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空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
14章 収穫なんだけど。
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104 やりたいが多すぎて。

お休みの日だあ〜、思いっきり遊ぶぞ〜

あれれ、僕休みじゃ無いよ。

うむむ。


ありがとね。

 今日はねえ。8の月の4段目の24でお日様の日。ほとんど雲がない晴れで、浜の食堂をまたやってる。あれ〜。僕にお休みらしい日が、ちっともないんだけど。

 浜には遊具の整備で来てて終わったから浜食堂に居るだけ。食べるのは好きだから食べたいものを用意して、みんなの分もにしてただけで、昼だけのつもりなのに夕食も〜や花火も〜って言われて、やってるだけなの。夜は予定に入ってないから、花火の設置と設定もね。準備が大変なんだよ。

 全部タマタマなだけ、当てにされてもしらない。


 目の前で作っても、お姉さん達がやってるって思ってるのがほとんどらしいの。なんで。お姉さん達と一緒にボートで遊んでるのに不思議。思い込み、こわっ。

 ボートは改良したのを修正して、白鳥ボートは少し増やしたよ。足こぎ式だけど、動力も付けているから車のように動かせる。車を(いま)だに動かせない人は無理かな。車と違って子供もOKにしているんだけど、()がない時に動かせないっていうのは、子供達からは聞いてないなあ。


 さっき見た時、シューティングの外装を改造してあったよ。みんな忙しいのに、いつやったんだろう。かなり変わって見えるし、カッコイイね。

 チームカラーになってて、やっぱりチーム対抗にするみたい。

 あと、今日渡そうと思っていた冬用の服は、ケンシュウの人達の作ってて時間が無くなって作ってないの。すっごくいっぱいだった。

 今度のお休みまでにね。ガンバル。


 ケンシュウで人魚さん達がいっぱい来ているので、里が賑やか、先着の人がちゃんと教えたのか作ったのか分からないけど、腹ペコ過ぎはいない。川魚と肉の定食をご用意。東で買ったからハシも選べるようになった。合わせて、肉は一口サイズにしてる。今日はごはんやパンのお代わりが多くてあ〜あって思うだけ、気にしない。


 冷たいメンは今日で終わりね。河が大人しくなったから、ウナギの仕掛けで獲って大きくしてから、また出すし、海の方でシラス漁を計画してて、育てるの。来年から、いっぱい食べられるようにするからね。水田は減らさないから、どじょうも来年の楽しみ。

 川魚を料理に使いたいんだけど、漁をやってくれる人が居なくて、僕が獲るしかないの。おじさん達はみんなの分は獲ってくれないし。ゴリや沢ガニを食べたいんだけど、頼めそうな子供達には、流れが速くて危ない所が分からないと思うからダメ。

 おやつは、パンケーキと冷たくて甘いの。乗せるもので選べるだけ。氷だけのは、もうおわり。


 収穫の受け取りではケイジやったり、試食作ったり、チョロチョロして印象に残るようにしてた。ケイジでは最後に必ず出てきて耳から。チラチラと視界に入るようにして目からの情報で意識に残る効果を狙った。

 あえて黙って動き回ってね。ケモミミの嫌悪感より、オカルトな出来事と合わせた僕が上回れば、耳を隠さないでも大丈夫になるかなって。付き合い多くなるし、隠しているのはムリありすぎだからね。


 これでオワリにしない。せっかくつながりが出来たし、普通の小麦とかワイン用のぶどうやお茶もあるし、特産が無いってとこもある。

 わりと有名なところでも、収穫倍率が多いってことは無いの。アノ国への定期報告には何故(なぜ)か、土壌(どじょう)や気候に作付けしているものの項目まであるので、かなり分かってて狙ってみた。今期はウチが買い占めに近いけど、重要なとこじゃないので目立たないかなと。


