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仲良し

 私達はジオンさんの会社に向かった。徐々に風景も高いビルが並ぶ日本で言うと大手町のような雰囲気になった。その一つのビルの駐車場に入ろうとしてガードマンさんに止められた。すると車の窓を開けてヒョンさんの顔を見てすぐにガードマンさんは笑顔で挨拶をして通してくれた。すると息子が『顔パス!すげー!』と心の声が溢れ出した。ヒョンさんは『これから、僕が専属契約でCMをしてる場所に行くね。今日は撮影ないけど話してあるから大丈夫!』とグッドサインを出した。実は私も初めてだったので緊張していた。その私の顔を見た彼が『みきも一緒にCMでようか?』と言って来たので慌てて横に首を振った。常に翻訳機を常備してる息子がすかさずツッコんだ。『だめだよ!ヒョンさんがCM降ろされるよ!誰も買ってくれなくなる!』と大爆笑していた。本当に一言多いわ!

 そして私達はビルの中に入っていった。1階は“The オフィス・ビル”という感じでなんとなく懐かしさを覚えた。すると、スーツを着たジオンさんが歩いて来るのが見えた。私が手を振ると笑顔で小走りで駆け寄って来てハグをして『기다리고 있었어요!(待ってましたよ!)』と嬉しそうに言った。私も『또 신세를 지겠습니다.(また、お世話になります) 』と言った後に三男坊を紹介した。『처음 뵙겠어요.토모히로 입니다.잘 부탁드려요。(はじめまして。トモヒロです。よろしくお願いします)』息子も韓国語で挨拶をした。ジオンさんも『지온입니다. 잘 부탁해요.토모히로군.(ジオンです。よろしくね。トモヒロ君。)』と挨拶をした。ジオンさんは息子の翻訳機を使っていろいろと息子に話しかけてくれていた。息子も興味深く話を聞いていた。私達はそのまま会社の見学をさせて頂く事になった。

ジオンさんは息子へ。ヒョンさんは私にいろいろと説明してくれた。その最中もさすがだな〜と思ったのが、通る人通る人が笑顔でヒョンさんに挨拶していく事。それに対してヒョンさんもきちんと笑顔で挨拶を返していた。有名だからって驕らずにこの謙虚な所は尊敬出来るし、私が本当に好きな所でもあった。するとスタジオの扉から誰か出てきた。スラッと背の高い顔の小さい若い男性だった。彼は私達に気付くと『형!(兄さん!)』と言って近づきヒョンさんとジオンさんにハグをした。”絵になるわ〜“と私は見とれてしまった。そしてヒョンさんが彼に何かを話した後に私と息子の前に来て『はじめまして。キムです。よろしくお願いします』と日本語で挨拶をして私と息子は握手をした。彼はまたヒョンさんと何やら立ち話をした後に私達に会釈をして行ってしまった。後で聞いたのだか彼は俳優さんでもあり歌も歌っていて韓国の若者に人気らしかった。やっぱりな!という感じだった。

私達はひと通り見せて頂いた後にオフィス内のカフェに行った。それぞれ飲み物を頼み席に座った。息子はいろいろと興味があるようで、一生懸命にジオンさんに質問していた。彼女も笑顔で答えてくれていたり、息子に日本の若者の事を興味深く聞いていた。私とヒョンさんはそれを笑顔で見ていた。するとヒョンさんが私の携帯を指差した。私は携帯の翻訳機を起動した。『二人共仲良しになったみたいだね』と私に笑顔で言った。『本当だね。ともの質問攻撃も笑顔で返してくれて本当にありがたい。ありがとう』と感謝した。彼はまた机の下で私の手をギュッと握ってそっと耳元で囁いた。『사랑해.(愛してるよ)』とウインクした。私は胸をドキュンと撃ち抜かれたようで照れくさくて下を向いた。『귀엽다!(かわいい!)』と更に彼は追い打ちをかけてきて私は即死状態だった。

 その後見学していなかった場所を一通り見せて頂き会社を後にする事にした。ジオンさんは私達を駐車場まで見送ると『今日は皆でお兄さん家でご飯たべましょう。お母さんには話してあるからね。じゃあ!後でね!とも!後でね!』とすっかり仲良しになっていた。私も『今日はありがとうございます。楽しかったです。また後で』と挨拶をしてその場を後にした。

私達は次に軽く食事をする事にした。ヒョンさんの良く行くお店に案内してくれた。ちょっとオシャンティーなイタリアンレストランだった。息子は相変わらず写真を撮りまくっていた。『あまり食べないでね!夕飯食べられないからね!』と私が言ってもまるで無視するかのように食べまくっていた。彼と私はその食べっぷりに圧倒された。あろう事かデザートまで食べていた。信じられない胃袋だ!食べ終わった息子は私の顔をみるなり、『俺、まだ八分目位だから心配しないで!』と笑っていた。私は心の中で叫んだ。

“おまえは、痩せの大食いじゃなく、バカの大食いだ!”と。息子を見ると、思いっきり幸せそうな顔で自分の撮った写真を見ていた。何かわからないけど、ムカついた!

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