一息
彼と過ご す時間はあっという間だ。仕事中も毎回こんなに早く時間が過ぎてくれれば良いのにと思う。
今回韓国に来て思ったのが、確かに更年期の漢方薬は飲んでいるが、この2日間は身体が軽く感じる。更年期特有の“ホットフラッシュ”なるものもおきていない。倦怠感も感じない。夜中にトイレに行きたいわけでもないのに、突然夜中にバッチリ目が覚めるような事もない。日本にいる時は薬を飲んでいても、このような症状は出ていた。だから、薬も効いてるのか効いていないのか定かではなかった。不思議だ。まだ2日間だから何とも言えないが、もしかすると、彼のおかげなのかとも思う。やはりシングルのお母さんならわかってもらえるかもしれないが、毎日気付かない所で緊張の糸をはっている。自分が子供達を守らなくてはいけないプレッシャーや大黒柱でなくてはいけない重圧。どんな旦那さんでも家庭に自分以外の大人がいる事の安心感は否めない。私はそれを手放した立場なので自業自得なのだけど…。まっ、毎日子供達と楽しくやっていたから良いのだけれど!
病は気からとは言うけれど、更年期障害もそれに一部あてはまるのではないかと思ってしまう。私は更年期障害の詳しい事は全くわかってはいないがそう感じる。
いつの間にか私に持たれたまま彼は眠っていた。そ〜っと寝顔を見てみると、何とも綺麗な寝顔だ事!私もその寝顔を見ていたらいつの間にか寝てしまっていた。
気が付くと今度は私が彼にもたれ掛かって眠っていた。私は慌てて頭を上げると彼が優しく微笑みながら見ていた。『괜찮아?(大丈夫?)疲れた?』と聞いてきたので、私は『괜찮아。미안해요(大丈夫。ごめんなさい)』とつげた。彼は優しく微笑むと『왠지 행복해.(何だか幸せだよ)』と私を抱きしめた。私も彼の背中に手を回して抱きしめ返した。そして”チュッ“と軽いキスをした。
私はこの状況が名残惜しかったが夕食の準備に取りかかる事にした。すると彼も一緒に台所に入り手伝いをかってでてくれた。
彼は釣りが好きな事もあり、太刀魚をさばいてもらった。ウロコがないので比較的に楽にさばけた。それからハンバーグに決めていたのだが、冷蔵庫に鶏モモ肉が入っていたので急遽唐揚げに変更した。ある程度準備が終わったので私達は一息つく為に私は緑茶を2つ入れてソファに座った。すると彼から質問があった。『どうして僕の事を前から応援してくれていたの?』と。どうしてと聞かれると言葉に困る。たまたま見た韓流ドラマに彼が出ていて、とても格好良かったからと本当に単純な理由だ。私はそのまま彼に伝えた。彼は笑って更に聞いてきた。『じゃあ、僕のどんな所が格好良かったの?』と。私は少し考えてから『演技も素敵だったし、特に笑顔が素敵だったからかな!』と言った。彼は”ん〜“と言ってなぜかニヤけていた。私は逆に聞いてみた。『恋人役や旦那さん役とかしていて相手役の方を好きになったりしない?撮影中も一緒にいてましてやキスシーンとかあったりしたら惚れちゃうな』と言った後に何だか三流芸能記者のような質問だと思った。『ん〜。はっきり言うと今まで好きになった事もあったし、好きになられた事もあったけど僕は撮影中だけと割り切ってる感じだったかな。撮影を通して友達として仲良くなった人もいるけどね』と笑った。私は“やっぱりそうだよね~!もし私が格好良い俳優さんと恋人同士のドラマをしたら好きなっちゃうかもしれないな〜”などとありもしない想像をしていると、彼が私の顔を心配そうに覗き込んやだ。私は”ん?“と笑顔で返すと、『心配?』と彼が聞いた。『全然心配じゃないよ!…って言えば嘘になるけど、実際に今まで何もなかったからそんなに心配してないよ!それに、その撮影中だけでも好きにならなかたっらキスシーンなんてあんなに綺麗に出来ないでしょ?私はヒョンさんのドラマを見るのが本当に好きよ』と答えた。そして『でも、本気の本気の本気になられたらちょっと困るけどね』と笑って付け加えた。すると彼は『大丈夫。本気の本気の本気なのはみきだけだから』と笑った。私は親指を立てたGoodポーズをして『ナイス!』と答えた。彼は私を包み込むように抱きしめた。
突然ガタンとドアの開く音がしたので、慌てて2人はお茶を飲んでる振りをした。『ただいま〜』と入って来たのは息子達だった。私達は『おかえり〜』と同時に言った。




