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【Shutdown】
2023/4/1限定短編だったものです。
夢の終わり。
静かな夜を迎えて、暖かな春は過ぎる。
溺れるような幸せから目覚めて、体を起こさなければ。
覚醒が進むにつれ、夢は曖昧に、詳しいことは忘れていって。
また、夢を見るその日まで記憶の隅へと沈んでいくだろう。
もっとも。見られたとして、それは夢でしかないのだが。
それでも多少なりとも満たされることに違いはない。
目の前には見つめる自分がただ映るのみ。
ディスプレイは今日も真っ暗。
Shutdown………………