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モテ期ある?

 私達はソファに座った。壁を見ると沢山のトロフィーみたいな物が飾ってあり、”あ~!良くドラマで見る社長室だわ“と思いながら見ていると、キム社長が改めて『この度は、ご迷惑をおかけしまして本当に申し訳ございませんでした。お怪我までさせてしまって…。今晩、これから記者会見を開き経緯など説明する予定です』と話した。ジオンさんはそれを日本語で通訳してくれた。そしてキム社長がヒョンさんに聞いた『山田さんとはご友人と聞いてるけど、大丈夫かな?』とヒョンさんを見た。彼は『いいえ!実は彼女は婚約者です。』ときっぱりと答えた。韓国語だったので息子はわかってないようだった。それを察したジオンさんは私に目で“ん?”と合図したので私は首を小さく振った。私が息子に『何か記者会見の話しみたいで、母達には関係ない事みたいだから、関係ある事だけ訳してもらうね!』と伝えて息子も頷いた。ジオンさんもその会話を聞いてわざと『了解よ』とGoodポーズをした。キム社長は続けて聞いた。『その事はまだ?』と私の顔を見た。ヒョンさんは私の顔を見てから『はい。私の家族と友人数名は知っています。ただ、今回の件もありましたので暫くは伏せて頂きたい。今度は彼女に何かされても困りますし。なので、警察の方にも明日の感謝状の授与式は非公開でお願いしました。』とはっきりと答えた。キム社長は『わかった。何か聞かれたら友人として答えておくね』と笑顔で答えた。そして、私を見て『彼とどこでお知り合いに?』と笑顔で聞いた。私は『昔から応援はさせて頂いていましたが、彼とは日本の道で偶然ぶつかったのが初対面です。』と日本語で答えてジオンさんが通訳してくれた。キム社長は驚いたのと凄く興味深そうに質問をしてきた。『偶然?道で?でもどうしたら、婚約まで行くの?』とヒョンさんと私を交互に見た。私は『私もビックリです!こんなおばさんを…と、思われますよね?私も今だに思ってます!』と笑顔で答えた。そしてヒョンさんが『僕が彼女を好きになって一緒にいたいと…運命の人だと思っています。たぶんキム社長も彼女の事を知れば納得出来ると思いますよ!』とジオンさんを見て、また彼女も大きく頷いた。キム社長は『なんとなく、わかりますよ!これでも社長なので、人を見る目はある方だと思いますよ』と、笑った。私は良く週刊誌などで、”事務所が交際を認めて…“みたいな記事があるのは、こういったやりとりが水面下で行われているのだと、まるで他人事のように見ていた。ただ、そこで思ったのは会社が認めてもらわないと交際出来ないのか?とも思い、“芸能人の方は不憫だな〜”などとも考えていた。するとキム社長が『失礼ですが、山田さんには息子さんは彼お一人だけですか?』と聞かれた。私は『いいえ!上に2人おります。彼は一番下です』と答えた。キム社長は息子に『お母さんはどんなお母さん?』と聞いた。息子はジオンさんに訳してもらってから笑顔で『強くて、天然です。』と元気に答えた。キム社長は声を出して大笑いして『素敵なお母さんなんだね!どんなお母さんと聞いて強くて天然と答えが返ってきたのは初めてです。それも迷いもなく』と笑顔で言った。私は穴があったら入りたいと、久しぶりに思う程恥ずかしかった。息子を見るといつものドヤ顔だった。”高校生にもなったんだったら、もっと気の利いた答えはなかったのかよ!“と内心思った。ヒョンさんがそんな私を気遣ったのか『記者会見は何時ですか?』と質問した。『夕方6時に予定してるよ。ヒョンも一緒に出る?』とキム社長が聞くと『いいえ、僕は結構です。彼女達と一緒にいたいので…』と笑顔で答えた。キム社長は私の顔をまじまじと見て『これからは、みきさんとお呼びしてもいいですか?』と、何故か突然に聞いてきた。私は『はい、どうぞ』と答えると、唐突な質問をしてきた『失礼ですが、みきさんはお幾つですか?』と。私は内心“は?”