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空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
14章 収穫なんだけど。
105/853

103 たくさんの収穫。*

真面目に対するときのニンゲンは、なぜかケモミミに嫌悪感があるの。

それならオカルト要素でやっちゃうよ。

ちょっと洗脳風味、だって怖いんだもん。


ちょっと遅くなっちゃって、ゴメンナサイ。見てね。

 ある日の早朝、朝ぼらけより早い時間、あけぼの。叫び声が響き渡る。次々と4人。驚いてそれぞれに人が集まると一様に「啓示けいじを得た」と言う。激しい痛みは言葉を残していた。たくさんのカミとペン、それにインクも・・

 それから一心不乱に言葉を書き留める。まるで誰かに(あやつ)られているかのようだったと、見守った人は伝えている。

 記されたものは、畑の新しい知識だったり、農耕具の作り方だったり、家畜を肥え太らせやすすべだったりする。衛生という珍妙な考えが病を減らせるだったり、顔を洗え、髪を整えろ、着飾れ、楽しみを見つけろ、なんて言う下世話げせわなものもある。

 奇跡は何度か訪れて、最初の激しい痛み、あふれる楽しさ、深い悲しみ、ふつうの幸せな日常、戦争の記憶、そして激しくて深い愛情を見せた。その度に多くの知識が頭に残り書きつづった。いずれも透き通る青い髪の小さな子がみんなを導くで締められていた。

 人々はこれを「紙の啓示」と呼び、書きつづられた、たくさんの紙は大切に扱われた。

 余った紙と筆記具はいつの間にか消えていたけれど、気がつくことはなく、読み書きの出来ない多くの者は、こう思った。「ケイジってなんだべ」と。



 前の時は、たくさんの町村を回った。あんなに速かった勇車でも1月半掛かったのに、今回は2日だけ。契約したのは10町村で、勇者が誕生したところは大騒ぎになって買い付けはしないで済んだって言ってた。称号がいたら、俺たちとってはマズイって思ったんだって。さすがあ。

 最初にセットで、ぽんぽんと落として、受け渡しの準備と試食会をする。元勇車隊の人が商談、食材棟が試食、畑がこれからの話って役割で最低3人、多いとこで10人のチーム。


 ある村では、パンにしても美味しいのに、黄色っぽいってだけで買い叩かれる理不尽りふじんな小麦がとびきりスゴイって伝えるの。可能性をいっぱい持ったモノなんだよ。

 分かんない言葉で言いくるめられるもんかって警戒しているから、まあ食えってヤツね。そしてちょっと仕掛けをした。種族的嫌悪感をね。ミラクルで吹き飛ばそうって思って、ずっとチョロチョロしてたの。


 読み書きが出来るって人は、前もって家とか特徴を聞いていたし、そう言う人は地域の指導的立場の人だから、なお都合がいいの。やらなくちゃがあるとね、覚えも良くなるもの。

 収穫しても丁寧ていねいに処理してくれないと、こちらの手間が増えるし、味が落ちるから道具の作成や使い方を伝えたかったのは、僕のため。

 絵本や伝承でね。称号はドンってやって来て、知識が浮かぶっていうのは有名な話でね。頭に書き込むっていうのが似てるって思ってやってみた。ニンゲンはケモミミに嫌悪感があって、遊びなら良いんだけど、行商では耳を隠してる。いちイベントは、遊びだから隠していなかったよ。


 だからね。僕をアイコンにして、きっかけを作って、話してみれば良い人たちだよがすぐ分かる。農民達にはケイジって、ただ不思議な話だけなの。ワカンネになる。

 同じ事言ってるケモミミの話はよく分かるし、俺らの作ったものに「価値がある」し「ウマイモンに変える方法」を教えてくれる。「冬の仕事」「ゴラク」とか、いっぱいの嬉しいことを見せてくれるし、来年はもっと愉快にしようという。

 外から来る者には、だまされないようにと、居なくなるまでピリピリだったんだけど、不思議が多すぎて、嬉しいがあって、うたがってるヒマが無い。真面目な話をするときに、いつもき上がるケモミミの嫌悪感が無かった。この人達は、青髪の小さな子の仲間、だから大丈夫。確信を感じている。


