くそじじい
シモネタあるヨ
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「だからさっきから何度も言っておりじゃろう!ワシは勇者の相棒じゃって」
「ええい、嘘こけ!いくらあんたのレベルが高くたってそれは無理があんだろこんにゃろ!」
「このレベルは普通に考えたっておかしい度合いなんじゃよ!勇者の相棒だったら理屈が通るんじゃよ!」
「うるへー!なんでったって真っ裸のイケメンジジイと森で追いかけっこしなきゃならないんだよ!」
これまた顔がいいのが腹立つんだよコンチキショー!
「よほど長い期間レベルを上げるか人間と相棒になるかの二択じゃ!ワシの場合はその2つだからレベルがやけに高いんじゃ!そんでその相棒が義の勇sy」
「黙らっしゃい!俺があんたを追いかけ回してんのはそこじゃねぇ!その後に言ったことだ!」
「はて、なんか言うたかの?」
「言ったわ!人のことを散々バカにしやがって」
マジでこいつ締めて棒々鶏にしてやる!いやこいつの場合は棒々烏か。
「いやそんな事どうでもいいんだよ!クソがッ!」
「急に黙りこくったと思ったら急に怒って大変じゃなまったく」
「思い出せないなら教えてやるよ!」
あの後―――――――――――
『ワシか?勇者の相棒じゃよ。50年熟成モノじゃがな』
何いってんだこの偏屈ジジイ。
『何いってんだこの偏屈ジジイ』
『本音が漏れとるぞ未成熟』
『あん?誰が未成熟だコラ。躾がなってねぇとでも言いてぇのかこの野郎』
ご相悪様躾は嫌といったほどにされてきたからなぁ。
3時間にも渡る生々しいエピソードを聞かせてやるよ!
『これだから童貞は』
あ゛?
はいころす
―――――――――
「ってなったろこのクソジジイ!」
「そういえば言ったのぉ。もしかして違うのか?」
「黙らっしゃい!俺については何言ってもいいがMySonについては何一つ言わせねぇぞ!」
「メンドクサイの童貞は」
「ハァ」
「黙れデカ●ラ!お前はそのデカいので何羽のメスをカーカー言わせてきたんだあぁん?」
「教育に悪いような言葉を使うな!あと種族でイジるのはヤメい」
「ハァァァ」
「うるせークソガラス!」
「なんだとこんのポルクボーイめが!」
「ハァアァ」
「えっ何ミ◯クボーイ?客席から充電器でもいただくの?」
「誰じゃそれ!ポルクじゃポ・ル・ク!童貞って意味じゃよ!」
あふーんチェリーボーイの異世界版ね。つまりこいつは俺がチェリーなボンクラとでも言いてぇのか。
「殺す!」
「ハァァァァァァァァァァァァ」
「なんじゃ橙!さっきからうるさいのお!」
「そうだぞモミジ、言いたいことがあるなら言えっての!」
「そう?じゃあ言わせてもらうけど」
何なんだよ全く。
「みっともない」
なッ
「何を」
「お主」
「今」
わぁスッゴイドスきいてる。黙っとこ(^p^)
「誰かさんのせいで気絶してる子がいるから静かにしてくださいません?」
「ウッ」
ジジイが退いた。
あと敬語怖い
「それとマスター」
「アッハイ」
「マスターは自殺者ですよね」
「ハイ え?」
「長老」
「なんじゃ」
このおっさんまだこんな態度取ってんのか。
「スノウ様はお元気ですか?」
スノウ様って誰だろ。ジジイの顔でも見りゃわかるか
「・」
のわっ!すっげぇ汗かいてる!外が真っ裸のイケメンだからおもしれぇ!
というかそのスノウ様ってそんなに怖えの?会いたくねぇー。
「……それはそれはとっても元気じゃよ!」
すげぇ。すげぇよ!ここまで無駄のない正座は初めて見た!
「それと、勇者の相棒ならマスターが自殺者なのは分かっていたのですよね?」
「まぁそうじゃな」
それがわかんないんだなぁ。
どこでバレた。
「ということは分かっていた上で煽ったと」
「嫌でもな、こいつがちょっとウザくっ」
「スノウ様に報告させていただきます」
「ヒィ!それだけはやめてくれんか!あやつの説教はこの老骨にはきついんじゃ!」
「何をおっしゃいます。長老は栄華の再来のがあるでしょう?大丈夫ですよ!」
「ふぐぅ」
「それとマスター」
「ハッハイ!」
「マスターは……まぁ長老からけしかけたようなものだし」
これは……ッ!
「お咎め無しにしてあげるわ」
「やったぁ!」
よっしゃぁッ!ざまみろクソジジイ!
