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ソウルの自宅で…

 空港を後にした私達はチェさんが予約してくれた行きつけのお店で夕飯を食べて帰る事にした。お店はオシャレな焼肉屋さんで、また個室に案内された。注文は全てチェさんにお任せした。飲み物はそれぞれ好きなものを注文し、私と息子はソフトドリンクで彼等は赤ワインを注文した。韓国の方々とお付合いするようになって感じたのが、ほとんどの方はお酒がめっぽう強いと言う事だ。私だけのイメージかもしれないが、お酒を飲むかコーヒーを飲むかって感じだ。お肉が運ばれて来て店員さんが焼いてくれてそれぞれの皿にのせてくれていた。私なんかが行く食べ放題とは違って焦る事なく食事が出来た。チェさんが『みきさん達は明日帰国?』と聞いてきた。私は『明日午後の便で帰ります。ともと一緒に』と答えると『次はいつ韓国に来るの?』と矢継ぎ早に聞いてきた。私は『まだわからないです。仕事もあるし、ともも学校始まるから』と答えた。するとヒョンさんが『今の仕事次第だけど、今度は僕が日本へ行くよ!温泉にも入りたいしね!』と笑顔で言った。そこに息子が『チェさんも一緒に来れば良いじゃん!皆で温泉旅行行こうよ』と呑気に話した。チェさんも結構乗り気で『行きたい!俺さ東京と福岡しか行った事ない。それも仕事で!』と笑顔で言って更に『みきさんの家は日本のどこ?』と聞いてきたので『一応東京だけど』と伝えた。”郊外“の韓国語がわからなかったので、息子の翻訳機でもう一度言った。私はフッと星さんの事を思い出していた。『ねえ、ヒョンさん。星さんとは連絡してる?』と聞いてみた。ヒョンさんは首を振って『あの脱走から連絡してないな!彼女は元気?』と私に尋ねた。『元気だと思うよ。最近は連絡してないけどね。彼女忙しいから』と笑顔で言った。ヒョンさんはチェさんに何かを話して『彼も星さんにはお世話になってるんだ』と私に言った。チェさんが驚いたように『みきさんも彼女知ってるんだ!若いのに働き者だよね〜!』とチェさんが笑って言った。本当に彼女にはお世話になった。ある意味ヒョンさんと私を結びつけてくれたのは彼女かもしれない。私にとっては恩人だ!北海道の彼とは上手くやっているだろうか?今度報告方々連絡してみようと思った。するとチェさんが私に『彼女は彼氏いるのかな?』と聞いてきた。私は『残念!いますよ。』と答えるとちょっと残念そうな顔をした。そこにまた息子が『チェさん、大丈夫!まだ俺もいないから!』と意気揚々と言った。“まだ?”ってとたぶん皆がそこに引っかかり顔を見合わせて吹き出してた。楽しい時間も終わりチェさんとは、ここでお別れする事になった。彼はまずヒョンさんにハグをして、次に息子にハグをして『連絡しろよ!』と伝えた。最後に私にハグをして『みきさん。兄さんをよろしくね!もし、兄さんと何かあったら今度は俺がみきさん奪いにいくからね!』と耳元で囁いた。私は『ご心配なく!』と彼の背中をポンポンと叩いて彼と別れた。私達はタクシーでヒョンさんの家に向かった。

家につくとお母様とジオンさんが待っててくれていた。『おかえり!大変だったね!大丈夫だった?』とジオンさんが聞いた。私は『全然大丈夫よ。ジオンさん達こそ大丈夫?大変だったでしょ!』と言った。ヒョンさんが『とりあえず、座って話そう』と立ったままの私達をリビングの席に誘導した。お母様が私達にお茶を入れてくれた。『カムサハムニダ〜』と息子と私でお礼を伝えてお茶を頂いた。お母様が『済州島はどうでしたか?』と聞かれたので『とても楽しく過ごせました。別荘もとても綺麗で驚きました』と日本語で話すとジオンさんが通訳をしてくれた。お母様は笑顔で頷いた。ジオンさんが聞いた。『私達が帰った後はどこかに行ったの?』と聞いてきたので、私と息子で取材に立ち会った事やショッピングモールに行った事などを話した。ヒョンさんはダイニングテーブルで何やらお母様と楽しそうに話しをしていた。ジオンさんから彼女達は彼女達で大変だったようだ。飛行場はものすごい人で混雑していて帰りの飛行機を求めて長蛇の列だったらしい。飛行機もかなり揺れて、船酔いならぬ飛行機酔いの人がぞくしつだったらしい。私は内心一緒に帰らないで良かったと思った。しばらくしてジオンさんは帰って行った。息子はシャワーに行った。私はリビングテーブルにおいてあった空のコップを台所に片付けてお母様とヒョンさんの座っているダイニングテーブルに座った。すると彼が私に言った。『結婚を了承してくれた事、母に話したよ』と笑顔で私に言った。私は恐る恐るお母様の顔見た。彼女は笑っていた。私は無意識に『미안해요(すいません)』と言っていた。お母様はそんな私を見て不思議そうに言った『왜 사과해?(なぜ謝るの?)』と聞いた。私は『음... 저 같은 게... 아드님이랑...(えーと…私なんかが…息子さんと…)』と言っている途中でお母様がそれを止めるように『그런 거 다시는 생각하지 마.나는 정말 고맙고 기뻐!(そんな事、二度と思わないでね。私は本当に感謝してるし嬉しいのよ!)』と笑顔でヒョンさんを見た。彼も頷いた。その時シャワールームのドアが開く音がして彼が慌ててお母様に『아직 비밀로 해.애들은 모르니까!(まだ、内緒にしててね。子供達は知らないから!)』と言った。お母様は黙って頷いた。すると息子がやってきて『皆で花札やらない?』といきなり言ってきた。ヒョンさんがお母様に通訳をすると『합시다.합시다.(やりましょう)』と笑顔で言った。そしてあんなシリアスな話しをしていたとは思えない程、花札で盛り上がった。ちょっと、意外な事はお母様が花札が強いと言う事だった。私は改めて人は見た目で判断してはいけないと思った。そして、言い出しっぺが尽く負けるのを見ていると可哀想すぎて笑いしか出ない自分がいた。

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