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睡魔

 夢の中で誰かが呼んでいた

“大丈夫ですか…。みきさん…。”優しい声

 誰かが私の肩を優しく叩き目がさめた。

”大丈夫ですか?お客さん。終点ですよ!“

 顔を上げるとそこには、ちょっと若い駅員さんが心配そうに立っていた。

『わっ!すいませんでした!』慌てて電車を降りると見たこともない風景だった。

 “ここどこ?ん?桜木町?え?”時計を見ると30分程しかたっていなかった。まだ頭がボーっとしているせいか、状況がのみこめずにいた。

 とりあえずホームのベンチに座り状況を1つづつ整理する事にした。

新横浜から桜木町→終点→どこに行く→帰る→◯◯駅→なぜ桜木町?→終点!!

 ”ヤバ!逆やん!“初めから間違っていた。寝過ごす以前の問題だった。

 とりあえず、三男坊に連絡した

『もしもし、母だけど帰り遅くなりそうだからご飯温めて先に食べてくれる!』

『了解!どうした?』

『しくった!寝過ごしたんだけど、逆行きに乗って終点まできちゃった』

『うける〜!何やってんの!前にも寝過ごして江の島行ったよね!もう、座んない方がいいよ。寝るから!じゃね』爆笑しながら電話は切れた。“笑い事じゃね〜!”と叫びたい気持ちになった。既に1時間が過ぎていた。本当だったらもうすぐ自宅に到着してるはずだった!

 最近本当に電車に乗ると何か大変な事がおきる。結構最近では久しぶりに都内に電車で行く事になったが、”乗り換え改札“なるものが出来ていた為、駅から外に出る事が出来なくなり20分も改札をウロウロさまよった!30年前は無かった!

 20年以上前になるか、Suicaを初めて使おうとし改札機にINさせようとして、えらい迷惑をかけた記憶もある。その当時は“見せる”概念はあったが、”かざす“概念はなかった。

 電車や駅に関する痛い思い出を語ろうとすると、山程出てくる!

本当に相性が悪い。

 私はとりあえず駅員さんに帰りのホームを聞き電車を待つ事にした。その時、星さんからLINEが来た

 “今日はお疲れ様でした。つきましたか?”

 ”実はちょっとしたハプニングがあってまだです。今日は本当にありがとうございました“私は返信した。

すぐに携帯が鳴った

『はい。もしもし』

『大丈夫ですか?どうしました?』

と、心配そうな声で星さんが電話をくれた。私は寝過ごして更に逆方向に乗ってしまった事をはなした。

『大変でしたね!大丈夫ですか?』

『大丈夫です。今度は寝ないように頑張って帰ります。ご心配頂きありがとうございました』内心情けない気持ちでいっぱいだったが、わざと明るく答えた。そして電話をきった

“最悪だ〜!超はずかしわ〜”と思っていたら電車がホームに入ってきた

 私は今度こそは寝ないようにと思い、すきすきの座席には座らず出入り口の脇に立って帰る事にした。

 人は不思議だ!立っていても睡魔に襲われてしまう。まばたきぐらいの感覚が2駅ほど進んでいたりする。私だけかもしれないが、目を開けてても寝てる時もある。ある意味私の特技かもしれない!

 更年期障害もあってかやたらと眠かった。睡魔との激闘を繰り広げながら何とか目的の駅に到着した。

 バスに乗り換えやっとの事家に到着した!

『ただいま〜』

『おかえり!戻って来れたじゃん。』

ソファでYouTubeを見ながら三男坊が微笑った。

『母、楽しかった?』

『楽しかったけど、場違いだね!』

『歳考えた方が良いよ。それから、電車乗る時はGPS付けてった方が良いよ!どこ行っちゃっても探せるから!』ほとんど母をからかっているようだった。

”ムカつくわ!だけど一理あるな!“とも思った 

 作っていった夕食も綺麗になくなっていた為、あまっていたご飯をお茶漬けで食べた。

 お風呂にも入りソファでボーっとしていると

『母、寝た方が良いよ!顔死んでるから。おやすみ』毎回一言多い

『おやすみ!』

 携帯を確認すると、星さんからLINEがきていた。

“今度は無事に着きましたか?ヒョンさんから伝言です。韓国に帰る前にご飯食べましょう。との事です。”

 あのヒョンさん?社交辞令か?

 しかし、疲労がMAXにたっしていた事もあり、とりあえずスタンプを返して床についた 

 睡魔と格闘する事もなく私は5秒で記憶がなくなった

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