雷皇の麒麟
オロマに連れられて魔物の出る平原に連れられ、魔物を倒した。その後、近くの森から声が聞こえ、そこに向かった。そこに居たのは雷皇の麒麟という魔物であった...
突進攻撃や、落雷攻撃を避けつつ、オロマとティオールは話す
オロマ「このネームドの麒麟は雷皇。「皇」と呼ばれるのは1500人以上の人間を殺した魔物に付くネームだ。」
ティオール「1500!?んな化け物なのかよ。」
?「す、凄い、あのちっちゃい子達、話しながら攻撃を回避してる。」
?2「本当だ。あんなの俺たちじゃ無理だな...」
オロマ「私達が引きつけるから、貴方たちは早く逃げて!」
?4「は、はい!ありがとうございます!早く逃げるぞ!」
そうしてパーティー全員は撤退していく
ティオール「でも、そんな相手にどう逃げるんだよ?俺達が今倒すっていうのは0円でランボ手に入れるのと同じ位のレベルだぞ。」
オロマ「不可能じゃないわね。」
ティオール「は?」
オロマ「人望があれば!」
そう言いながらオロマは麒麟に走って近づく
ティオール「いや、無理だろ。」
オロマ「「毒水」!」
そう言って濁った水を出し、麒麟はそれを華麗に避ける
オロマ「ちっ、これだから素早い奴は...」
麒麟「ギュォォォォン」
そう言いながら周囲に雷を放つ
ティオール「(ゴムのイメージを脳内で作って...)「ラバーシールド×2!」」
そうしてティオールとオロマの周りにゴムの四辺形を四方と上下に作成する
オロマ「うわお、凄いね。」
ティオール「(駄目だな、雷が強すぎる...このままじゃ、高電圧すぎて熱でゴムが溶ける...自動理解。これを使えば...)」
アスタート「自動理解。何を理解しますか?」
ティオール「まずは気配察知解除。自動理解は、魔物の言語。発音発声方法。麒麟の使っている技の名前。使用方法。あとはシールドの耐久性!」
アスタート「かしこまりました。」
ティオール「スキル!「自動理解」発動!(発音と発声方法も理解できた。技の名前は...皇襲雷(「こうしゅうらい」)使用方法は魔力の消費。ここまでは分かる。シールドは...ギリ耐えられるか?)」
オロマ「なにこれ!?なんか溶け始めて!?」
ティオール「しばらく待っていれば雷がやみます!それまで持つので大丈夫です!」
しばらく待っていると、雷がやむ
ティオール「解除!「身体強化」「タイフーン」「自動理解」理解対象:「皇襲雷」から雷の耐性。スキル。魔法とかをなるべく理解ー!(理解まで1分!あいつもそろそろ疲れてきたか?)」
そう思い麒麟を見るが...逆にさっきよりも活発になっていた
オロマ「このままじゃ私達負けるわよ。どうするの?」
ティオール「(あーもう、どうするどうするどうする。だったらもう自動理解は全部破棄だ!新たに麒麟の雷についての情報を!)」
オロマ「ちょっと、話を聞いて...」
すると、麒麟が突然叫び出す。
オロマ「うるっさいわね...」
ティオール「(あいつの雷は...ん?なにか声が?)」
麒麟「ここ...てけ」
ティオール「(ここてけ?...くそ、まだなかなか聞き取れないな...)」
麒麟「わ.こ..も...た..ね!」
そう麒麟が発すると、何やらすごいバチバチ言っている。
ティオール「(何はともあれ、やばそうな技が来そうだ。)」
ティオール「(自動理解はまたあとだ。それよりも、スキル欄に麒麟の雷って書いてあるのかっこいいなぁ...って、そんな事考えてる場合じゃない!)「雷纏」!」
そうして雷を纏う
オロマ「うっそ、雷纏ってるじゃん...」
そうすると麒麟は少し戸惑いながらも発する
麒麟「!?...ら...つ...ん!」
麒麟がそう言った瞬間、逃げ場がないほどの雷が降る
ティオール「「雷集」」
雷が1箇所に集まる。
ティオール「(いった!骨折れた時と同じぐらい痛いんだけど!?...ええい、もうやけだ!「ビッグツリー!」)」
すると、15m程の巨木が現れ、そこに周囲の雷は集まる
オロマ「あんなの、魔力の消費が半端じゃ...」
ティオール「失礼します。逃げますよ!」
