エピローグ
「・・・・・・終わったようね」
異次元空間からタマモとレイ、クオンの三人が出てきた。クオンは眠っているらしく、タマモの背に負われてすやすやと寝息を立てている。それを見て、リンネは薄く微笑んだ。
そして、そのままリンネも抗いがたい眠気に襲われ、そのまま倒れこむように意識を落とした。
・・・・・・・・・
それから約一年の歳月が流れた・・・
ヨルムンガンドによって破壊された世界の復旧作業はどうにか終了し、現在に至る。
破壊された次元の復旧作業は困難を極めた。しかし、それでも人造神としての知識と能力の全てを駆使して復旧作業は何とか終了した。
リンネはクオンと結婚し、その間に二人の子供を授かった。息子と娘の二人だ。レイとタマモはその二人の子供に既にメロメロになっているらしく、すやすやと眠る子供の寝顔を見る度に破顔している。
楽しかった事もあった。苦しかった事もあった。辛い事も、たくさんあった。けれど、それも皆が一緒に居たからこそ乗り越える事が出来たと思う。独りでは出来ない事も、皆なら出来る。
・・・だから。
「・・・・・・クオン」
「うん、なあに?」
「大好きだよ。愛してる」
「うん、私もだよ。リンネ」
これからも、この幸せを守って生きていこう。失った全ての為にも。
そして、何よりも愛おしい家族の為にも・・・