「でもマスター」
あ、この声の感じは
「今度似たようなことがあれば」
勝てない声だ。
「分かってるわよね?」
「ウン」
尻に敷かれるってこういうことなんだな。
◆
「それで、結局マスターの故郷は何処なの?」
「あぁ日本だよ。ニッポンとも言うな」
「なら銅貨一枚はニホンエンで50エンじゃな」
コクの説明をまとめるとこう
銅貨 50円
高銅貨500円
銀貨 5,000円
白銀貨50,000円
金貨 500,000円
大金貨5,000,000円
ぐらいの相場とのこと
「いやマジで勇者現代人で良かったー」
「そうなの?」
いやーでも実際どうなんだ?50年前って言ってるしなぁ。50は半世紀って言えばそうだけど、まぁ近代史に載ってるから現代人だろ!……いや、でもまて。50年前ってどんな時代だ?バブルぐらいか?そしたら金銭感覚バグってるかもだしほんとに相場あってるかわかんねぇなとかどうか分かんねぇな。うーん悩みどころ。
「うーん。コク」
「なんじゃい」
「あんたの相棒ってこっち来たとき何歳ぐらいだった?」
「んー19と言っておった気がするの」
「ガラケーとかって言ってた?」
「ガラケー……あぁ!デンワなるものじゃな!言うておったぞ!なんでも遠くの者と連絡が取れるらしく魔力も使わぬらしいから便利だと思っとたんじゃよ」
「スマホってのは言ってたか?」
「言うとらんのぉ。そのスマホではなくて、ボケベルだかなんだかのことは言っておったような気もするの」
あーその時代の人か。
「俺が行きてた時代よりは昔っちゃ昔だな。文明レベルがちょいと違う」
「だから言うたであろうに50年熟成モノじゃと」
「その人がこっちに来たのは?」
「90年近く前じゃな」
「あっちではだいたい20ぐらいの前の人なんだよその人」
「時の流れはそこまで違うのか。不思議じゃのぉ」
「でもまぁ分かったとりあえず暗くなる前に街に行「く前に群れに行くわよ」
「え?」
うわ、イケメンが台無しな顔してる。おもろ。
「そこのダメ長老のことをスノウ様に報告しなくちゃだし、そこのコロ……今気絶してる子を送ってあげないと」
「こっコロはワシが送る!それにわざわざ人間の姿になったのはお主らを街に案内するためじゃ。スノウにはちゃんと報告しておこう」
「……でも資金調達を群れでしたいのだけれど」
「はい?」
「昔言ってたじゃない長老。『魔物の皮や羽、牙や爪に至るまで人間は高値で買おうとする』って」
「確かに言うたが、わざわざ群れに行くのは、」
「そっちのほうが効率は良いわ」
「ん〜分かった!少し待て!」
なんかコクがそっぽ向いて後ろを漁ってる。あれはなんだ?ステータスにあった空間魔法とやらかな?俺も欲しい。
「ほれ!」
数枚の羽と麻袋、そして角の生えたクモみたいなのを出してきた。
結構でかいな。これ死んでるよな?
「この羽はワシとスノウとグレイスの羽じゃ。全員進化済みモンスターじゃし高値で売れるじゃろう」
こいつの羽って言われるとなんか嫌。
「嫌そうな顔をするな!」
バレた。
「それとこの袋の中には銀貨9枚と白銀貨5枚。それと金貨が十数枚入っておる。大事に使え」
「多くね?」
「まぁなんだ、オ……いや、モミジの独り立ちに何も出来んかったしの。まぁ祝として受け取れ」
なんか、イイやつじゃんか。ハラタツ
「その顔キモいな」
前言撤回やっぱこいつ締めてぇ
「最後にこれじゃが、まぁギルドに持っていくけばいいだろう」
「ギルドってのはあれか?冒険者ギルドみたいな」
「あっとるあっとる」
ちょっと楽しみ。
「それともう一つ」
なんだよ。
「露骨に嫌な顔をするな!」
「うぜぇし」
「ええい!黙って目をつぶれ!」
なんだよったく
……もしや……いやまさか、でもな
「キスとかすんなよ」
「するかボケ!黙って受け取れ!」
なんだよめんどくせぇな。
「目をつぶりゃあいんだろ?これでいいか?」
「そう、それでいい」
まぁ開けてるんですけど。泣きながら親の顔を伺う俺にしか出来ないような高等技術!閉じてるように見えてバッチリ開いてる俺のユニークパワー!
さーてこのジジイは一体何をしようとしてるんd
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[Q, このときのことを今でも覚えてるとのことですが]
ええ、よく覚えていますよ。
興味本位で目を開いたら光で目が焼ききれるかと思いましたよ。
一瞬で視力は消え、耳と鼻でしか状況を認知できない。でも嗅覚の方は鼻水が出てあんまわかんなかったし聴覚に至っては目のことで頭が一杯でなんも聞こえませんでしたね。
今は聴覚だけで生きてますけど、もう馴れました。
案外楽しいんですよこの生活もハハッ
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一瞬でこんなことがよぎったから目を閉じた。
焼き切れるレベルの光ではなかったけどだいぶ眩しかったし、どんどん明るくなるし、びっくりしてチビりそうになったけど、猪って嗅覚いいんだよなって思った瞬間引っ込んだ。
今ここ
「まだ開けない?」
「もう終わったぞい」
何なんだよ!俺の葛藤を返せ!
