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防御特化とレイドボス。

現状八人で移動するのに最もスピードが出るのはハクに乗っていくことなため、【超巨大化】によって巨大な白蛇となったハクでもってレイドボスの出現位置に到着する。レイドボスの出現位置によってシロップかハクを切り替えてやってくる訳で、この白蛇を見れば【楓の木】が来たのだとどのプレイヤーも察するようになっていた。

プレイヤーによっては今回は勝ったなどと勝利宣言をしているものもいたりする。もっとも、蛇の頭の上に浮かぶ大量の大槌が見えれば、そう思うのもおかしくないことではあるのだが。

レイドボスすら文字通り叩き潰してきたのをイベント中何度も見ているため、アレは信頼できる火力だと周知されているのだ。


「もう結構人いるねー」


「そうだね。早めについたと思ったけど、考えることは皆同じだったかな?」

周りに大量に味方がいてはハクの巨体も邪魔になってしまう。そのためカスミはハクの頭を地面につけさせて皆を降りさせると、ハクを指輪に戻した。


「どんなボスが現れるかも分からない。ここは一旦戻しておく」

その巨体のせいもあってハクの戦闘は大味で、基本は高いステータスを生かして攻撃をそのまま受け切って反撃するスタイルである。相手の攻撃を躱せる機動力がないため、出方を見てからでも問題はないだろう。仮に出せなくともカスミもまた強くなっているためやりようはいくらでもある。

後は多くのプレイヤーに混ざってレイドボスが現れる時を待つばかりである。

自分のギルドメンバー達と戦略についてや、モンスターの傾向に合わせた動きの話をしている者が多い中、ハクの姿を見たためか、メイプル達の元にやってくるプレイヤーもいる。


「メイプル達も来たっすね!今日も期待してるっすよ!」


「こんにちは……ベルベットさんが話に行こうとのことで」


「あ、ベルベット!うん、皆で頑張るよ!」

メイプルはギルドメンバーの顔を見ちらっと見て、意気込みを述べる。

「私はそこまでできることがありませんから、何かあったらベルベットさんを助けてくれると……助かります」

レイドボスは状態異常や移動、スキル封印効果に強い耐性を持っている。そうでなければヒナタ程特化しているとは言わずとも、それなりにいるデバフ使いが全員でデバフをかけ、ボスを棒立ちにして封じ込めてしまうからだ。

ヒナタはより特化していることが裏目に出て、レイドボスでは今まで共闘した時ほど存在感を示せないのである。


「こうは言ってるっすけど、それでも頼りになるっすから。ヒナタが何か決めた時は攻めに言って欲しいっす!」


「うん!」

こうして互いのことを話し続けるベルベット達と話をしていると、別方向からも見知った顔がやってくる。


「やあ、レイドボスもいよいよ最後だ。今回はかなり人が集まっているみたいだね」

やってきたのはリリィとウィルバートだった。今回は既にリリィが旗を持っており、ウィルバートが執事服を着ているため、アタッカーはリリィのようである。


「【ラピッドファイア】の人もかなり来てるみたいですね」

サリーがリリィの歩いてきた方を見ると、ここ最近のレイドボス討伐で見たギルドメンバーが固まっているのが見える。


「最後だからさ。それに……今回はかなり大物の予感がしないかい?」

今回、レイドボスの出現位置に広がっている水溜りは数十メートルはあろうかという大きさで、今までのそれをはるかに上回る。となれば出てくるものが強くてもおかしくないというものだ。


「そうですね。お互い気を引き締めていきましょう」


「サリーさん達の方が防御能力は上でしょうから、私達の方がうっかり倒されないようにしないといけませんね」


「勿論。ただ、これだけのプレイヤーにどう対抗するか、少し楽しみでもあるね。おっと、【炎帝ノ国】と【集う聖剣】も来たみたいだ」

遠くにまた大人数の塊が見える。その近くにはそれぞれ光を纏う竜と炎を散らす不死鳥がおり、どのギルドなのかは一目瞭然である。

七層にいるそれぞれが高レベルのプレイヤー達、最大戦力とも言える程全員が揃って、レイドボスの出現を待っていた。


「そろそろだね。終わった後に生きていたら話でもしようか」


「はい、是非」

リリィは話を切り上げると自分達のギルドメンバーの元へ戻っていく。ベルベット達も同じようで、ちょうど話が終わってたのか手を振って戻っていった。


「いよいよだね」


「うん。メイプル、防御は頼んだよ」


「任せて!」

先制攻撃に対応するため、メイプルが【身捧ぐ慈愛】を発動させ少ししたところで、広がった水が僅かに発光し、中心から波紋が発生する。そうして水柱が立ち、その中から現れたのは筋骨隆々で三叉の槍を持ち、その周りの水を激流として操る巨人だった。その場にいた全員が今までとの格の違いを感じる中、その頭上に巨大な水の塊が生成され、そこから今まで見てきたイベントモンスターが大量に呼び出される。

それと同時に、出現した全ての頭上にHPバーが表示され、最後のレイドボス戦が始まるのだった。


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― 新着の感想 ―
[一言] >その中から現れたのは筋骨隆々で三叉の槍を持ち、その周りの水を激流として操る巨人だった。 三叉の槍…一体何セイドンなんだ。
[良い点] 日本人ぐらいだろうなあ、こう他国の神話的存在の名前が普通に何人もスラスラでてくるの(笑) [気になる点] そいやレガシーはまだ未解明のままか… [一言] ユイマイ「真の打撃とは、自分自身が…
[良い点] 各ギルドの仲が良いのは良いですね 足の引っ張り合いがないのが素晴らしい [気になる点] >>筋骨隆々で三叉の槍を持ち、その周りの水を激流として操る巨人 ああ、海神ポセイドンですね
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