 他の町では、人は多いし畑は豊かでいっぱい作れるんだけど、ちょっと粘度が足りないって、2級どころか3級品だなんて言われて、安くにされてきたのを僕らは3倍で買うの。市場価格を知らないのを良いことに正価自体が、毎年下がっていたんだよ。3倍で市場のちょっと安い価格になるの。

 悪い商人に気を付けてって、ブーメランで返ってくるぅ。

 手付けでいつもの(買い叩かれる)金額を置いていったけど、かなり胡散臭うさんくさいよね。作りたいものに、この小麦粉はちょうど良いから、契約した値段より高く買う。モチモチのメンやクルクル伸ばすのとか、甘味だって美味しいのが出来る。


 キミ達は、すごいものを作っているんだって分かってもらうの。

 ここは人が多いし、道具を持ち込んで作ってて、何してんの〜って、ハテナいっぱいだよねえ。見たこと無い食材にチーズだけで何種類あんの!とか香辛料って初めて見たっ、だよね。で、すごく美味しい。使ってる材料がほとんど見たことのないもの。

 おれの野菜ってこんな味だったけや、この卵ウチのとか、昨日食った肉と同じものなのか?!って分かって、想ってくれるように、この料理は誰々の野菜で、肉で、卵でって言うの。そうするとね。ウチの畑の方が、肉が美味いって思う。そう言えば「ケイジ」にそれっぽいのがあったなって、聞き流してた〜しまった〜で、町長に読んでもらいに行く人が出てくる。


 どうせ買い叩かれるや、ウチの肉美味(うま)くねえなあ、冬どうしようが変わってくる。食事が美味しいは幸せだし、耐え忍ぶだけの冬に仕事があったり、冬作、冬に作物が作れるに驚いたりして「冬は、のんびり過ごそうと思ってたのに仕方ねえ」ってニヤニヤしてる。ふつう、新しい作物の育成は嫌がられるんだけど、成否に関わらず全部買い上げだからって畑の何割かで作るって言ってくれる人がチラホラ。僕はニヤッてする。きっと違う村では、ゆ〜姉が同じ顔をしてると思う。

 いい話どころか、麦より高いモノって事はナイショ。初年度から新しいのを作ってもらうのは難しいどころか、あり得ない事だからね。僕らが育てるのが面倒だからっていうのは言わないで良いこと。


 えっとね、いくつかは苗とか種の提供にシフトにするの。アレもこれも作りたいけど、通年野菜や水田が大事だし、特殊な野菜や果実を増やしたい。その上、工場を始めたし、ゆ〜姉は酒をもっとって言ってる。仕事が増えてるのに人が増えないの。だから他の人達に作ってもらおうってする。いっぱい作ってもらって、豊かになって、便利や遊びを知ってもらってね。僕達のお客さんもしてねっていう、気が長〜い計画なの。みんなが豊かになるとモヤモヤはきっと減るし。


「食べ物が無いよ、お腹が空いた」は絶滅すれば良いって思う。豊かが過ぎると争いが起きるから、制限もしちゃうよ。杉樽は泳場サルと一緒・・あれっ変。やり過ぎは足りないのと同じって意味のつもりだったんだけど、ケモ耳が無いニンゲンはサルっぽいからかな。


 でも、支援だけはしない。僕は善人じゃ無いから間違わないでね。何かをしてくれないと何もしない。等価交換。別にモノじゃなくてもいいんだよ。僕に優しくしてくれて、頑張がんばれる人。未来をつかもうとしない人には興味ないの。面白くない。


 違う村では、お金持ちが菓子に使うとかで、高く買ってもらえるけど、ちょっとだけっていう小麦を作ってる。いつも余らせて、他の畑にき込んでいたのを一番高く売れた金額で全部買うって、僕達って怪しいよねえって思う。そんな人達に初めてのお菓子と初めての揚げ物にシチューやキッシュ、料理に一番良いものなんだよって、食べてもらうの。


