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カントウ士アレ  作者: 金子ふみよ
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ダイメイ士アレ、ヨウゲンに行く

 アレはタイゲン県のダイメイ士である。彼は特命を受け、ヨウゲン県の導士ゴダンを訪問していた。

「メイ士コユウからの書状でございます」

 片膝立ちをし、頭を下げたままのアレから託された臣下は恭しくゴダンに差し出した。

「まずこのゴダンに挨拶に参ったことは褒めてやろう」

 一読さらりと見た書状を家臣へ投げるように返す。面を上げる許可が下りる。ジリツ州のヨウゲン。導士数多しと言えでも、現在このゴダンが獅子奮迅の勢いを拡張している。ヨウゲンの視察、アレがタイゲンから足を運んだのはそれが名目上の理由だった。

「ダイメイ士を遣わすとは、タイゲンのメイ士はよほど多忙とお見受けする」

「それが私共ダイメイ士の務めでございますので」

 再び頭を下げた。ゴダンは愉快そうに笑った。

「好きにするがいい。ただし、帰途の段また参れ。おぬしが見聞きした感想が聞きたい」

「はッ」

 従順の意をもう一度頭を下げることで示した。


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