表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
武器商人は忙しい!?〜貧乏高校生の成り上がり英雄譚  作者: 孤高のやまびこ
第2章 新たな仲間

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

54/60

第54話 バフスキル出現

 火曜日出発、異世界冒険3日目の朝。


 チュン、チュン……。


 今日も小鳥のさえずりで目が覚める。


 ぐっすり眠れたお陰で、すっかり疲れも取れている。視界にはアイズウィンドウが点滅しており、その横でタケじいが笑っていた。


「おはよう、タケじい!」


「おはよう創真。おそらく、この点滅はレアスキルじゃよ」


「ああ、楽しみだなっ! アイズウィンドウ、オープン!」


大和創真 Lv15 

ジョブ 商人アームズ・ディーラー

魔法障壁 Lv1

スキル

1、英雄遺伝子

2、異世界転移

3、交渉術

4、短剣術

5、剣術  必殺技:連撃、切払い、後の先

6、念話術

7、飲酒

8、大食い

9、ボッカ

10、召喚

11、スキルチャージ(初級)

……

15、雇用 必殺技:ベア


 何度も何度もスキップを重ね、待ちに待ったレアスキルが現れた。


「レアスキルが出たあああー! でも、雇用って名前が地味なんだけどレアなのかな?」


「カッカッカッ! 商人にピッタリのスキルが出たのぉー!」


 想像は付くが、一応内容を見ておこう。


『雇用とは、人や魔物を雇う事が出来る。レベルに応じて良い人材や魔物が集まり、信頼度が上がれば対価以上の働きをしてくれる』


「これは……良いのかな?」


 とりあえず、必殺技を見てみよう。


『必殺技ベアとは、味方のレベルが3つ上がる』


「むむっ、これはーっ!?」


 良いのだろうが、自分の能力が上がる訳では無いので今いちピンとこない。


「タケじい、どう思う?」


「フォフォフォッ、これはバフじゃな!」


「バフ?」


「バフとは、味方の能力を上げるスキルの事じゃ!」


「味方の能力を上げるって、オレの味方というと、ヤタと因幡さんだけだよね?」


「創真よ、一人忘れておるぞ。雇用関係にある者も味方に含まれるのじゃ」


「という事は、ドワーフのアウレも専属スミスだから味方に入るって事なのか?」


 ちょっと整理してみよう。


 ヤタ Lv20 配下の魔鴉 Lv13

 因幡さん Lv14 配下の魔兎 Lv5

 アウレ Lv? 駆け出しだが凄い特殊剣を作れるドワーフ。


 これら全部がベアによってレベルが3つ上がる訳だが……。


「待てよ! ゴブリンのレベルが10だから、タケじいは兎部隊が使い物にならないと言ってたけど、兎のレベルが8になれば戦えるんじゃないかっ?」


「その通りじゃ。レベル差が2なら、兎部隊も戦力として数えても良いじゃろうな!」


 よし、あとはアウレだが、レベルが3つ上がると、どんな効果があるのだろうか?


「もしかすると、特殊剣を作れるアウレなら、日本刀を作れる様になるんじゃないかっ?」


「うむ、雇用スキルのバフも効いておるから、対価以上の働きをしてくれるかもしれんぞ!」


「タケじい、期待できそうだね!」


 オレは雇用スキルに満足して、ステータスを閉じた。


 コンコン、コンコン。


 ちょうど朝食の準備が出来た様だ。


 オレは朝食を食べると、麻袋に鋼の剣を10本詰め込み、転移を唱えて日本の我が家へ帰還した。


 ガタン。


 自分の部屋に着くと水曜日の朝七時。


 母が台所で朝食の準備をしていたが、オレに気付くと部屋に駆け込んで来た。


「創真、お帰りなさい。怪我とかしてない?」


「ただいま、母さん。怪我はしてない、元気だよ!」


「良かったわ、それじゃ朝食にしましょ!」


 食卓に座りトーストと目玉焼きを食べているオレの姿を、母がじぃーと見ている。顔には出さないが相当心配していたのだろう。


 オレは母が心配せぬよう、異世界で出来た友達の事を話す。ファームガードの事、親切なカレンさんの事、アウレの事、ギルマスの事……。


 母は嬉しそうに異世界の話を聞いてくれた。


 朝食を終えたオレは、いつも通り学校へ向かう。すると、例の公園の前で、なぜか香織が待っていた。


「おはよう創真君!」


 相変わらず可愛いなぁー!♡


 朝から大好きな人に会うと楽しい気持ちになる。


 しかし、ここは香織がゴブリンに襲われた公園。残党狩りをしたから大丈夫だと思うが油断は禁物だ。オレは注意を込めて挨拶を返す。


「おはよう、香織! この公園は危ないから、立ち止まらない方がいいよ」


「うん。でもね、大丈夫だと思うよ」


 香織が公園の入口を指差して小さく笑う。すると、そこには先日のゴブリン騒動でオレの話を全く信じてくれなかった警官が、バツの悪そうな顔でオレ達を見ていた。


 なるほどねぇー、これがテレビで総理が言ってた周辺の警備を厳重にするという事なのだろう。


 オレは仕返しとばかりに警官へ一礼すると、香織も笑顔で手を振る。


 警官が真面目な顔で敬礼を返すのをよそに、オレ達は楽しく会話をしながら学校へ向かった。


「創真君、勉強の方は進んでる?」


「まあ、ぼちぼちかな。今は高二の復習が終わって、期末の勉強をしてるんだけど、範囲がイマイチ分からなくて困ってるんだ」


 香織は少し考え込み照れながら話す。


「じゃ、じゃぁさぁー、放課後、一緒に勉強しよっか?」


「えっ、でも図書室は使えないよ?」


「ほらっ、この間の喫茶店。奥の席は静かだったでしょ。ダメかなぁー?」


「うっ!」


 オレは即答しかけたが、今日の放課後はロングソードの納品がある。同じ喫茶店だと、秘密の取引が香織にバレてしまう。


 だけど、せっかくのお誘いを断るのは、あまりにも勿体ない。


 何か良い手はないものか?


 タケじいに相談しようか? いや、また、くだらんと言って叱られるのがオチだ。


 ゴルフバッグから例の物を出さなければ、何とかなりそうだが……。


「いいよ、喫茶店で一緒に勉強しよう!」


 オレは自分の欲求に逆らう事ができなかった。


【第54話 バフスキル出現 完】

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