オロマ「ひゃっ」
ティオールがそう言うとオロマの事をお姫様抱っこして、そのままさっきの平原へと戻る
ティオール「はぁ、はぁ、...ここまで来ればさすがに大丈夫だろ。」
オロマ「え、ええ。でも、そんなに無茶して...」
ティオール「(?なんか...)」
すると、ティオールの視界が次の瞬間ブラックアウトする。
〜〇〇後〜
ティオール「ん?んん...」
ジセン「!ティオール君。起きたのか!先生とオロマを呼ぶから待っていてくれ。」
ティオール「(先生...?あ、そうだ。)オロマさん!オロマさんは大丈夫なんですか?」
ジセン「ん?ああ、心配ご無用。無傷で帰ってきたさ。」
それから数分経ち、医者の女性が来た
ルーヒ「やぁ、私は君の担当医をしていたミネス・ルーヒだ。よろしく。」
ティオール「(担当医?)あ、えっと...よろしくお願いします。」
ルーヒ「何が起きたか説明出来ないだろう。まずは説明を...」
そうルーヒが言った時
オロマ「ティオールー!」
そう言いながら猛ダッシュで廊下を走る音が聞こえて、そのままドアの前を通り過ぎて行った
ティオール「オロマ!。!?痛っ!」
そう言いながら体を上げようとすると、背中と手に激痛が走る
ジセン「オロマー!ティオールはここだぞー!」
オロマ「あれ?そうだっけ?」
そう言いオロマは戻ってくる
オロマ「ティオール、やっと目を覚ましたのね。結構私心配したのよ?」
ティオール「あ、ああ。ごめん。」
それから、扉から父さんと母さんが来た
スイレーン「大丈夫?悪い所ない?」
ドラーフ「心配したんだぞ!」
ティオール「ごめんって。それで、何があったの?麒麟から逃げたあとから何も思い出せないんだけど...確か急に眠くなって...」
そう言うとルーヒが椅子に座り話し出す
ルーヒ「貴方は、1週間ちょっと寝たきりだったのよ。」
ティオール「いっ、1週か?!...いって!」
びっくりして上体を起こそうとすると、やはり背中と腕に激痛が走る
スイレーン「大丈夫?体痛いの?」
ルーヒ「あまり体を動かそうとしない方がいい。麒麟との戦闘によって、貴方の体は完全に修復することが不可能な状態になってしまった。」
ティオール「どういう事だ?事情を詳しく説明してくれないか?」
ルーヒ「...貴方は、麒麟と戦闘をしたね。」
ティオール「は、はい。それがどうしたんですか?」
その後、ルーヒは続ける
ルーヒ「貴方はその時、麒麟の強力な雷を直で受けたそうね。それは、身体に相当な負荷がかかった。生きているだけ儲けものレベルね。」
ティオール「...なるほど、ちなみに、修復不可能って言うのは...」
ルーヒ「まず、脳に強烈なダメージが与えられたことによって体は動かせない...と思っていたのだけれど、それは大丈夫そうね。両手両足体全体の感覚はある?」
そう言われ、体を動かし始める
ティオール「は、はい。ありますしちゃんと動きます。腕と背中が痛いですけど...」
ルーヒ「そう、腕と背中は単なる骨折ね。生身で受けた衝撃でしょう。あとは言語とかに障害。記憶とかに障害とか思ったけど...あれ?もしかしてそこまでダメージ受けてない?」
ティオール「(いや、骨折だけでもだいぶダメージ受けてるだろ!!。まあでも、言語に関しては標準語、日本語、チュリク語、リファ語、ルワード語も全部覚えてはいるし...記憶も...あれ?)」
ルーヒ「どうかしたのか?ティオール君。」
優誠「いや...そういえばなんですけど...ティオールって僕ですか?」
ちなみに...
麒麟と戦った後
ジセン「(夜になっても、中から全然出てこないなぁ...)」
オロマ「あ、いた!ジセンさん!大変なんです!ティオールちゃんが目を覚まさなくて...」
そう言いながらティオールを抱っこしている
ジセン「...瞬間移動!?テレポート!?化けて出た!?」
オロマ「ふざけてる場合じゃありませんから!病院に!その後親御さん達にも連絡を!!...てかなんで私の家の前にいるんです?」
ジセンはその日の夜までオロマの家の前で待っていたのだった...