社会性
「ママ!見て見て!」
「静かにして頂戴、眠いの。」
「…はーい」
「パパ!見てこれ!」
「今仕事中だから後にしてくれ。」
「で、でも…少しだから…」
「うるさい!静かにしていろ!」バンッ
「ご、ごめんなさい!」
ママとパパに怒られたきっと凄く疲れて忙しいからね…仕方ないのよ。ハァ…
怒られたくない
笑顔でいて欲しい
話を聞いて欲しい
どうすれば良いの?
勉強
それだ!
それから私は勉強をした、とにかく勉強した全ては両親に認めてもらう為。
沢山勉強した、どうやったら母さんと父さんが喜んでくれるか考えた、だから
先生と仲良くなった。
宿題は完璧にした。
友達は作らなかった。
ゲームだってしなかった。
化粧もしなかった。
誰からの前でも私はいい子でいた。
クラスメイトには笑顔で接して、先生には愛想良く近所の人には笑顔を絶やさず接した。
テストはいつも100点だったし内申点だって高かった。
平日は8時間勉強、休日は15時間しかしていない、これじゃお母さんとお父さんに怒られちゃうな、もっと頑張らないと…。
高校に行きたいけどお金が必要なんて言えないし…バイトしようかな。
なんとかお金が出来て高校に行けたけど大学行こうかな…?両親に内緒で高校入学した私は母にその事を伝えた。
「凄いじゃない!でも相談してくれても良かったのよ?」
「うん。次からそうする。」
褒めて貰えた!
喜んでくれた!
嬉しい!
心配かけちゃいけないし次は相談しよ。
よし、もっと頑張らないと。
高校に行っても変わらず私はいい子でいた。
「先生?私の娘の美咲が中学校の頃から勉強ばかりし始めたんですが、誰とも遊んでない様なので少しまずいんじゃないかな…と思っていたんです。」
「親子間で会話はどのぐらいしていますか?」
「最近やっと口を開いたかと思えば直ぐに終わってしまって…しかもその内容が高校に受かったって事ですよ!?美咲、、誰にも相談せずに高校受験したらしくて…将来が心配で心配で…」
「落ち着いて下さい。大丈夫です、きっとこれから楽しい高校生活が始まりますから、友達も沢山出来ますよ。」
なんだかんだで3年間あっという間に終わってしまいそうだ。大学どうするのかと、話が教室で飛び交う10月頃それは突然訪れた誰も何も予想していなかった、お父さんが交通事故にあった。
即死だったらしい相手の車が信号無視をして勢いよく突っ込んだらしい…。
なんで?
なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで?
なんで私のお父さんが?
お母さんが泣いてる。
嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌
泣いてる所を見たくない。
悲しい苦しい痛い怖い暗い
(お父さんはいない)
それを自覚した途端物凄い吐き気と倦怠感更には目眩がした。
それから2週間ぐらいが立ちそうな頃私は高校を中退した。
お母さんが失踪した。
私は孤独だった。
身内もいなかった。
あれ?
私なんで生きてるんだっけ?
お母さんと一緒に過ごしていたいだけなのに。
「嘘だ」
「お前は母さんの事を許せない」
「誰?」部屋には私一人の筈だ声が聞こえるなんておかしい
「本当はパパが死んで喜んでるんだろ?」
子供の様な声がした。
「そんな事ない!やめて!」
「ママはあんたの事なんか嫌いよ?」
「愛してくれてる!」
「人形の癖に。」
一際目立つ暗く低い声だった。
「え?」思わず聞き返してしまった。
「お前は人形だ。愛情と教育という名前の糸に操られてる人形だ。」
「お前が一人で行動しなければこの事件は発生しなかったかもな。」
「両親はお前に失望していた。」
「殺す事は出来ないから殺さなかった。」
「本当は早く死んで欲しかったんだ。」
「誰もお前なんか期待してない。」
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね」
「操られていた人形は操る人がいなくなり自分で動く事が出来ないのに動こうと抵抗するが、その努力も虚しく散り最後に人形は愛されていない事に気付く。」
「お前、自分の餓鬼の頃覚えてるか?」
「嫌いな物は捨てて好きな物は大事にする。」
「何が言いたいか分かるよな。」
「お前は捨てられたんだよ。」
「そんな事ない!きっとお母さんは帰って来てくれる」
「1つ質問だ、お前の生き甲斐は?」
「家族と一緒に仲良く暮らす事。」
「それじゃあその家族が、いない場合は?」
「.......。」
「生き甲斐の無い奴は死んでるのと同じだよ。」
「そうね.......」
「決心したか…」
「ええ。最後に聞いていい?」
「なんだ?」
「貴方は誰なの?」
「俺は私は僕はあたしは
お前の痛みだよ。」
「ありがとう」
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次のニュースです。
東京都内六本木の○○デパートから18歳の少女が転落しました。
なお警察は自殺の線が強いと見て操作を続けています
初めて書いたと言う理由に逃げるのもどうかと思いましたが、許して下さい。
(><)
これからも機会があったら投稿するかも知れません。