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(3)雑木林に降る強い雨



 もうどのくらいここでこうしているだろう。壁に掛けてある時計で時刻を確認しようとしたが、いつからこうしているのか自体を覚えていないので知りようがない。殺風景な隣室越しに見える庭の景色には、のっぺりとした夜の帳が落ちている。血のように鮮明な夕暮れに気が付かないほど僕は没頭していたのだ。時江さんをどうすればいいのか、自分をどうすればいいのか、ずっと考えていたのだ。

 庭から吹きこんできた夜風は死体から洩れた腐敗ガスのように冷たくて、臭い。開けっ放しにしていた襖を閉めてそれを遮ったが、臭いは消えず逆に室内に充満していった。

 軽い嘔吐感と一緒に、しばらく感じていなかった空腹がまた腹の裏辺りで騒ぎはじめた。空腹を覚えるということは、僕はまだ生きているということだ。生きようとしているということだ。それならば時江さんはお腹が空かないのだろうか。空になった胃袋にもこの臭いが溜まっているのだろうか。時江さんはもう笑ってはいない。もうそんな気力もないのだろう。ぐぅぐぅぐぅ。これは時江さんの寝息ではなく、僕の腹の音。腹のなかの虫の声。ぐぅぐぅ。時江さんの目が微かに開いて、音の出所を知って口元に小じわをつくる。

 たんすのなかに――。

 白い唇が発音のないままそう動く。僕はその言葉を口のなかで再構成する。

 箪笥のなかにお饅頭。

 僕は丸めていた腰を伸ばし、その勢いのまま立ち上がる。目当ての桐箪笥は押入れの横にまるで仏壇のように厳粛に佇んでいた。高さは僕の胸元くらいしかない。最上段は観音開きの戸棚、そこから下に抽斗が三つある。

 僕は先に抽斗を開けることにした。一段目を開けると、そこには数人分の衣服が折り目を均一にして畳まれ、礼儀正しく並んで収まっていた。その下の段も、さらにその下も、一家族分と思われる量のシャツやズボン、セーターといった衣類が、そこから出される瞬間を身動ぎせず律儀に待っている。しかし、本来望んでいた饅頭はどこを探してもない。残されている場所はもう最上段の戸棚しかなかった。

 僕は横たわった時江さんの様子をうかがってから、戸棚の扉を左右に開いた。

 そこには、そのなかには、僕が望んでいた饅頭なんてものはなく、一家族の思い出が詰めこまれているだけだった。

 泥水に浸ったかのように汚れたアヒルと猫のぬいぐるみ。表紙にしわが寄った日記帳。四羽の折り鶴。算盤。絶滅した恐竜のような粘土の工作。ひび割れたビー玉。輪っか状の錆びた針金。色落ちしたビニールボール。木星のイラストが表紙の小冊子。古い映画のパンフレット。輪ゴムで留められた鉛筆。鼈甲の髪留め。欠けた徳利と杯。革製の鞘に収められたナイフ。

 爆心地に残された断片をかき集めたかのような思い出の品々のその最奥には、白黒の家族写真が収められた写真立てがあり、そこには僕がよく見知っているあの雑木林を背景にして四人の被写体が映っていた。

 大岩のような体躯の男、その隣に慎ましやかに立っている細身の女、カメラに向かって利発そうに笑っている女の子、そして、どこか物憂い表情を浮かべた僕。

 僕?

 いや、この人は僕ではない。

 けれど僕に似ている。

 僕が似ている人間だ。

 自らの幼少期を見返しているかのような既視感。しかしそれは僕ではなく、僕がよく似た人の過去。自分ではないとわかっているのに、どうしても写真の人物と自分を重ねてしまう。

 このまま写真を眺めていると自分が自分でなくなってしまうような気がし、急いで戸を閉じて僕に似た顔を視界から消す。しかし、あの顔はまだ頭に焼き付いていて、視認できなくなったからこそ面相にあった差異が修正され、僕の顔へと整形されていった。

 僕は今すぐにでも自分の顔を確かめたかった。僕は今、どんな顔をしているのだろう。そもそも僕はどんな顔だっただろう。鏡で確かめて自分の顔を思い出したい。

 不安や焦燥といった感情がない交ぜになった雲のようなものが、体内のどこかでどうどうとわき出していた。その雲行きをみて何事かが起こる気配を察したのだろう、あれだけ騒ぎ立てていた空腹は、暴風雨がくる前の不穏な大気のように鳴りを潜めていた。

 その臆病な虫たちの代わりに心臓が高鳴っていた。身体の細い部分で血管が鋭く脈を打ち、手の平や脇から氷のように冷たい汗がしみ出した。深呼吸を一度して、切れ切れになった呼吸を整える。手の平にかいた汗をズボンで拭い、再度深呼吸をして平静を取り戻してから時江さんの枕元に戻る。

