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目標の壁

 私は忙しい毎日を送っていた。家事、仕事、韓国語、そしてダイエット!忙しい中でも楽しかった。彼に少しでも近づきたい気持ちだった。 私は目標を決めていた。次に彼に会える日はまだわからないが、2ヶ月で3㎏!フラフープも20回、回せるようになる!これが目標だった。

 すでに1ヶ月が経過した時点で−1kg、フラフープ5回と何とも微妙な数字だった。そんな時にダイエットのプロ?が家に帰ってきた。次男だ!私は彼に今までのダイエットの方法などを話した。彼は思いっきり笑っていたが、私のあまりにも真剣な思いが通じたようでいろいろアドバイスをくれた。私が今までやっていた方法にほとんどダメ出しだった。ただ、彼がやる筋トレは本当にそのスポーツに特化した方法で私には向いていないとの事だった。彼が私にアドバイスしたのは、とにかく痩せないのは必要最低限の筋肉しかない為と更にその最低限の筋肉が凝り硬まってしまっているのでちゃんと作用していないとの事だった。それによって痩せにくい体になっているようだった。なので彼はまずフラフープを回すのでは無くてストレッチの時間を増やせとの事だった。その後で歩いたり腹筋をしたりフラフープを回せとのアドバイスだった。確かに今の私の体は硬い!昔のサーフィンやゴルフなどしていた頃はかなり体は柔らかかった。そして、こんなに太ってなかった。私はちょっと目からウロコだった。

 それから、毎日朝晩にストレッチを必ずするようにした。すると、いくらか肩こりや腰痛も良くなっているような感じだった。もともと便秘症ではないが便通も良くなった。そのストレッチと一緒にフラフープや腹筋や骨盤矯正ストレッチもやった。ただ、1つやめられないのが毎晩の楽しみの1本の金麦だ!息子にも太る原因と言われていたが、どうしても仕事の後の一杯は無理だった。なので、その分炭水化物を減らし、つまみには冷奴の薬味をアレンジして食べたりと息子が食べるガッツリご飯とは別に食にも意識した。

 すると、不思議とフラフープの回せる回数が増えていった。体重も毎日何百グラムずつではあるが着実に減っていった。

 体重発表の日まで残り10日になって時点で私はあえて体重計に乗るのをやめた。アラフィフになると少しの油断が命取りになるので、かなり不安はあったが身体が軽くなったような感じもあったので楽しみでもあった。そんな時に事件は起こった。

 何気なく海外の芸能ニュースを見ていたら、ヒョンさんの件が載っていた。まず衝撃的だったのが、“ヒョン!熱愛結婚!”の文字だった。”え〜!私との写真撮られたのか?“と恐る恐る内容を見てみると、お相手は今回ドラマで共演している女優さんだった。久しぶりの2度目の共演で息もピッタリでお似合いのカップル。結婚か!と。更に二人のデートらしき写真まで掲載されていた。その写真はちょっと遠めだったがカフェで二人でお茶をしながら笑っている写真だった。確かに誰がみてもお似合いのカップルだった。

私はその記事を読み終えてしばらくボーっとしていた。複雑な気持ちだった。頻繁に写真や言葉を送ってくれる彼を信じてると言うか信じたい気持ちと、半ばしょうがないよね!と諦めの気持ちとちょっとの嫉妬。私は彼の言葉を思い出していた。彼が言ってた“何があっても僕を信じてほしい。”の”何“はこう言う事なのかもしれないと思った。確かにまだ私が彼に知り合う以前にもこの手の噂はいくつかあった。その時は事務所も彼も否定していた。ただ今回は事務所も彼も何もコメントを出していないようだった。

 私は何だか魂が抜けてくようだったが、辛うじて信じたい気持ちが私の魂をギリギリ繋ぎ止めていた。

 次の日星さんから連絡がきた。例の件で心配してかけてくれたのだとすぐにわかった。

『もしもし?みきさん!記事見ましたか?』やっぱりそうだった。

『はい。見ましたよ。』と出来る限り普通を装った。『大丈夫ですか?でも、あの記事嘘ですよね?』と聞いてきたので『わかりません。毎日のようにヒョンさんからLINEは来るんですけど彼もその事には触れないし、だから私も聞いてないんですよ』と笑いながら言った。すると彼女は『えっ?心配じゃないんですか?もし、もしですけどあの記事が本当なら絶対ゆるせないし、ヒョンさんとお仕事こんりんざいしたくないです!みきさん聞けなかったら私が聞きましょうか?』とかなり怒っているようだった。彼女が怒れば怒るほど私は冷静になっていくのを感じた。『星さん。ありがとうございます。大丈夫ですよ。彼から話してくれるまで待ってみます。あの性格だからきっと嘘はつけないと思うので話してくれると思いますよ。でも、星さんの気持ちは本当に嬉しいですよ!』と彼女をなだめるように優しく話した。すると彼女は、『みきさんて、どれだけ優しい人なんですか?怒っても良いのに!私だったら彼の首根っこ掴んで本当の事はかせますけどね!』と笑顔になったようだった。『本当にありがとうね。もうこの歳になるとそんな情熱はないかもしれませんね。彼から本当の事が聞けたら連絡しますね。どちらに転んでも美味しいもの食べに行きましょう!』と笑顔で言って電話をきった。本当に心から星さんの電話に感謝した。あの記事から数日間、目標がなくなった私のダイエットは止まったままだった。彼からのメールもなかった。私は信じる気持ちから段々と諦めの気持ちが強くなり、ただ一日を過ごしていた。とても一日が長く感じた。

 ダイエット結果発表の日はとうに過ぎてしまっていた。

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