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第3話

ブックマーク感謝ですm(__)m

タイトルにもなっているスケルトン要素がようやく登場します

登場するだけですが(笑)

とある鬱蒼と生い茂る森が有った。

地元の人間からは「死の森」だとか、「魔の森」だとかと呼ばれる森で、名前から察せられるとは思うが「非常」に「強力」な魔物が「大量」に生息している。

ほぼ真円に近い形の大陸の端の方に位置しており、四方をそれぞれ、

大陸中央側→人類王国

大陸海側→魔族領

その他→断崖渓谷と霊峰山脈

に囲まれており、人類と魔族における、ある種の緩衝地帯となっている。

もちろん人類側の思惑(資源獲得+魔族領への進行)や、魔族側の思惑(領地獲得)等もあり、領陣営共に日夜侵攻をかけてはいるが、まったくもって捗ってはいない。

その理由は只一つ。

純粋に生息している魔物達が強力だからである。

故にこの森は様々な名前で呼ばれ、畏れられているのである。



そんな森の一角に存在する、僅かに拓けた小さな広場に、突然魔方陣が展開される。

淡い光を放つそれはその場でクルクルと回転し、陣の内外の位置を調整している様にも見える。

少しの間回転を続けていたが、丁度良い位置になったのか、

カチリ

と音を経てて停止すると、眩く発光を開始した。

唐突に耀きだした魔方陣だったが、あるモノを吐き出すと出現した時と同様にあっさりと消滅する。

すると、そこには、一体の魔物だけが残っていた。



粗末な半袖の上衣と長袖の脚衣。その上から肩や胸部、腰回り等に装着された革鎧と同様の脚甲を履いている。腕には何も付けておらず、左手の中指に指輪が一つ嵌まるのみだ。腰から直刃の長剣を下げており、パッと見では剣士に見える。



勿論、剥き出しの頭部や腕部が肌色をしておらず、そこには只骨だけが存在していた。


皆様お分かりの通り、我等(?)が主人公・名も無きスケルトンである。


彼(?)は光が収まって少し経ってから、この世界に於ける第一歩を踏み出し、



二歩目を踏み出せず、崩れる様に膝をついた。



左手は地面につけて身体を支え、右手で顔全体、特に口元から両目に掛けてを覆っている。

その背中や手足は小刻みにプルプルと震え、口からは唸り声が漏れ出ている。


その光景、いや状態は誰しも一度は経験ないし目撃したことがあるはずのモノであることは明確であった。








「…………ウップ!

……あの駄女神め!!いきなり放り込んでくれやがって……!次会ったら覚えてやがウッ……!!」



どうやら酔った模様である。


酔うのに必要な三半規管も無ければ、酔いを感じる脳味噌も無く、吐き出す内容物処か胃そのものが存在しないのに、酷く酔って吐きそうになっているのである。骨しか無いのに。


何処と無く顔色も悪い気がする。スケルトンなのに。


……どうにか酔いを退けて、行動が可能になったらしく、今度はしっかりと両足で立って辺りを見回す。……まぁ森しか無い訳だが。



「しっかし、あの駄女神め。

こんな森の中に飛ばしてくれおって。

つかここ何処よ?」


解・ここは、「魔の森」や「死の森」と呼ばれる魔物多発地帯の一つであり、魔族領と人類圏の防波堤の一つでもあります。



誰も居ないはずなのに声が聞こえてきた様です。

彼は左右を見渡し、軽く頭を叩きながら返事をしてみる事にした。


「……そいつはご親切にどうも。

ついでに、もう1つ良いかい?

あんた誰だ?」



解・申し遅れました。私、神より貴方様に送られし『ギフト』の一つ、【ヘルプ機能】です。

以後お見知りおきを



なんじゃそりゃ……。



******



混乱から立ち直り、幾つか【ヘルプ機能】とやらに質問してみた結果、以下の事が判明した。


・『ギフト』とは、俺の魂をこの世界にぶっ飛ばす直前にあの駄女神様が突っ込んでくれた《異能》・《チート》の類いであり、全部で4つほど持っている……らしい


・この【ヘルプ機能】は本来、転生時にインストールされた、この世界の情報を効率的に検索・閲覧する為の能力、いわば検索エンジンなのだが、あくまで『この世界に転生した時にインストールされた情報及び、元々俺自身が所持していた知識』からしか検索されないので、俺が知らない事に関しては一切解らない

(例えば、駄女神の本名だとか、駄女神の年齢だとか、駄女神の彼氏いない歴(笑)だとか、は検索しても解らなかった……残念)


・本来、【ヘルプ機能】を使用する際は『会話する形での情報のやり取り』では無く、何か知りたいと思うと

1・頭の中に検索ボードが出現する

2・そこにキーワードを入力する

3・関連する情報の一覧が表示される

4・一覧から情報の閲覧をする

と言った流れであったモノらしく、某グー○ル先生を彷彿とさせる品物らしい


・別に声に出して聞かなくても大丈夫だとか(心の声的なアレで大丈夫らしい)


それらを踏まえた上で、一つ質問してみる。

とても重要な質問だ。

今回の世界転移において、それ以上に重要な情報はまず無いであろう程に重要な情報だ。



「聞きたい事が有るんだが、聞いても良いか?」



とてもとても重要な事なので、故意に口に出して質問する。


解・なんでしょうか?


「この世界に俺が転移して来た理由は知っているよな?」


解・それは勿論。

『魔王に至り、人類を衰退させる』

事です


「まぁそうなんだけどね?

その『魔王に~』の下りはあらかじめ聞いたんだ?

でもさ?後半の方の『人類衰退』に関しては聞きそびれてな?

だから聞きたいんだけどさ?



『人類を衰退させた』って達成条件はなんぞや?



どんな状態に持っていけば『お願い』完了になるんだ?」


実は『魔王』関連については聞いていた主人公だが、肝心の『人類衰退』に関しては一切聞くのを忘れていたのである。

勿論、「土地を一定割合奪取」であろうが、「人口の一定数殺害」であろうが、「最大宗教の破壊」だろうが実行するつもりだが、条件が解らなければ動き様が無い。


解・少々お待ちください……検索中……検索中


俺自身は聞きそびれたが、転移時にインストールされた情報に紛れて、埋もれているだけ……だと……良いなぁ……。


解・検索結果が出ました


おお!それで結果は?


解・……すみません、『解りません』でした……。


つまり、『必要になるであろう情報』の中にそれは含まれていなかった様子である。







……あ、あの!駄女神がーー!!!

駄女神「何で私の名称、これで固定なんですか!」

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新作始めてみました クラス丸ごと異世界転移~無人島から始まる異世界冒険譚~ 宜しければ、こちらもお願いしますm(__)m
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