 耳の裏側で静かに鳴っている血流の音を聞きながら、時江さんを見下ろす。

 時江さんはあれを僕に見せるために、饅頭があると嘘を吐いたのだろうか。それにはどんな意図があるというのだろう。あんなものを見せて僕にどんな反応を期待していたのだろう。当て付けだろうか。なにを当て付けるのだ。僕が聞き間違えをしただけだろうか。そもそもあれは本当に時江さんが喋った言葉なのだろうか。幻聴やなにかではなかっただろうか。自分で耳にしたものなのに確信が持てない。僕は僕が信用できない。

 自分すら信じることができなくなった僕を優しく導くかのように、時江さんの唇がゆっくりと動き出したが、


 ――キンちゃん。


 寝言のように弱々しく上げられた呼び声は、もう僕の名前を呼んでいなかった。

 僕はずっと勘違いをしていたのだろう。社会から逃げ出し、ここへ行き着いたときから、時江さんは僕なんて眼中になかったのだ。時江さんは僕ではなくて僕に似た人物を見ていた。出迎えた際のあの笑顔も、歓迎や労いの言葉も、時間を掛けてつくってくれた豪勢な料理も、それを食べ切れなかった僕を慰める言葉も、なにもかもが、僕には向けられていなかった。

 時江さんにとって僕は僕ではなかった。名前のない腰掛けは僕だった。僕は僕に似た人に座ってもらうための置物だったのだ。

 鈍器で殴られたかのように頭が痛かった。指先すら動かす気力がなかった。素肌に接している空気から温度がなくなった。今鏡に映った自分を目にしたら、僕はその人物を僕だと言い切る自信がなかった。

 このままなにもかも停止して、風化して消え去ってしまうものだと思っていた。けれどそれは僕だけが思いこんでいたことで、時江さんの唇は木枯しに吹かれた枯葉のように動き続けていた。

 なにか伝えたいことがあるのか。身を乗り出してその動きを追っていると、やがて耳を澄ましてもやっと聞こえる程度の微かな声で時江さんが何事かを囁いてことに気付いた。

 僕は読唇術の要領でその動きを読み取ろうとした。しかし、言葉は形を成す前に分散して有耶無耶になった。それでも僕は、生気のない唇から吐き出されてくる脆い言葉を繋ぎ合わせた。心のどこかで完全な言葉ならすべてを否定してくれると期待していたからだろう。

 僕はその、無地のパズルを完成させるような作業に自らの存亡を賭けた望みを託した。

 言葉同士を組み合わせては崩し、崩しては組み合わせ、崩し合わせては組み、合わせては組み崩した。いくつもの組み合わせが無地の絵を描いた。その絵のなかに僕は僕を探し続けた。そしてある瞬間を境にして、理解のできなかった言葉の意味を読み解けるようになった。

 疲労よりも先に興奮が脳から噴き出した。僕は休むことなく、時江さんの唇から囁かれている音を言葉へと変換していった。


 キンちゃん、キンちゃん。

 帰って来てくれたんだね。

 ありがとうね。

 何十年振りだろうね。

 ええっと、もう思い出せないくらい昔だね。

 歳を取りすぎちゃって頭も鈍くなっちゃったよ。昔は算盤が大の得意だったのにね。

 懐かしいね。一緒に丘の先にある大川さんのところまで算盤を習いに行っていたよね。キンちゃんは算盤が大好きだったよね。干貝みたいにきれいに並んだ算盤の珠を帰り道でバチバチ、バチバチっていつまでも鳴らしていたよね。


 ――頭が割れるように痛い。僕はなにをしているのだろう。


 ああ、キンちゃんはあの頃と全然変わらないね。

 ん、ごめんね。

 そんなことはないよね。

 大きくなったね。

 小学生のころはわたしの肩くらいしかなかったのに、学年が上がっていくと段々伸びていったよね。タケノコみたいにぐんぐん、ぐんぐんって。身長が追いつかれたときはすごく悔しかったんだよ。だって、わたしがキンちゃんに初めて負けたことだったからね。


 ――キンちゃんとは僕のことだろうか。いや、違う僕ではない。混同してはいけない。


 キンちゃんがいなくなってから、いろんなことがあったんだよ。ああ、ごめんね。キンちゃんを責めているわけじゃないんだよ。キンちゃんはキンちゃんで、思うところがあったから家を出たんだよね。わかってるよ。でも最期だから少しだけ、ね。

