迷子との再会
俺はすごいんだ なんにでもなれるんだ
そんな根拠のない自信が頭の中で迷子になった
勉強は苦手 これと言った特技もない
それでも何でもできる気がした
将来は世界を変えるようなすごい人間に
なってるはずだった
そんなこと考えてたことも忘れて
気づけばごく普通の人間
勝ちもせず負けもせず
特技もなにもないけれど
それなりに戦えてる
でもそれなりに疲れた
これと言った武器も味方もなくて
ずっと一人で戦ってたから
戦いをサボったある日の夜
ふと昔の自分が脳裏をよぎる
俺はすごいんだ なんにでもなれるんだ
迷子になった唯一の味方が帰ってきた
その瞬間 世界が変わる様に夜が明けた