済州島の夜
空には綺麗なお月さまが出ていた。周りを見ると皆かなり酔っていてそれぞれのスタイルになっていた。ジオンさんと息子とチェさんはなぜか“あっち向いてホイ”で大盛りあがりしていて、ソジンさんは寝ていた。残りの私達はシッポリ飲みながら話しをしていた。ただおかしいのが、3国語が飛び交っているのだがなぜが通じ合っていた。特に”あっち向いてホイ“組は日本語と韓国語だが息子も翻訳機を使わずにチェさんと会話していた。息子だけはしらふだが、お酒の力って凄いな〜と思っていた。皆のお酒が空いた所でキムさんがお開きにしようと皆に声をかけた。息子がソジンさんを起こしたがかなり酔っていて息子とジオンさんで両方から支えて『おやすみなさい』と皆に声をかけて上に上がって行った。ヒョンさんとチェさんと私はキムさんの呼んだTAXIが着いた事を確認して玄関まで見送りに行った。『みきさん。お会い出来て良かった!必ずまた済州島に来て下さいね。』と握手をして別れた。するとチェさんが『좀 더 마시지 않니?(もう少し飲まない?)』とお願いしてきた。”え〜!まだ飲めるの?“と私は思いつつヒョンさんを見た。彼も私に“どうする?”と目で尋ねてきたので私は頷いた。『조금이야!(少しだけだよ!)』とヒョンさんが言うと”イェス!“とチェさんがガッツポーズをした。年甲斐もなくかわいい!とつい笑ってしまった。私達はリビングに新しいワインとチーズとクラッカーを用意して何回目かの乾杯をした。私はプールから息子の翻訳機を持ってきてリビングのテーブルに置いた。さすがにこの2人だと私の韓国語レベルでは厳しさを感じた。チェさんは酔っているのか、かなりご機嫌だった。私は彼等の会話を酔った頭で一生懸命聞いていた。『ねえ、お兄さんは今まで別の国の女性と付き合った事あったっけ?』と聞いてきた。『ないよ。何で?』『別に何も無いけど日本の女性ってどうなのかな?って』『別にどこの国の女性だからって無いよ。彼女だから好きになっただけ』と笑顔だった。『言葉の壁とかない?』『ん〜。無くはないけど僕はそんなに気にならないよ。彼女、英語も話せるし韓国語も上手だしね』と私を見た。チェさんが私に『お姉さんは韓国の男性はどお?日本の男性と違う?』と聞いてきた。私は『韓国の男性は優しいよね。レディーファーストって言うの。それに積極的だし。そのへんは日本の男性と違うかも』と話した。『え〜!』と何か考えてるように言った。でも、いつの間にか“みきさん”から”お姉さん“になっていた。すると突然立ち上がり3人掛けのソファに座っていた私の横にピッタリくっつくように座ってきた。左にヒョンさん、右にチェさん。なんて幸せな状態なんだと思い思わずニヤけてしまった。きっとこの状況をファンの方々が見たら殺されるとも思った。『おい!何でそこに座るんだよ!』とヒョンさんが私とチェさんを離そうとしたが、私達が少しずれるとチェさんはついて来てピタッと私の横にくっついてきた。そして『僕も淋しいよ!お姉さんちっちゃくて可愛らしいからくっつきたくなっちゃう』とチェさんは笑って言ったがヒョンさんは目が笑ってなかった。『チェさんも早くまた優しい彼女作ったら?』と私が言うと『そうそう!』とヒョンさんが頷いた。『お姉さんはお兄さんと一緒に住まないの?』と聞いてきた。私が話そうとした時にヒョンさんが話した『彼女は日本に家族がいるの。ともだってまだ高校生だし。』『でもお兄さんはお姉さんと一緒にいたいでしょ?日本に置いといて心配じゃないの?』と聞いた。『もちろん一緒にいたいし、心配だよ。でも仕方がない事を今考えてもしょうがないだろ。』とヒョンさんは笑った。『俺だったら無理かな。24時間離れたくなくなっちゃう。』と笑ってみせた。“それは皆一緒だよ!”と思いながら私も微笑んだ。するとチェさんは私の肩に頭を乗せて『お兄さん良いな〜!こんな彼女なら俺も好きになっちゃうよ!ね〜!お姉さん?』とかなり酔っているようだった。私は『きっと見つかりますよ!私なんかよりずっと若くて綺麗な人』と返した。『お姉さん!ありがとう〜!優しいな!』と今度は抱きついてきたので、さすがのヒョンさんも黙っていなかった。『飲み過ぎだぞ!ほら、もう部屋に行こう』とチェさんの手を取って立ち上がらせた。しかし、上手く立っていられないようでヒョンさんが抱えるような状態で私にウインクをして2階に上がって行った。私がリビングを片付けているとヒョンさんが降りてきた。『みき、ごめんね!いつもあんなにならないんだけど…』と彼が困った顔をしていたので『大丈夫よ!楽しく飲めたって事じゃない?良かった。私も酔ってる』と笑ってみせて私達も部屋に戻った。どこかで緊張があったのか、彼と二人になった途端に急に酔いが回ってきたようで、かなり良い気持ちだった。彼も同様みたいで二人でベッドに倒れ込んでしばらく天井を見上げていた。すると彼が私を抱きしめて言った。『ちょっとヤキモチやいたよ!』とボソッと言った。”あ~!さっきの事ね“と私は笑って『何で?チェさんの事、全然意識してなかった!미안해.(ごめんね)』と答えた。彼は私の顔をジッと見つめて『그는 좋은 놈이야.좋아하지 않을래?(彼はいい奴だよ.好きにならない?)』と聞いてきた。『안돼!왜냐하면 당신을 너무 좋아하니까.(ならない!なぜならあなたが大好きだから)』と答えた。『고마워. 나도 사랑해.(ありがとう。僕も愛してる)』とやっと笑顔になった。彼はそのまま私の上になると激しくキスをしてきた。そして私の服を脱がすと“僕のものだ!”と言わんばかりに激しく愛撫してきた。私もそれを受け入れて彼の服を脱がし私達はかなり激しく愛し合った。まるで本当に愛している事を確認するかのように。恥ずかしさはなかった。お酒の力かもあったのかもしれない。私達は裸で抱き合ったまま眠りに落ちて行った。




