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魔王とパーティーゲーム

魔央 「パーティーゲームとはなんじゃ?」


勇 「みんなでやるゲームのことだよ。」


魔央 「大殺戮魔界バトルロワイアルみたいなものか?」


勇 「たぶん、だいぶ違うね。」


魔央 「いちおう、みんなでやるゲームだぞ。」


勇 「ゲームってか殺し合いじゃん。もっと楽しいゲームにしようよ。」


魔央 「ふむ、学校の昼休みにみんなでやっているようなゲームのとかのことじゃろうか。」


勇 「そうそう、そういうの。」


魔央 「どんなのか知りもせずに答えるでない。」


勇 「みんなで楽しめるようなのなら、なんだってパーティーゲームなんだよ。」


魔央 「なら、大殺戮魔界バトルロワイアルもパーティーゲームではないか。」


勇 「それ、やってる人達楽しいの?それに、最後一人じゃん。」


魔央 「言われてみれば。最後はみんなでやっているわけではないのう。」


勇 「で、友達とはどんなゲームやってるの?」


魔央 「ドミナントってゲームじゃ。」


勇 「なんか女子小学生のやるようなゲームの響きじゃないんだけど。」


魔央 「『支配』って意味のゲームじゃ。」


勇 「それほんとに子供がやっていいゲームなのかな?」


魔央 「やってみるか?」


勇 「いや、いいよ。」


魔央 「そう言わず付きあえ。だいたいお主、友達おらんからパーティーゲームなんかする機会など無いじゃろ。」


勇 「も~鉄のCPU対戦とかやってるよ。」


魔央 「冗談で言ったのに、本当に友達おらんのか。」


勇 「いや、いるにはいるんだけど、俺、異世界15年くらい行ってたからさ。」


魔央 「行ってたからなんじゃ?」


勇 「いや、友達と俺、15年ぶりなのね。でも、向こうは一週間振りとかなわけよ。やりにくくってもう。どんどん疎遠になっちゃった。」


魔央 「悲しい運命じゃな。とりあえず、そのカードの指示を読みながらプレイせい。勝ち点の高いほうが勝ちじゃ。」


勇 「すごく流したね。てか、もうカード配ってるし・・・え?これ、英語じゃん。」


魔央 「そうじゃぞ?聖歌がアメリカから買ってきたのじゃ。」


勇 「え、みんなこれ読んでやってるの?」


魔央 「そじゃぞ。ほれ、お前の番じゃ。」


勇 「俺、英語読めないんだけど?」


魔央 「魔法で訳したらよかろう。」


勇 「そんなんしてるから、しょっちゅう俺に魔力ねだりに来るのか・・・。」


魔央 「いや、わしらはみんな読めるぞ。」


勇 「まじかよ。最近の子供すげえな。」


魔央 「お主は努力せい。」



*****



勇 「また負けた。」


魔央 「これでも、魔界を治めていた王じゃからな。統治系のゲームで勇者ごときには負けんよ。」


勇 「ていうか、これめちゃくちゃヘビーなゲームじゃない?こんなん学校でやってて怒られないの?」


魔央 「一度カードを取り上げられそうになったが、なぜか先生が返してくれたのじゃ。」


勇 「まあ、小学生が英語のゲームやってたら泳がすか。」


魔央 「お前では練習にならん。」


勇 「練習って。休み時間のゲームでしょうに。」


魔央 「そうでもせんと勝てんのじゃ。」


勇 「子供に負けてんじゃねぇか、魔界の王。」



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