鬱との出会い【3】
【社内恋愛】
と言ってもこの頃はまだ付き合ってもなく
多分お互いに好きで
休みを合わせて遊びに行ったり
そんな関係が1年近く続き
ついにその日が。
“告白”
彼が年下と言う事もあり
そろそろ結婚を意識し始めたアラサー1年生としては
どこか気が引ける部分があった。
(付き合った瞬間から私の結婚オーラが滲み出てしまったらどうしよう)
なんて心の中で一生懸命考える私。
返事を急かす彼。
私の中ではこれが最後の恋愛になる(年齢的にも)と
意識すると二つ返事で「はい」と言う事も出来ず。
そして返事を急かす彼。
えぇーい、もう!付き合えばいいじゃん!
私の中で何かが弾けた。
そして付き合う事に。
そしてそれから2週間も経たないうちに彼は
地元へ帰って行き
(そんな事ギリギリまで聞いていなかった)
そして付き合ってから1ヶ月後
「短くても3年は東京で修行してくる」
と言って彼は上京。
付き合ってから近距離恋愛していたのは
僅か2週間弱、、、
わたし一体結婚出来るの?
という気持ちと
もう結婚なんて諦めてしまえ
という気持ちが入り交じって
何とも複雑な感情が押し寄せる。
自分の方がお姉さんなんだから、と、
なんとか自分を宥め、自分を保ち
温かく彼を見守る事に決めた、私。
決心がつくと人の心は軽くなるもので
私は早朝のバイトを始め
あんなに働く事が嫌いだった自分が嘘のように
ダブルワークに励む自分がいた。
私も上京する気満々だったのだ。
その為に必死で働いた。
しかし彼は3ヶ月程で東京から戻ってきた。
(何しに行ったんだよ、おい。私の覚悟を返せ!)
と突っ込みたい気持ちを抑え
逃げ足で帰って来た彼を温かく受け入れた。
実際の所私の心の中は大荒れだった。
彼が帰って来た所で彼の地元は私の地元から
下道で2時間以上かかる場所だったので
遠距離恋愛には変わりない。
しかし遠距離恋愛に慣れた私は
もはや遠距離だろうが何だろうが
彼の心が私に向いていてくれれば
それで良かった。
むしろある程度距離を保った方が
お互い上手くいくことだってあるのだ。
(これは最近学んだ)
そして告白から1年後
ついにその日が来ました。
“プロポーズ”。
そのプロポーズとは私が夢に思い描いていたものとは
おおきくかけ離れ過ぎていて
(恐らくこれが現実なのだろう)
ロマンチックの欠片もなかったが
もう、半分諦めかけた【結婚】と言うワードが
一気に急上昇してきたのだ。
浮かれる私
今度は二つ返事で「はい」と頷いた。
小さい小さいダイヤの付いたリングを貰った。
(ダミーリングというリングで正式なエンゲージリングは後日私の好きなデザインを買ってくれるらしい)
もちろん、後日正式なエンゲージリングを
買ってもらった
訳がない。
そんなに指輪を持っていても無くしたりしたら困るから と、
ダミーリングだけで十分だと。
これが私にとっての婚約指輪だからと。
断ってしまったのだ。
(今思えばちゃんとした物買ってもらっておけば良かった)