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おとぎの国

 私達は手を繋いだまま寝室に向かった。二人でベッドに横になるといきなり抱きしめてきた。”今日だけはお姫様でいさせて下さい!“などと思いながら私も抱きしめ返した。

 するとヒョンさんはおでこにキスして言った

『ずっと一緒にいたい。はなさない。사랑해(愛してる)』とキスをしてきた。そのドラマのような言葉が自分に向けられているかと思うと、気が遠くなるように幸せだった。そんな事を思っていると、背中が一瞬涼しくなり肌を直接触れられている感覚があった。

 “ん?だめ!”私はすぐにその手を掴んで『약속(約束)』と言った。

 ヒョンさんはペロっと舌を出してまた私のおでこにキスをした。

 ”危なかった〜!今のこの醜い体型をさらすわけにいかない!ゴメンネ!キスしといてこれはないよね!でも、今の私にはこれが精一杯!これ以上は何も望まないでね。“

そんな事を考えていると、今度はジッと私の顔を見ていた。それも本当に穏やかな笑顔で。私はあまりの近さに恥ずかしくて反対を向こうとしたが、グイッと戻された。

『恥ずかしい?』と聞かれ

『恥ずかしい!』と返すと

『귀엽다(可愛い)』とまた抱きしめてキスしてきた。“寝れないよ〜!”と思う気持ちと”時間よ止まってくれ〜!“が、交互に押寄せていた。

『ヒョンさん、寝よう』私から言った『ヤダ!』即答!“寝よう”、“ヤダ!”の繰り返しを3回ぐらい繰り返し二人で笑った。まるで夫婦漫才のように息ぴったり!

 けれどフッと怖くなった。今この状況を冷静に考えてみると、本当に夢の中の夢のまた夢。朝起きたらいつもの布団で寝ているのではないか?ただのおばちゃんの恥ずかしい妄想の世界なのではないか?

 私はそれを確かめるように、ヒョンさんの頬をそっと触れてみた。柔らかく温かい頬に触れても信じられない気持ちだった。

『괜찮아?(大丈夫?)』とヒョンさんが心配そうに私に言った

『괜찮아(大丈夫)』と笑顔で返した。

『僕のこと好きになってくれる?』

『だ~いすき!』私は年甲斐もなくそう言うとヒョンさんに抱きついた。ヒョンさんは私を強く抱きしめ返して『사랑해(愛してる)』と囁いてとろけるようなキスをした。

 私達はその先に進むわけでもなく、ただだだ抱きしめ合って眠りについた。幸せな気分で。

 私は夢をみた。ヒョンさんに出会う前の自分。そしてヒョンさんに会いたくて会いに行くと、“誰ですか?”と綺麗な女性と立ち去っていく夢。”そうだよね~!これがリアルだよ!“と言って泣きながら目が冷めた。私は本当に涙を流していたようだった。目の前で私の涙を拭いながら心配そうに言った

『괜찮아?좋은 아침。(大丈夫?おはよう)』と笑顔でキスをした。

『좋은 아침。괜찮아。꿈을 꿨어(おはよう。大丈夫。夢を見ました)』そう言うと彼は頭を撫でてから私をギュッと抱きしめた。

 私が起き上がろうとすると、彼はまたベッドに押し戻した。

『もう少しだけ』彼はそう囁くと私の頬に手を当ててじっと私の顔を見ていた。既に外は明るくなっていたので、恥ずかしくなり両手で顔を覆った!すぐに両手を外されて

『何で隠すの?顔を見せて!かわいい!』私はからかっているのかと思った。

『あまりにもブスで、あと1分見てたら後悔するよ!』

私がわざと日本語で言うと

『しないよ。ブスじゃないもん。』と普通に日本語で言った事に驚いた。

“どんだけ、勉強してんねん”心の中でつぶやいた。

 グッドタイミングで外で何やら物音が聞こえたので

『朝ご飯の準備しなくちゃ!』と布団から出ようとベッドに腰掛けたとき不意に後ろから抱きついてきた。

『もう一回』と私に囁き、ちょっと熱いキスをしてきた。

 私のTシャツがめくられるのを感じて手を抑えた。私は

『약속(約束)』と冗談でちょっと怒ってみせると、またペロッと舌を出して見せて笑顔で”チュッ“とキスをして開放してくれた。

 私は洗面所に駆込みハミガキをしながら、ベッドの方を覗いてみるとまだベッドの中で微笑みながら私を見るヒョンさんがいた。

 “素適な朝をありがとうございます”私は心の中で王子様に向かい敬意をしょうした。

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