 砂糖が高級品だっていう。いま里では小麦より砂糖の方がいっぱいあるけどね。山2つ向こうの町や他の村でも作るから来春からは(100分の1くらいになる予定で)毎年安くなっていくよ。塩はすぐにね。香辛料のいくつかは安くなっていくから、ごはんが美味しくなっていくよ。は、料理の腕しだい。ガンバレ〜。


 あと、パンは小麦の収量がたぶんすごくて、たくさんエールに変わっても食べる分がいっぱいある。フワフワにする粉も売る。レシピは有料。貧しくても、生きてきたプライドがある。ほどこしは失礼だし、これから対等にしたいから値引きを要求しない。キミ達が豊かになるのは当たり前なの。今までがおかしかっただけ。


 この村の小麦はオイシイモノにぴったりだから、食べるのが大好きな人達が村長宅に押し寄せている気がする。収穫が終わると、畑をちょっとやって、冬を耐えしのぐが毎年のこと。余裕があって時間があれば食べ物に興味が出るのは普通。これからの仕事も受けたし、冬作や冬野菜を「ケイジ」を見て、取りかからないといけない。


 秋は収穫で嬉しいけど、冬を考えると喜んでもいられなかった。ヒマだし色んな事を考えすぎるっていうと、オジサンがニヤニヤして「冬は昼間の方を頑張ってくれよ」バンって、お兄さんを叩く。

 農家の人は、たいてい冬生まれ。一年が10月だから繁殖が冬にっていうのは分かるけど、こどもが多いと生活が苦しくなる。野生動物は群れの維持が適正になるようにするのは何となくだけ、人には知性があるからハッキリ分かってて、家畜の繁殖を研究して計画する。なのになんで。働かない人魚さん達は破滅したいだったけど、この人達は違うはず、やっぱり人って分からないよ。


 冬作を始めた畑は、春に青々とワサワサしている。いつもなら食料が底をつき、なけなしの金で高い食料やトリや子豚を買う。空腹で畑を耕して作物を育て始める・・それがいつもの春だった。

 ところがあちこちで実りがあり、冬仕事で金と食料が十分にあって、冬に潰さなかった家畜は、収穫で残ったものを飼料にして肥える。家畜の出産は初めてのことだった。大麦を刈り、小麦を作付けした頃、ツバメが飛ぶ・・じゃないものを見かけるようになる。知らない子に教えられたとかで、オリガミとか。こどもが楽しそうにしているのは、豊かになったあかしみたいなもの。大人達は満足した顔をして眺めていた。


 飛ばしたものを開いて、折り方を変えると違う飛び方をする。いくつかは忘れられていって、土にかえっていく。最初にもらった赤や黄色とかもあった色々な紙が無くなってしまうと、悪ガキがあちこちに仕舞しまっているカミを見つけて他の子達にも渡す。模様がカッコイイなんて言いながら、白いオリガミが今日も飛ぶ。こどもたちが隅々(すみずみ)まで探しても新しい紙が見つけられなくなって、折り変え過ぎてボロボロになったものは道ばたに忘れられる。違う遊びに変わった頃に初夏の収穫が始まる。


 そうして気がつくと、たくさんあったカミの啓示は無くなってしまい、たくさんやったことを割と〜程度で、他は何となくで、後回しにしたものは忘れてしまった。大事ってことだけ心にある。


「必要なことだけ残れば良いの」

 欲しいのは、繰り返すしガンバルから残る。そこに必要なものでね、かたよっちゃう。得意があってね、他のとことは違うって、特別なんだよができるの。

 どこに行っても同じものを作って、食べているだけだとね。ラク、考えないとつらいが気にならないからかもしれない。でもね。僕が教えたことに新しいことはあんまりない。もっと良くしようって頑張がんばったら見つかったはずのことばかり。


 足りないのは何かなって、きっと変がないからって思った。おバカだけど明るくて楽しい勇者は変だから好かれるのかなって。でもそれは人任せだよって言いたいの。みんながちょっとずつ変で、それが良いなって心に変わるから恋になるのかな。なって欲しいなって。

ウンなかなか、いい感じ。

うっかりものが多いからね。ケモミミ隠してをちゃんと守れるか分かんない。

じゃあってやってみたら上手くいったよ。共同住宅だし、カルト村っぽい?


じゃあまたね。

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