「で、俺に何をしたんだよ」
「魔法を習得させた」
「は?」
「いいから鑑定してみろ」
「はぁ?まぁやるけど《鑑定》」
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〔ステータス〕
名前:ペア [Lv]5 «Parameter»
種族:人間 [HP]150/150 AGI 30 TEC 50
性別:男 [MP]1,300/800+500 DEX 25 LUK 70
年齢:16 [SP]155/155 STR 20 VIT 45
職業:無職
レベルポイント,75
スキルポイント,500
‹使用可能魔法›
‘炎系統魔法’
炎属性魔法 爆炎魔法 神炎魔法 焔魔法
雷魔法 雷電魔法 迅雷魔法
性魔法 混惑魔法 淫乱魔法
‘風系統魔法’
獣魔法 獣身魔法
空間魔法
変身魔法
〈スキル〉
鑑定_全 複言語者
〈加護〉
炎神の加護 獣神の加護 ??の加護
〈称号〉
異世界人 焔神子 獄・召喚士
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「うお!空間魔法と変身魔法がある!」
「アイテムボックスと唱えてみぃ」
「《アイテムボックス》」
おお?なんか目の前になぞの次元ホールが現れた。ここにさっきのを入れればいいのか?
このデケー蜘蛛は見たくないからさっさと入れるとして
この羽は……入れる前に一応鑑定しておこう。
《鑑定》
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[豪雪始祖鳥の尾羽]
豪雪始祖鳥の尾羽。
全ての熱気を跳ね返し周囲を凍えさせる羽。
装飾品としては最高品質。とても高く売れる。
[灰塵木葉木菟の冠羽]
灰燼木葉木菟の冠羽。
力を灰に帰す塵の羽。
装飾品として人気。高く売れる。
[快舞八咫烏の大羽]
快舞八咫烏の大羽。
心躍らせ舞う中毒の羽。
心酔する者が多く、それは高く売れる。
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始祖鳥にコノハズクの羽。全部高く売れるのか。
……もしもの時まで置いとこう。
「有り難く受け取っとくよ、コク」
「おう。じゃあ街に行くとするかのぅペア」
「その前にこの子はどうするの長老」
あー忘れった。どうすんだ?
「テレポートで送るわい」
テレポート!何だその楽しそうな魔法は!
おっ!アイテムボックスによく似た穴が出てきた。
ということは俺も使えるのかな。
「おいコロ!起きとるじゃろう。はよ通れ」
「ウ、キヅイテタ。イツカラ」
え、あ。起きてたんすね。
「お前が起きてからじゃよ馬鹿者。ほれさっさと巣で休まんか」
「ワカッタ、カエル、マス」
「スノウには橙の見送りおすると言っておいてくれ」
「リョウカイ、デス」
コロくんが穴に入ってく。
コロくんが通りきったら穴が消えた。すげぇなぁ魔法。
「よしっでは街に向かうとするかの」
「というかアイテムボックスの中身って大丈夫なのか?」
蜘蛛デカかったしな。
「あのぐらいのサイズなら大丈夫じゃろう」
「え、でも羽とか押しつぶさね?」
「大丈夫じゃって。まぁ見たほうが早いか。ストレージと唱えてみろ」
「《ストレージ》」
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[ストレージ]
【アイテム】 残り容量:962,749
麻袋×1
【素材】 残り容量:962,746
豪雪始祖鳥の尾羽×1 灰塵木葉木菟の冠羽×1 快舞八咫烏の大羽×1
デススパイダーの死体×1
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おぉ?これは
「アイテムボックスはアイテムと素材の2つに分別される。確認はストレージで出来る。そんで先程の
質問じゃが、アイテムやら素材はストレージの容量として分けて管理されるから他のものと接したりはせん。じゃからなま物も入れてええんじゃよ」
ふーん。
「それとこのバッグをやる」
「なにこれ」
「これはアイテムバッグといい、アイテムボックスとつなげることで容量を上げる効果を持つ。常に繋げるにはコネクトと言え。魔力は多めに使うがお主だと屁でもないじゃろ」
「じゃそれで《コネクト》」
お、バッグの中がさっきの謎ホールになった。
「じゃあそろそろ向かうとするかの」
「そうだな。行くか」
これから俺の冒険が始ま……
「その前にお前は服着ろ変態」
「あっ忘れとった」
しまんねぇなぁオイ。
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ウフフフ!あぁいいわ!いいわよペア!あなたの好きに生きなさい!
そうすれば、セカイはより良くなる!うフフフフフフフフフフフフフフフフ
きゃー怖い。
一部はここで終了しまふので番外編をぶっこみまふ。
それではまた来週