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晴れのち雨。そして晴れ。

 機内に乗り込むとビジネスクラスには、数える程の人しかいなかった。私の席は後方の窓際だった。

 まず驚いたのは、椅子が大きい!お相撲さんでも座れる位の大きさだ。私は席に座ると周りのあらゆる物を確認してみた。おばちゃんあるあるだ!

 テレビの画面も大きく見やすい。リモコンもボタンがいくつもあった。テーブルも出したりと今は死語になっているかもしれないが、“オノボリさん”状態だった。

 椅子もすごい!リクライニングのボタンもまるでマッサージチェアのようなリモコンであちらこちらが動く。私は楽しくなりリモコンで足を上げたり夢中になって動かした。リクライニングを最大に倒したところで視線を感じリモコンから目を離すとCAさんが笑顔で立っていた。

 ”わっ!気付かなかった!超恥ずかしい!“するとCAさんが笑顔で言った

 『失礼いたします。離陸いたしますのでリクライニングをなおして頂きシートベルトをお願いいたします。』私はリクライニングをなおし

 『はい!すいません』と、顔が熱くなるのを感じていた。

 離陸後、シートベルトサインが消えてすぐに飲み物を聞きにきた。

 私はこれからヒョンさんに会う事を思い出し温かいお茶をお願いした。その後食事が運ばれてきた。

 “すごー!セトモノじゃん!アルミホイルじゃない!”食事もまるで旅館のような日本食だった。

 しかし朝食も食べ、ラウンジでまた軽食とシャンパンを飲んでる私にはかなりキツイ量だった。でも、そこはアラフィフおばちゃん!ダイエットの事は忘れて完食した。せっかく3キロ痩せて来たものが、ヒョンさんに会う前にたぶん戻ってしまった。本当はワインも飲みたかったが、ヒョンさんに会った時に酒臭いのはまずいと思って我慢した!

 食後もハーゲンダッツのアイスが出てきてそれもたいらげた!

 それからすぐに到着とのアナウンスがあり入国カードなどを記入して化粧室に行った。鏡をみて現実に引き戻されたような気がした。何も変わらないが歯を磨いて化粧をなおして席に戻った。直後に私の少し前に座っていた女性が化粧室に向かった。ものすごく美人さんで長身でスタイルも良くオシャレでいい匂いがした。すれ違う寸前に目があって彼女はニコリとして通り過ぎて行った。

 ”反則でしょ!母、悲しすぎる“

と、あまりの違いに情けなくなった。私の香りは柔軟剤だった。

 無事に着陸をして暫くしてから飛行機を降りる時がきた。前から順番に降りたので私はあの綺麗な女性の後ろから降りる事となった。男性と一緒だった。

 女性は私より明らかに若い感じだったが男性は私よりちょっと若いかぐらいで身長も彼女より低く、“彼女も内面主義なんだな〜”とどうでも良い事を考えながら二人の後を歩いて行った。

 税関をぬけるとまたあの女性と一緒になった。そのまま彼女の後を歩いて行き出口に出たとたん驚いた!

ものすごい人集りだった。”“キャー”と歓声もあがっていた。男性も女性もとにかくたくさん。良く見るとあのキラキラが付いたうちわを持っている人もいる。

 私は後を振り返った。誰もいなかった。前を向くと前を歩いていた女性が立ち止まり手を振っていた。危なくぶつかりそうになった。

 ”この人、有名人なんだ!だよね~!オーラ違うしね。綺麗だもん!“

そんな事を思いながら彼女の後ろで呆気にとられていた。私は突然我に返り彼女の後に立っている事が恥ずかしくてたまらなくなった。そして思った。

 “これじゃヒョンさん見つけられないじゃん!どうする?母!”私は考えていた。そんな時近くで声がした。

 『みきさ〜ん!』ヒョンさんが笑顔で手を振っているのが見えた。

帽子をかぶって黒縁のメガネをかけてマスクをつけていたけれど、すぐにヒョンさんだとわかった。オーラが違った。私は内心ホットしてヒョンさんのもとに小走りで近づいた。するとヒョンさんは、私を思いっきりハグした。その状態のまま

 『会いたかったです。良かった来てくれて!ありがとう』と、日本語で言ってくれた。私はすぐに翻訳機で

『私も会えて嬉しいです。迎えに来て頂きありがとうございます。すごい人ですね』と、伝えた。すると後ろで声がした。

 『오빠(オッパ)!』と声がした。私が振り返ると先程の女性が立っていた。なにやら韓国語で話し始めたので私は翻訳機をONにしたまま会話を聞いていた。

 『お兄さん!私を迎えに来てくれたのかと思ったわ』

 『残念だけど違うよ。仕事?』

 『そう!今着いたところ。お兄さんはお迎え?こちらの女性は?』

 『僕の彼女だよ!』ヒョンさんは笑顔で言った。彼女は驚いたような顔で私の上から下までを見た。驚いた私はとっさに

 『NO、NO、NO!친구입니다!(友達です!)』と、韓国語で慌てて伝えた。彼女は”そうだよね~”と言わんばかりの顔で私に

 『만나서 반갑습니다. 김입니다.(はじめまして。キムです)』と言うと手を出されて握手した。ヒョンさんが彼女に韓国語で何かを伝えると私のキャリーバックを右手に持ち、左手で私の手をグッと握って歩き出した。私は振り返えり手を引かれながら会釈した。

 ”オイオイ!ヤバいでしょ!周りも見てたし気付いたでしょ!何でおばちゃんと手繋いでるの〜!ヒョンさんごめん!私で!“私は嬉しさもあったが申し訳なさと自分の情けなさに涙が出てきたのでうつ向きながら歩いているとヒョンさんが気付いた。

 『どうしましたか?何で泣いてますか?』と心配そうに私の顔を覗きこんだ。

 『ヒョンさんごめんなさい。』これ以上韓国語が出なかったので翻訳機で言った。

 『ヒョンさんみたいなスターがこんなおばちゃんと一緒にいて、恥ずかしい思いをさせてしまってごめんなさい』ヒョンさんはひと目もはばからず私を抱きしめて言った。

 『ごめんなさい。泣かないで下さい。』そして翻訳機で続けた

 『恥ずかしいなんて全く思ってないです。誰が何を言おうと構いません。僕はみきさんに本当に会いたかったです。だから、そんな事考えないで。僕もおじさんだから。みきさんの事が大好きです』彼は私をハグした。なんて優しい人なんだと心から思った。

 それから、私達はすぐに駐車場に着き荷物を積んでくれてドアを開けてくれて私は助手席に乗り込んだ。

 『みきさん。お腹空いてませんか?』とヒョンさんが笑顔で言った。

 『全然すいてません。空港と飛行機で食べ過ぎてしまいました。』私は笑顔で言った。ヒョンさんは笑って日本語で言った。

 『じゃあ!出発しましょう!』

車は走り出した。

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