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出発前の一時

 次の日一番初めに起きて来たのは、息子だった。『母!時間だよ!』と私を起こした。『えっ?今何時?』と慌てて聞くと『5時半』と、時間よりも息子が早起きした事に驚いた。身支度を整えてリビングに行ったが流石に息子以外は起きていなかった。出発の時間は8時だったので、とりあえず朝食の準備をする事にした。ぱぱっと食べれるおにぎりにした。後は卵焼きとお味噌。するとお母様が起きてきた。『おはようございます。簡単な朝食作っておいたので召し上がって下さいね。今、お茶入れますね』とお茶の準備をした。リビングにいた息子も台所に来て『カムサハムニダ!』と元気に挨拶をした。『おはよう。とも君。ご飯食べた?』と聞いた。挨拶しか出来ない息子は私に助け舟を出すように目で合図したので『ともはご飯食べたかって。』と伝えると『まだです!母、腹減った!』と日本語で言った。全く人の顔見ると、腹減ったと本当に困ったものだ!お母様にその事を伝えると『じゃあ、ご飯食べましょう』と笑顔で答えた。私は味噌汁を温めて冷蔵庫にあるキムチなども出して2人の準備をした。お母様はおにぎりが初めてのようだったので、息子が翻訳機を使って説明していた。私は2人が食事をし始めたタイミングでヒョンさんを起こしに行った。ノックをしたが返答がなかったので、そっと中に入って行った。案の定、彼は爆睡状態だった。それも目のやり場に困ったのは昨日のままの生まれたままの姿で寝ていた。私はそ~っと彼に布団をかけて彼の枕元に行った。『おはよう。朝だよ。大丈夫?』とちょっと遠慮がちに言ってみた。全然起きない!『おはよう。朝だよ!』ともう少し大きい声で言ってみた。すると彼は目を閉じたままニコッと笑顔で『おはよう』と言ってからゆっくり目を開けた。まるで映画のワンシーンのような光景に”はぁ~“とため息がでた。彼は私の腕を引き寄せて私を抱きしめて『좋은 아침(おはよう)』と囁いた。

『좋은 아침。일어날 수 있니?(おはよう。起きられる?)』と私が言うと『아니. 일으켜!(いいえ。起こして!)』と言って笑った。私はベットの上に乗って彼の両手を掴んで身体を起こそうとしたが、彼はわざと力一杯私の手を引いてきたので私はバランスを崩して彼の上に勢いよく倒れこんでしまった。彼はとっさに私の身体を支えてそのままギュッと抱きしめた。彼はあまりの勢いに『괜찮아? 미안해.(大丈夫?ごめんね)』と心配そうに言った。私は『괜찮아, 괜찮아!(大丈夫!大丈夫!)』と笑って見せて『ご飯出来てるから起きてね!ジオンさん達来るよ』と言って起き上がった。彼は片方の手を握ったまま『뽀뽀해도 돼?(キスしても良い?)』と聞いてきたので私が“チュッ”とキスをした。すると日本語で『もう一回!』と笑顔で言った。この笑顔には勝てない私はもう一度キスをしようと近づくと彼が思いっきり抱きしめてちょっと激しいキスをした。そして彼は私をやっと開放してくれた。『待ってるね』と彼に告げて部屋を出た。食卓では二人が楽しそうに話していた。すると『ヒョン、なかなか起きなかったんじゃない?ごめんなさいね』とお母様が申し訳なさそうに言った。私は笑顔で頷き彼らに日本茶を入れた。しばらくすると、きちんと身支度をすませたヒョンさんが。『おはよう。お母さん、とも』と笑顔で挨拶をして食卓に座った。私は彼にコーヒーを入れて聞いた。『朝食食べる?』。すると『わ〜!おにぎりだ!食べる食べる!』とコーヒーを飲みながら言った。私は2人分の味噌汁をよそってきて、私達は食事を始めた。ジオンさん達の分と少し多めに作ったおにぎりも味噌汁もだいぶ予想外に減ってしまった。食べ終わる直前にジオンさん達が『おはよう〜!』と入ってきた。ジオンさんの後ろには背の高いガッチリした痩せ型の男性が立っていた。彼は『엄마,형,안녕하세요(お母さん、お兄さんおはようございます)』と握手した。そして私と息子を見て『みきさん、とも君おはようございます』と端正な日本語で挨拶をした。私と息子は『おはようございます。はじめまして』と驚きながら言った。彼は私達の驚いた顔を見て『僕の母は日本人なので普通に日本語話せます』と笑いながら言った。”あ~!ジオンさんが日本語上手いのはこれか!“と通りで上手すぎる原因がわかった。すると『あー!おにぎり食べたい!』と言ったので私は息子をソファに移動させて二人を食卓に座ってもらい残りの味噌汁を持ってきた。二人は残りの朝食をペロリとたいらげた。お母様とヒョンさんと彼等は韓国語で雑談を楽しんでいたので、皆にお茶を入れてあげた。そして私が食べ終わった後片付をしているとヒョンさんが台所に来て言った。『みきも一緒に座って』と私の洋服をちょんとつまんだ。私は『大丈夫よ!少しだから。』と彼に言った。彼は“ごめんね”と私にハグをして戻って行った。”優しいな〜“と心が浄化されるようだった。

片付けを終わらせて私と息子は済州島に向う為の準備をした。

驚く事にヒョンさんの荷物は肩掛けバック1つだった。“あれ?日帰り?”と思わせる量だ!私と息子はヒョンさんから小さめのキャリーケースを借りて二人でそれを使わせてもらった。

 準備が出来た私達はお母様にご挨拶をして家を出た。

空港まではジオンさんの彼の車で行く事になった。

飛行場までは車で20〜30分ぐらいだった。国内線だったので到着して結構すぐに搭乗の時間になった。

そして、私達の済州島の旅が始まった!

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