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魔王と有機栽培

魔央 「有機とはなんじゃ?」


勇 「ん?えーと、怖いことに立ち向かうことかな。」


魔央 「そっちの【勇気】ではない。有機物とか有機野菜の【有機】じゃ。」


勇 「そっちか。生物の材料みたいな意味かな?反対語の【無機】が岩とかそんな感じ?」


魔央 「岩?ストーンゴーレムとかはどうなるんじゃ?あいつら生きとるぞ?」


勇 「あれは魔術で動いてるから生命体じゃないんじゃない?やっぱ無機なんじゃないの?」


魔央 「自我を持たせたらどうなるんじゃ?」


勇 「ええ・・・、後付けだから、やっぱ岩は無機でいいんじゃないかな?」


魔央 「なら、ファイヤーバードとかはどうなるのじゃ?あれは物というか火じゃぞ。」


勇 「こっちの世界の生物の材料って事でどう?」


魔央 「うむ。承知した。わしが学者になったら生物学に革命を起こして有機と無機の狭間を取っ払ってくれよう。」


勇 「へんな生物作らないでね。」


魔央 「ん?待てよ。時に、有機野菜とはなんじゃ?もしかしてこっちでは植物は生物には入らないのか?」


勇 「野菜に使ってる肥料が化学肥料を使わないで有機物で作ってるって意味なんだよ。」


魔央 「有機物で作っている肥料?」


勇 「化学工場で作ってないってことかな。」


魔央 「有機化学とも言うぞ?」


勇 「うーん?化学工場で作ると無機肥料になるルールなんじゃない?」


魔央 「同じ成分だとしても化学工場で作ったらいかんのか?」


勇 「さあ?やっぱ工場で作るか、裏庭で作るかの違いみたいなのが重要なんじゃないの?」


魔央 「裏庭で作った肥料でつくると野菜が変わるのか?」


勇 「なんかいろんな成分が混ざり込むんじゃない?」


魔央 「ぬか漬けみたいなもんかの。」


勇 「例えが渋過ぎる。」


魔央 「では、有機栽培家どうかは食えばわかるのだな?」


勇 「さあ。あんま分かんないじゃんいかな?」


魔央 「だとしたら、世間はなんでそんなもんありがたがるのじゃ?」


勇 「有機栽培したから美味しくなるわけじゃないけど、有機栽培できる人の野菜は美味しいって知り合いが言ってたよ。」


魔央 「それだけなら化学肥料使って美味い野菜作ったほうがそいつらが楽なのでは?」


勇 「さあ、ブランドなんじゃない?あと、無農薬がいいとか?」


魔央 「無農薬?」


勇 「普通は野菜に虫がつかないように殺虫剤とか虫よけをかけるんだよ。そういうの嫌な人も居るからね。」


魔央 「確かに、毒っぽいものがついてるのは嫌じゃな。」


勇 「虫のほうが嫌だけどね。」


魔央 「好き嫌い多そうだしな、こっちの人間。」


勇 「そういうこと言ってる人ほど実際に虫が入ってると騒ぐんだよ。」


魔央 「やけに攻撃的ではないか。」


勇 「昔、貰った野菜を煮たら鍋の上が雪のように真っ白になったことがあってね。全部芋虫だった。」


魔央 「完全なる私怨ではないか。」


勇 「あと、ブロッコリーの房の別れてるところに全部緑の芋虫がいたこともあった。」

 

魔央 「あんなまずいもん、そもそも食うのがそもそも間違っとる。」


勇 「お前も好き嫌いあるじゃねぇか。マヨネーズで食うと美味いぞ。」


魔央 「緑くさいしブツブツではないか。あんなん悪魔の食い物だ。」


勇 「お前、魔王だろうに。」


* 化学合成された肥料や農薬を使うと有機化学でも有機農薬になりません。


 有機農産物の日本農林規格 第2条(1)

 農業の自然循環機能の維持増進を図るため、化学的に合成された肥料及び農薬の使用を避けることを基本として、土壌の性質に由来する農地の生産力を発揮させるとともに、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した栽培管理方法を採用したほ場において生産すること。

 (関連部抜粋)


 おいしさや消費者の健康のための規格ではなく、【自然環境保護のため】の規格のようです。

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