 普通の小麦はね。品種を上げたものを春までに用意する。で、僕らの指導するやり方にしてもらうの。今年分の収量の倍で契約してあるから、文句を言わないでやってくれる。今までは冬はそのままにして春に()き込んでいたのをキレイに片付けてもらって、石灰をぱあって()いてから、深く掘り起こしてもらって、そのままにするの。片付けるのはトリのエサ場にしないためで、掘ったままなのは、寒さに弱い土の中の病害虫を殺すため、寒さで凍ったりして、自然に細かくなってラクラク。

 森の近くの空いている土地に木くずや落ち葉を集めて水を()いて踏み踏み、土をかけて家畜の(ふん)を混ぜて水を()いて踏み踏み、肉の余りや果実や野菜の(くず)にワラなんかも混ぜる。

 水を()いて踏み踏みして重ねてをする。これは肥料なの。腐らせないで発酵してもらう。ちゃんと発酵したら、土の入れ替えをするの。成分とかも気にする管理が必要なもので時間も掛かるの。でも人糞は用途が違うし、肥料にするのは、やっぱり貯めて発酵させてから。ちょっと問題があるし、気にする人がいる。生食を目指すものには使わないでね。


 作付けは、肥料入れたり成分の調整をするから、その時にまた。小山を作って整然と種を入れる。今までのバサ〜ってしていたのって、ムラが出るし、生育の世話がしづらい。けっこう食われるからトリにエサやってるようなものなんだよ。

 追肥もする。植えとけば勝手にムクムク育つものじゃないんだよ。良く考えて、観察することも必要なの。

 生育の初期から、すぐに違いが出るし、収量は最悪でも今の3倍で、6倍を目指しているんだからビックリする、どこまで増えるかお楽しみに。


 他の小麦は、今まで低く扱われてきたからって、売りものありませ〜んじゃ変に思われるし、ニンゲンは閉じた村だとロクな事をしないからね。もう一つの方、お肉を外に売る用にするの。これからたくさん採れる穀物や野菜をね。ごはんにして、美味しいお肉にするの。外向きにはこっちの方がずっと良いと思う。今までみたいに飼料はホシ草だけじゃだめ。草の栄養価も上げて、オイシイごはんをあげてちゃんとお世話しないと美味しくできないの。

 今まで、たいへ〜んだったってキミ達は言うけど、工夫も手間も掛けてないし、掃除も(おろそ)かだったよ。というのは見てるだけ。ガンバルに変わって良くなると、ナマケモノを許さないようになる。しばらくはイタイで協力するけど、ダメならきっと村が許さないな。

 今までのような不幸を考えるヒマを与えないように仕事を増やしてあげるし、海の人魚さん達みたいな悪習が生まれないように調整して、そこそこまでは豊かにするけどね。この子供がやたら多いのを何とかしないと、これ以上は難しいんだけど。


 そして、特に何も無い村はね。僕達が自由に試す、実験場みたいなものになるの。よく分からないものを育てて、畜産もやるし、色々なものをやってみる。池を作ってね。エビ養殖もやってもらうの。エビが特産になるかな。子供は多めくらいだし、変な(こだわ)りがないから、一番早く豊かになると思う。頑張って森を切り開いて、それで炭も作るよ。良い土が見つかったら、焼き物も良いね。


 どこの町や村も謎の作物を育ててたり、色々な作物や家畜を育てる。1つをガンバルのはステキだけど、もしもは怖いよ。当分は先物取引だし、今年はダメでしたは言って欲しくない。

 あと内職仕事、冬のお仕事ね。小麦の茎をキレイに刈って、()いたりしてね。織ってカゴや帽子を作るの。来年の商店街の目玉にしたいの。涼しいし、格好良かったり可愛かったりするものものでね。デザインはいっぱい用意したから、それを振り分けて、いっぱい作る。可愛いバッグやカゴにトリの頭を付けたのとか、麦も染めたりしてね。出来上がりが楽しみなの。僕が作ったのがいっぱいあって、仕上がりの見本にする。最低ラインの品質ってこと。これを超えたものじゃ無いと売り物にできないよ。出来高制なので、大人も子供も競い合って良いものにしてね。