 いいでしょ。

 そう、ありがとうね。

 優しいね、キンちゃんは。


 ――僕が優しい? そんなはずはない。僕は自分本位で身勝手などうしようもないやつだ。


 キンちゃんが家からいなくなってから、お父さんとお母さんはもっと喧嘩をするようになったんだよ。顔を合わすたびにお互いの悪いところを見つけ出して、まるで傷口を抉るみたいに相手が一番嫌う言葉を選んで罵り合うの。その言い合いにも慣れて怒りが収まらなくなってきたら、今度は辺りにある籠とか文鎮とか電話機とかを手当たり次第投げ合ってね。二人の喧嘩が終わった後はまるで台風が家のなかを通り過ぎたみたいに目茶苦茶だったんだよ。


 ――違う。これは僕の父と母ではない。


 ほら。あそこの壁にあるへこみは、お父さんがお母さんのふて腐れたような態度が気に入らないっていって、手元にあった酒瓶を投げた跡なんだよ。ばらばらになった破片がわたしの目元を掠めてね、当たり所が悪かったのか血がたくさん出て、止まるまで大変だったんだよ。


 ――僕の父と母は口喧嘩すらしなかった。


 ここ見て、まだ傷跡が薄っすらと残っているでしょ。お父さんとお母さんがいなくなってからもう大分経ったけど、洗面台の鏡の前に立ってこの傷を見る度にあのときのことを思い出すんだよ。

 それから家のなかはささくれ立ったみたいに棘々した険悪な雰囲気がずっと続いたの。え? お父さんとお母さんはそれからどうなったかって? そうだよね、やっぱり気になるよね。


 ――知っている。別れたのだ。


 お父さんはね、ある朝、急に家からいなくなってたんだ。わたしもそのときばかりはさすがに慌ててね、急いでそのことをお母さんに報告したの。

「お父さんがどこにも見当たらない。もしかしたら家を出ていっちゃったのかも」

 って。

 そうしたらお母さんは鼻で軽く笑って、

「放っておきなさい」

 の一言だけ。

 心配する素振りもなくてね、だからわたしが村のなかを駈け回って、お父さんの行方を知らないか一軒一軒訊ねてみたんだけど、からっきし駄目だった。お父さんはまるで煙みたいにわたしたちの前から消えちゃったの。あんな大きな身体なのにね。


 ――僕は母ではなく父に着いていった。


 だからごめんね、それからお父さんがどうなったかは、わたしにもわからないの。


 ――理由は母よりも父の方が弱者に見えたからだ。


 お母さんは。

 お父さんがいなくなったことが、本当は堪えていたんだろうね。お父さんが残していったお酒を呑むようになってね、その量は日に日に増えていって、部屋には空になった一升瓶が常に五、六本転がっていて、足の踏み場所もないときもあったんだよ。何度注意しても呑むのを止めなくて、無理やり瓶を取ろうとすると目玉を引ん剥いて、

「あの人を取らないでッ」

 って、泣きながら怒鳴るの。

 わたしは怖くなっちゃってね、それ以来お母さんには口出ししないようになったの。

 その対応が悪かったんだろうね。お母さんはお酒の呑みすぎが祟って身体を壊しちゃったんだ。布団から起き上がることもなくなって、わたし心配になったから内緒でお医者さんを呼んだの。でもお母さんは、せっかく往診に来てくれたお医者さんに向かって酒瓶を投げつけて追い返して、戸惑っているわたしに向かって、

「あの人を返せッ」

 ってまるで気が狂ったかのように口端から泡を噴きながら暴れ回ってね、だからわたしにはどうしようもなかったの。

 ごめんね。


 ――違う。父に着いていったのは、どんなときでも父の目に僕がいなかったからだ。僕は父に見てもらいたくて、母ではなく父に着いていったのだ。


 お母さんのお葬式が終わって、わたしはやっと一息つけたような気がしたんだ。刺々しかった家の空気も入れ替えられたみたいに滑らかに感じて、村の人からはこれから一人で大丈夫かって心配されたんだけど、わたしはまったく気にしてなかったの。これからは好きな時間に起きていいし、家事だって一人分済んじゃうから今までよりもずっと楽。でもね、部屋に一人分のお布団を引いた後なんかは、ちょっとだけ淋しかったんだよ。一人で寝て、起きても一人のままなんだなって。だからね。そんなときは、みんなが残したいろんなものを箪笥から取り出して、眠くなるまで一つひとつ眺めてたの。


 ――変わらなかった。父は僕を見ることはなかった。


 ねぇ、覚えてる?

