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転生先は狼でした。  作者: 兎ヵ貝
4/5

天の声(笑)

『ハハハ!天の声じゃないから安心してくれよ!』


うるさい!あんたの声なんざ聞きたくないわ!


『ひっでぇなぁ……サポートするためにわざわざこの世界にきてるのにさぁ』


サポートだぁ?いきなり私蜘蛛に食べられかけたんですけど?ていうか、あんたこの世界に来てるって?


『いきなり死なれちゃ可哀想だしね、俺が近々会いに行くから、強くなるまでは俺が守ってやるぜ』


やだ、シキさんがいい。あと、イケボで言ってもあんただとカッコ良くない


『俺とは遊びだったのね!』


そうだよ(適当)。分かったらお帰りください


『やだやだやだー!会いに行くのぉー!』


だっー!うるさい!もう勝手にすれば!?


『ハッ、ちょろいわぁ』


よし、来たらもう声出せないように喉元に噛みついてやる


『おお、怖い怖い。んじゃ、また今度な!』

その言葉を最後に頭に青年の声は響かなくなった


会いに来るのかぁ、やだなぁ……

サポートしてくれるのはありがたいけど

そもそもの原因はあいつだし……まぁいいか

あいつは基本スルー。今決めた最重要事項!


「おい、ユカリ!何をボッーっとしておる!もうすぐ外だぞ!」

シキさんの声でハッと我に戻る。


洞窟の中に光が差し込み、風が鳴り、草木の匂いがする

私はずっと憧れていた外へと走っていった

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