 これでスキルを上げて、春には竹っていうのでもやってもらうからね。作って欲しいのがいっぱいあるの。来冬には、(とう)で椅子とか家具も作るよ。一応見本も渡すね。ステキでしょ。暑いところのものなので、材料を買って渡すね。


 僕の計画を聞くと、みんながやっぱりって顔をする。ただ育てるだけでも、今までダラダラやっていた人には大変だろうって。聞いてるうちにも増えてるしって。

 でも、色々な仕事っていうのは良いよ。どれか合ってるのがあるだろうから取りこぼしが少なくなるし、やれない理由が作りにくい。子供達が大人達と同じように出来たり、作れると大人がガンバルだろうし。最先端のものの外注とかやる気が出るかなあも、ちょっと。あと、みんなが大事な働き手になるとね。働かないが無くなるし、周りが気に掛けてくれるかなを期待してる。

 人は虫と違うの。ナマケモノ役は要らない。


 紙が消えるように仕向けたのは何でって。うんとね。余計なものは後で混乱の元だし、それぞれの特徴を選ばせたいの。手元にあると覚えようが弱くなるなあって、どうしようかなあだったの。

 ところが、描いた人がみんな字が汚くってね。誤字脱字もいっぱい。後で見た人にボク笑われたくないよって。えっと好きって字だとね。その人の書き方によっては「あなたが女子き」になって、そうねえ私は女の子だけどで終わっちゃう。「き」って語尾もありそうだし、恋が始まらない。

 「だべ」や「くさ」「がや」って、色んなの書いてあるし、日記みたいなのや悪口も見たよ。残って欲しくない。水に強いのは、まだだから、その辺に忘れられると土に(かえ)るの。この紙は読んだ後に自動的に消滅する、キラッ。みたいなもの。


 タネや苗は、作付けの時に僕達から買うの。支払いに困らないための冬仕事も、ちょっと。今回ケイジで急遽(きゅうきょ)作った道具もあって、きっと買う。出来映えが違うし、精霊石がこっそり補助するステキなもの、良いものを見て技術の研鑽(けんさん)(つと)めることを期待してる。クワとかカマも鉄が良くなった良いもので、お仕事を楽しくしてね。

 日用品とかは、近くの町に行く。村内で生活が完結するのは良く無いよ。多過ぎの若者が都会を目指したり、たまに帰ってきたりして、村をかき回すことも大事。モヤモヤが溜まると勇者が産まれるみたい。楽しいけど、学びや心の成長が止まった元気だけのものは、地域の成長の妨げになりかねないの。僕の仮説だけど新しく生まれた勇者たちの地域を観察してるとね。そんな気がするよ。


 ニンゲンのケモミミ達への悪感情が怖い。いくつも安全弁を付けてあってね。オカルトエッセンスや僕らに依存させるのもそう。子供達と遊んだりも大事。誰が植え付けたものか分からないけど、嫌悪感は何世代かすれば消えるって思ってるよ。

 とは言え、僕がそれだけのはずはなく、小麦や大麦や麻、胡麻(ごま)、菜の花、ぶどうやオリーブに他の果実は、外部製造のつもりで、やっぱり最上品を目指してるし、いくつかの明かせないものは、争いの元になりそうな良いもの。大元(おおもと)は人が足りないし、そんな中で細かい世話が面倒というのはある。

 村の人達から見れば善意にしか見えないだろうけど、僕らはキミタチが怖くて虚勢(きょせい)を張ってるだけだし、産物は僕の欲まみれなもの。その結果、キミタチが豊かになって生活に意味を感じて、将来に希望を持つのはオマケ。

 オマケって嬉しいからね。ぽろっと出たのが笑顔とか最高だなって。

僕らに関わる人達に幸せをっていうのは、きっと自分のため

安全地帯を少しずつ広げていきたいって思ってるのかな。


また見てね。

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