源の開発もあって、道具は必須。広いしキツいけど頑張ってね。


 変えたい人〜って言うと、女の子の手が上がるけど、金属製造が銀担当というわけじゃないよって言うと、下がる。部門担当だけど、今までみたいに掛かりっきりにはならないよ。それぞれ忙しいんだしね。これからを考えると職人パートに居た方が銀との関わり多いと思うよは黙っておく。

 これから習熟や意欲なんかで差が付いてくるの。横並びは安心だけど、口ばっかりで成長が止まる勇者は要らないの。

 がんばって楽しんで、一緒に未来に行こうね。

未来行きに乗り遅れないでって

あきらめちゃってるけど間に合うよって


木曜日にまたねえ。

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