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やがて魔王へと至る最弱魔物《スケルトン》  作者: 久遠


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後日談・終話

ブックマークにて応援して下さった方々に感謝ですm(_ _)m


取り敢えず、予告していた通りに最終話となっております。どうぞお楽しみ下さいませ。



「ーーーって感じで、結果的には確かにほぼ『俺一人』で踏破した、ってことになったし、アレ以来あそこでは俺が伝えた初期訓練法(ブートキャンプ)での訓練が、冒険者登録の時の必須項目として定着したみたいだけど、別段イナが聞いてきたそれそのまま、って訳じゃあ……おや?」



俺達の過去の話を語り聞かせて上げる順番が、イナで最後となってしまった為に少々長く語ってしまっていたらしく、俺の子供達は皆仲良く一つのベッドに転がって、静かに寝息を立てていた。


まぁ、風呂に入りながら触りを話し、その後本格的に語り出した処で眼をショボショボさせ始め、ダンジョンを踏破した辺りで船を漕ぎながら続きをせがまれた為に、こうしてベッドまで輸送してから続きを話していたのだけれど、結局皆揃って寝落ちしてしまったみたいである。


もっとも、皆今日まで旅先ではしゃいでいて、知らぬ間に疲れも貯まっていただろうし、その後に食事・入浴と済ませてしまえば否応無く眠気が来るのは当然だ。

それに、既にそれなりに良い時間になってしまっている以上、こうして眠りに落ちるのは至極当然と言うモノだろう。

それに、種族的に言う程影響が有るかどうかは不明だけど、それでもあんまり子供が夜更かしするのは良くないから、丁度良いしね。


そんな思いと共に、仲良く一つのベッドに収まっている子供達へとソッと毛布を掛けてやり、就寝中の寝冷え等を予防しながら、沸き起こる愛しさに任せて優しく頭を撫でて行き、確りと眠りに落ちる様にゆっくりとしたリズムで数度ずつ背中やお腹の辺りを優しく叩き、完全に睡眠状態へと移行した事を確認してからベッドを離れる。


そして、部屋の明かりを消してから退出する間際に、思い思いの格好でベッドの中にて丸まる子供達を眺めていると、背後から複数の気配が近付いて来る。


「お疲れ様であります、主殿!」


「いやいや、ごめんね?子供達の相手任せちゃって」


「思えば止めるべきだったかも知れませんけど~、あの子達もジョンさんのお話しを聞けて~、とても楽しそうでしたから~、ついついお願いしちゃいました~」


「えぇ、これで、あの子達も貴方様の武勇伝に触れる事により、より一層強者へと近付いた、と言う事でしょうね」


「そうですね。あの子も、向こうで父上から話を聞いた時から、それが本当なのかどうか確かめたい、と眼をキラキラさせていましたからね」


それらの声に釣られて振り替えると、そこには予想通りの俺の結婚相手であり、つい先程まで見ていた子供達の母親でもある五人と、


「あらぁ~?もうあの子達寝ちゃったの?ケレルちゃんとは会えてたけどぉ、久しぶりに他の子とも会いたかったんだけどなぁ~」


「フフフフフ、さすがにこの時間では、お子様達に起きていろ、と言う方が酷と言うモノでしょう?それに、起きていられたとしたら、これから私達が『しようとしていること』には少々邪魔になるのでは?」


「……えぇ、言い方は少しどうかと思わなくも無いですが、彼女らには寝ていて貰った方が、私達には都合が良いでしょうね」


何故かこの時間帯(夜遅く)にここに居る、俺の義理の母親になるハティさんと現魔王のアルヴ、そして今は何処をフラフラしているのかよく分かっていなかったメフィストの三人が、もはや服としての最低限の機能すらも放棄して、この場に子供達が居たのであれば速攻で目隠しせねばならなくなるであろう服装をして佇んでいた。



……具体的に言えば、紐にしか見えないナニカだったり、中身が見えてしまう程の薄布製であったり、隠さねばならない場所に大胆なスリットが入っていたり、と言った具合の服装を、何故かここに居る三人だけでなく、嫁さん五人までバッチリとキメてしまっているのである。



嫁さんの五人に関しては、時折『夜のお誘い』の時とかにそう言う格好をしてくる事が有るから持っている事自体はおかしくは無い(今この人数でその格好をしているのがおかしくない、とは言っていない)し、ハティさんに関しても、開催場所はマチマチだが『夜のテクニック講習』と銘打って嫁さん達とナニカしているのは知っていたし、嫁さん達のその手の衣類の配給元である事も知っているので、持っていてもおかしくは無いだろう(着ているのがおかしくないとは言っていない)。


だが、その他二人であるメフィストとアルヴさんとが、こんな時間にこんな格好でいるのかがさっぱり分からず、ある意味『衝撃映像』であった為に脳が混乱して言葉が上手く出て来ない。


「な……!えっ……?ちょっ……!?」


万が一に子供達が起き出してしまった場合、即座によろしくない光景を目撃される事を防ぐために後ろ手で子供達の寝室の扉を閉めながら、口をパクパクとさせて二人を交互に指差す。


「な……!?」


「『何でここに居るのか?』でしたら、それは私も魔王位を退位した為ですよ?」


「私は、出先で面白そうな計画を耳にしたから、ですね!」


「…………!!?」


突然のアルヴさんからのカミングアウトに、それに続けられたメフィスト空の半ばふざけた様な、それでいて聞き逃すと不味そうな発言を思わず聞き流してしまう。


「ちょっ……!?次は……!!?」


「えぇ、約束の通りに、私達の様に直接貴方の思想に染まった者以外から、それでいて貴方の意志を継ごうと言う気概の有る者を選出し、育成し、周囲から認められるだけの実力を着けさせてから魔王位を移譲して来ました。彼ならば、私達が居なくとも真っ当に魔王国を運営出来るでしょう」


それを聞いた俺は、適当な相手に丸投げした訳ではないのだろう、と胸を撫で下ろす。

……さすがに、アレだけ手塩に掛けた国を自分で潰す羽目にはなりたくないから、まともな後継者が出来たのならばそれに越したことは無いよね。


……しかし、だとしたら何でそんな格好で、こんな時間に居るのだろうか?


