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防御特化と探検。

気づいたら眠っていて時間が過ぎていました。

フレデリカとの決闘から時間が過ぎ、サリーはメイプルと二人ギルドホームにいた。


「結局フレデリカは小鳥のスキルは使わなかったけど……見た目から考えるならバフかデバフを得意としてるのかなあ」


「そうなの?」


「ただの予想だけどね。ほら、たとえばマイとユイの熊なんかと比べると攻撃系って感じしないでしょ?」


「確かにどっちかっていうとサポートって感じかも!」


「フレデリカもよく言ってたしね。ペイン達と四人で動くと魔法関連はほとんど私の仕事だーって」


「モンスターを仲間にしたら色々変わってくるよねー」


「そうだね。得意なところを伸ばすか、穴を埋めるか……」

二人は結局、ここで考えていても仕方がないと外に出ることにした。

フィールドの情報はざっくりと手にしているものの、今の二人がどうしてもクリアしたいようなイベントは見当たらなかった。

そうしてサリーがまとめた情報を二人で眺めながら、今日の行き先を決める。


「メイプルはどこか行きたいところとかある?」


「うーん……海は行ったし、森も火山も行ったし。んんん、景色いいところだと……」


「完全に観光気分だね……うん、ならあっちこっち行ってみる?」

サリーはメイプルの様子を見てくすりと笑うと、レベル上げに有効なエリアや、イベントが多いエリアなどの攻略情報を閉じる。


「いいの!?やったー!七層はね、いろんな綺麗なところがあってね!」

すると、今度はメイプルがまとめた情報を提示する。サリーのそれとは違って、綺麗な景色や見られるかや可愛らしい動物がいるかなど、フィールドを楽しむための情報が並んでいる。


「なるほど。でもエリアごとには結構距離があるし、移動手段がいるかな」


「【暴虐】だと行きにくい場所もあるし……急ぐってなるとサリーに乗せてもらう?」


「ま、そんなことだろうと思って、いいものを準備しておいたよ」


「……?」

メイプルはそうやってもったいぶってにこにこと笑顔を見せるサリーの後をあれこれ予想しながらついていくのだった。




「おおー!はやーいっ!」


「掴まっててよメイプル!落ちても大丈夫だろうけど!」

少し後そこには馬に乗るメイプルとサリーの姿があった。馬はフィールドで手懐けて、町の施設に預けておくことができるのだ。一定の【DEX】がなければ乗りこなすことができないため、メイプルはサリーに掴まるようにして二人乗りである。


「二人で乗るとスピード落ちるけど……いい馬を捕まえてきたからなかなか速い!」


「さっすがサリー!ありがとう!」


「どういたしまして!ほら足場悪くなるから落ちないでよ?」


「お、落ちないよっ!あ、そっち右!」


「オーケー!」

メイプルの案内に合わせて、サリーが馬の向きを変える。そんな二人がやってきたのは、見渡す限り広がる平原だった。高台から見下ろすと、中央には川がゆったりと流れており、数多くの仲間にできるモンスターがいるのが分かる。


「この辺りは好戦的なモンスターは湧かないしレベル上げはできないけど、くつろぐならちょうどいいよね」


「来たことあった?」


「いや、情報だけ。って言っても情報を集めてるうちに皆もう仲間のモンスター決めちゃったんだけどさ」


「皆早かったねー。でもそれだけピンときたってことだもんね」

二人は馬から下りると、平原を歩いていく。そこにはサリーが手懐けた馬や、牛や水鳥など多様な動物がそれぞれに過ごしている。


「うう……皆連れて帰れないのが残念だなあ」


「できたらやってた?」


「本当に全部は無理だけど可愛い子は連れて帰りたいかも」

可愛いモンスターはいればいるだけいいと、メイプルは呼び出したシロップを抱き上げながらにこにこ笑顔を見せる。


「一応レアモンスターは探しておこうかな。いないエリアはないっぽいし……」


「情報は大事ってやつだね!」


「……ほら、このエリアなら私は攻撃されないし遊んできたら?」

すぐにでも平原を駆け回りたそうにしているメイプルを見て、少し可笑しそうにサリーが言うと、メイプルは照れたように笑ってから駆け出していった。


「兎さーん!まーてー!」


「……あれは追いつけなさそうだなあ」

兎の群れを追いかけるメイプルを見てサリーはそんなことを思うのだった。


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― 新着の感想 ―
[良い点] いつものとーり面白かったです。
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