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魔王とビーガン

魔央 「ビーガンとはなんじゃ?」


勇 「野菜しか食べない人たちの事だよ。」


魔央 「なんと!それは素晴らしいではないか!!」


勇 「意外な反応。」


魔央 「そうか?豚や牛なんて片っ端から殺してしまったほうが良かろう。」


勇 「えっ? 牛や豚を殺すのが嫌だから食べないんじゃないの?」


魔央 「あほか。誰も食わんようになったなら、食肉用の家畜なんぞわざわざ生かしておくわけが無かろう。それが狙いじゃ。」


勇 「えぇぇ・・・。世界のビーガンの努力をなんだと思ってるの?」


魔央 「全地球のために草食動物なぞ滅ぼしてしまえばよいのじゃ。」


勇 「画期的なビーガン。」


魔央 「サラサラモンインゴール王国の砂漠化だって魔界ヤギが繁殖して全草花を食ってしまったからじゃぞ。あいつらは加減というものを知らんからな。」


勇 「え?サラサラモンインゴール王国が滅んだのってそういう理由なの。魔王が滅ぼしたんじゃないんだ。」


魔央 「そんなことしてわしに何の得がある。魔界ヤギを放逐したらそうなってしまった。うっかりじゃ、うっかり。」


勇 「まじかよ。人間サイドでは超大問題だったんだけど。」


魔央 「すべては草食動物のせいじゃ。わしは悪ろうない。」


勇 「そんなヤバいヤギを野に放つ前に考えてよ。」


魔央 「だいたいこっちの世界の砂漠化の理由だって大概は草食動物のせいじゃろて。」


勇 「まあ、そういう説もあるらしいけどね。」


魔央 「自然保護の観点からは草食動物なぞ皆殺しにしたほうが良いのじゃ。」


勇 「破壊的な自然保護。」


魔央 「よし! みんなで草食動物を皆殺しにするのじゃ。レッツビーガン!」


勇 「自然界のバランス崩れるからやめてね。」


魔央 「草食動物の駆逐が理由でないとすると、ビーガンとやらは何故わざわざ肉を食わんのじゃ?」


勇 「大体の場合、単純に食べられちゃう牛や豚が可哀そうだからなんじゃないかな。」


魔央 「ただの好き嫌いではないか。」


勇 「だいぶ違うよ。」


魔央 「まあ、わしも前世では人間共は可哀そうで食えんかったからの、人の好き嫌いに文句を言えた道理はないな。」


勇 「あんま違わなかった。」

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