そんな思いと共に訝しげな視線を向けると、それまで多少恥ずかしげにしていながらも、割りと堂々としていたアルヴさんが、突然恥じらう様な仕草をし始めると同時に、顔を赤らめながら口を開く。



「……それで、私が魔王位を譲られた際に交わした約束では、私が『後継者を育てて魔王位を退位』した時に『特定の相手が居ない』状態だった場合は『責任を取って(もら)って頂ける』との事でしたので、その報告と初夜にて可愛がって頂こうと……」



……あぁ、うん。そう言えば、そんな約束もしていたね……。


過去の自分をぶん殴ってやりたい気持ちになりながらも、取り敢えず理由は分かったアルヴさんから視線をずらして他の二人へと向けながら視線のみで問い掛ける。

すると……


「私はぁ、アルヴちゃんが他の皆に許可を貰いに行っている時に偶然『講習』で居合わせてねぇ、その時に今日の事を知ったから混ざりに来ちゃった♪あ、と言ってもぉ、私は直接参戦する訳じゃあ無いから安心してねぇ?」


「フフフフフ、私も似たようなモノですが、どちらかと言うと『ご無沙汰』ですので可愛がって貰いに来た、と受け取って貰っても良いですよ?」


との返答が返ってきた為に、思わず頭痛の発生した米噛みを揉み抑える羽目になる。


そんな、軽いノリで来られてもなぁ……、と思いながら、それで良いの?との思いを込めて嫁さん達の方へと視線を向ける。


「自分は、アルヴ殿であれば大丈夫であります!」


「私も、彼女なら良いかな?それに、彼女と約束しちゃったんでしょう?なら、守らないとね?」


「そうですよ~?常日頃から子供達には言っているのに~、自分は約束を守らないのは~、おかしいですよね~?ちなみに~、私も良いですよ~?」


「……私としましては、知らない処でそんな約束を結ばれた事は少々業腹ではありますが、貴方様がなされた事を妻である私が口出しする事ではありませんし、これも貴方様の甲斐性であるのですから良いのではないでしょうか?もっとも、妻としての序列と私達に対するサービスを忘れないで下されば、と言う条件を着けさせて頂きますが大丈夫ですよね?」


「私達獣人族としましては、ジョン殿程のお方であればもっと娶られてもおかしくは無いので、今の状況でも妻君は少ない方ですので、特には気になりませんが?」


そう、一通り答えてから、「それに……」と皆で言い掛けて、五人で口元を綻ばせながら顔を見合わせている。


何やら楽しそうな雰囲気を醸し出していたが、それはそれとして続きが気になった俺は「それに……?」と促してみる。


すると、今度こそ五人で揃って顔を赤らめ、眼を潤ませながら俺へとしなだれかかって耳元で囁き掛ける。




「「「「「……それに、そろそろあの子達の弟か妹を増やしても良いんじゃない?ね……?」」」」」




それに対して俺が、まだ早いんじゃ……、とか、そこは聞いてみないと……、だとかの反論をしようとするが、完全に『(オンナ)の顔』になっている嫁さん達と、ナニカを期待するかの様な三人に見詰められつつ、いつの間にか物理的に主寝室(6~7人で寝ても狭くない程のサイズのベッド有り)へと追い込まれつつあった俺は、半ばやけくそになりながら、それでもある種の覚悟を決めて過去に類を見ない人数での『夜戦』へと挑むのであった。






……そして、この時の『夜戦』によって、見事に家族が増えたりだとか、この時の『夜戦』を実はケレル、イナ、リオンにこっそり覗かれていたりだとか、この数年後にはあの時言っていた『お父さんのお嫁さんになる!』発言を実行するために夜這いを仕掛けて来たりするのだが、それはまた別のお話。




ーやがて魔王へと至る最弱魔物(スケルトン)・了

と言う訳で、これにて当物語は最終話となります。一応、思い付く限りのフラグの回収は済ませたハズですが、万が一回収忘れが御座いましたら感想等にてお知らせ頂ければ、多分閑話として投稿すると思います。


以前にも一度閉じた当物語ですが、『続けて欲しい』との声を幾つも頂いた為に再開してみましたが如何でしたでしょうか?楽しんで頂けたのでしたら、書いた甲斐が有ると言うモノです(^^)


最後になりますが、1000件近いブックマークや多くのポイント評価を付けて下さった方々、感想を下さった方々のお陰で投げ出さずに終わらせる事が出来ました。よって、ここに多大なる感謝を送らせて頂きます。ありがとうございました!m(_ _)m


次回作等についてはまだ未定ですが、構想自体はもう有るので、そんなに遠くはないと思っております。

現地主人公モノか復讐モノ、もしくはまた人外主人公モノでも書いてみようかな?

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新作始めてみました クラス丸ごと異世界転移~無人島から始まる異世界冒険譚~ 宜しければ、こちらもお願いしますm(__)m
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