 雑木林からやって来る狸が畑を荒らすってお母さんが困ってたから、わたしたちで罠をつくったときのこと。

 金物屋さんから要らない針金を貰ってきてそれで括り罠をつくって、狸をおびき出すための餌に魚のすり身と野菜屑を捏ねた団子を一緒につくったよね。キンちゃんは不器用だからいつまで経っても一つもつくれなくてね、最終的にはわたしがぜんぶの括り罠をつくったんだよね。

 その罠を畑や雑木林にたくさん仕掛けてね、あの日の夜は次の日が楽しみで二人とも目が冴えちゃって全然眠れなかったよね。そうそう、覚えてる覚えてる。畑に仕掛けた括り罠に狸がいるのをお父さんが見付けて、目を輝かせながら、

「狸鍋にしよう」

 って、包丁がどこに仕舞ってあるのかも知らないのに台所に立ってね。どこを探しても見付からないから自分のナイフで狸を捌きはじめて。お母さんも呆れながら、でも子どもみたいにはしゃぐお父さんを見てどこか嬉しそうにお父さんを手伝ったんだよね。


 ――頑張って良い成績をとっても、家事を手伝っても、就職先が決まっても、父は僕を見ることはなかった。


 あのときの鍋の味、思い出しただけでも吐きそうだよ。臭くて臭くて、一口も食べられなかった。キンちゃんは少しだけ齧ってすぐに庭に走って行ったよね。そんなに不味かったの? ふふ、だよね。あの臭い一週間くらい家中に染み付いてたもんね。


 ――父はなにを見ていたのだろう。


 ああ、懐かしいな。

 そうだ、モクセイがうちにやって来たのはそのあとだったよね。結局、お父さんも狸鍋を食べきれなくて、残った汁と具を捨てに大きな土鍋をわたしとキンちゃんで抱えて庭に出たら、雑木林の奥の方からモクセイの鳴き声が聞こえて来たんだよね。

 鍋の中身を捨てて、林のなかの鳴き声を頼りに進んでいったら、昨日仕掛けた罠の一つにモクセイが捕まってて、にゃあにゃあ痛そうにずっと鳴いてたんだよね。

 わたしが前足から罠を取って上げたら、まるで子どもみたいに懐いちゃってね。どこから来たのかもわからないし、針金に締めつけられてた足からは血が出てるし。このまま放っておいたら絶対に弱って死んじゃうって、二人でお父さんとお母さんを必死に説得して、怪我が治るまでっていう条件で飼うのを許してもらったんだよね。

 それからが大変だったよね。わたしとキンちゃんで名前をどうするかって喧嘩になって。多分あのときが、キンちゃんとした最初で最後の喧嘩だったと思うんだ。

 わたしはミケ、キンちゃんはモクセイ。二人とも自分の方が絶対に合ってるって言い張って一歩も譲らなかったよね。いつまで経ってもどっちも引かないからお母さんも怒り出して、三人で喚き合ってたらお父さんも参戦してね。モクセイは自分の呼び名で言い争いが起きてるっていうのに暢気に寝はじめて。

 ね、可笑しいよね、自分のことなのに。


 ――夜空の果てにある、ありもしない星を探しているかのような曖昧な目付きで。


 二人でモクセイのお世話よくしたよね。牛乳をやって、焼き魚を上げて。キンちゃんが駄菓子屋さんのくじ引きで当てたビニールボールを転がしてよく遊んだね。

 でも、だんだんモクセイは元気がなくなってきちゃったんだよね。うん。モクセイが死んじゃったときのことは今でもしっかり覚えてるよ。

 わたしとキンちゃんが縁側で日向ぼっこをしてて、そこにモクセイがふらふらしながらやって来て、わたしの膝の上で丸くなった。そのときモクセイは、最後の力を振り絞ってわたしたちのところにやって来たんだって、どうしてすぐに気付いて上げられなかったんだろうね。もし少しでも早く異変を察知できていたら、何か変わったかな? どうだろうね。今更あれこれ後悔しても仕方ないのはわかってるんだけど、気付いて上げたかったな。


 ――父はなにを見ていたのだろう。


 二人で庭にモクセイのお墓をつくって上げた後、キンちゃんは縁側に座りながらしばらく雑木林をぼんやり眺めてたよね。今思い出すと、ちょうどあのときを境にしてキンちゃんは考え事をすることが多くなったよね。話しているときもどこか遠くを見てて、食事をしているときもぼうっとしていたから何度も怒られて。どうしたのって訊いても、キンちゃんは薄笑いを浮かべるだけで、なにも答えてくれない。

 わたしね、すごい心配だったんだよ。来月から中学生になるのに、キンちゃんはまるで言葉を忘れちゃったみたいに寡黙になっちゃうから。

 どうにかして前みたいに戻そうと思っていろいろ頑張ってたんだよ。お母さんはそういう時期だからって言ってたけど、わたしは違うと思っていろいろ頑張ってみたけど、でも駄目だったんだよね。キンちゃんの考えていること、わたしにはこれっぽちもわからなかったよ。

 ううん、平気だよ。

 だってキンちゃんはまた戻ってきてくれたんだから。

 ありがとうね。

 本当に。

 キンちゃん。




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