と思ったが別にサバを読んでも仕方がないので『52です。今年53になります』と素直に答えた。するとキム社長は嬉しそうな顔をして『私と同じ歳ですね~!何だかそんな気がしたんですよ!あ~!親近感わくな〜!』と何故か喜んでいるようだった。私からすると”何がそんなに嬉しいの?それに明らかにあなたの方が若く見えるよ!あれ?これって嫌味?それとも…何かの戦略?“と理由のわからない妄想で頭の中がグルグルと回っていた。キム社長は私の顔を見て『あっ、すいません!別に深い意味は無いですよ!ただ、みきさんの先程の行動や話してみて素敵な方だと思っていたので、こんな風に知り合いになれた事や僕の周りの50代の芸能人以外の方で新しい恋をしている方がいる事に凄く嬉しくなってしまって!』と笑顔で答えた。それを聞いてヒョンさんが『彼女はダメですよ!僕の婚約者なので!』と真面目な顔で言った。私も『キム社長はご結婚は?』と質問してみた。キム社長は『今はしていません。恋も暫くしていません。』と笑顔で答えた。私は『え〜!こんなにハンサムでダンディならモテ無い訳がないと思いますけど…』と少し疑いの目で言った。キム社長は笑って『はっきり言ってモテますよ!…でも、それは社長と言う肩書きがあるからですよ!芸能関係者で肩書きもあって、お金もそこそこ持っていて…とかね!女性はそう言うのに惹かれませんか?』と逆に質問された。私は『それを大事に思う女性はいるとは思いますが、私は全然惹かれません。』ときっぱりと言った。キム社長は少し面食らったように私に聞いた。『みきさんは彼がもし芸能人で無く、お金もなかったら好きになりますか?別に容姿も普通で…』とキム社長は聞いた。『はい!好きになったと思います』とはっきり言った。『なぜ?彼の何処に惹かれますか?』と矢継ぎ早に質問された。『何処と言われると困りますが、人柄です。私は離婚してからキム社長からすれば貧乏だと思います。だけど、それが不幸だと思った事もありませんし、子供達には寂しい思いもさせたと思いますが貧乏は貧乏なりに幸せですよ!確かにヒョンさんに出逢うまでは、テレビ越しに応援していたしファンでした。でも、実際にお逢いして一緒にご飯食べたり皆で飲んだり、彼が家族や友人を思いやる人だったり、私が作るご飯を本当に美味しそうに食べてくれたりと日々日常の中の積み重ねで彼を好きになりました。今では彼が芸能人である事の不憫さに可哀想だなと思っています。それに、こんなおばちゃんで申し訳ないと思ってもいます。』と笑顔で答えた。キム社長は私の話しを真剣に聞いていて残念そうに呟いた。『私がみきさんと先に出逢いたかった』とヒョンさんの顔を見た。ヒョンさんは『だめです!彼女は!』と慌てて言った。それを通訳してくれていたジオンさんが笑いながら『お姉さん!モテ期だね!』とからかった。私は『違うよ!彼等からしたら普通のおばちゃんが珍しいだけよ。ある意味珍獣だから!』と笑って言った。ジオンさんは『珍獣はないよー!』と言いながらも大笑いして、しなくても良いのに彼等に通訳した。彼等もまた笑った。キム社長は笑顔で『みきさんて、何故か人を和ませる力がありますね!あっその指輪、彼からですか?』と聞かれたので『はい。こんな高価な指輪は私には似合わないですよね!嬉しいですけど!これも彼から貰ったんですよ!』と携帯のストラップも嬉しそうに見せた。するとキム社長は不思議そうに言った『え?彼に買って貰ったのってこれだけですか?』とヒョンさんの顔を見た。私は言ってる意味があまり呑み込めず『はい!本当にありがたいのと申し訳ないです』と言った。キム社長は『え?洋服とかカバンとかいろいろあるじゃないですか!』と言ったので『何でですか?必要ないですよ!え?もしかして、私の服装変ですか?』と、ちょっと焦った。キム社長は『いえいえ!そう言う意味じゃなくて。おねだりとかしないんですか?』と聞いたので『しないですよ!ただ、韓国に来る時に彼が飛行機代を出してくれたんですよ!ビジネスクラス!それも息子の分も!驚いちゃって!ね?』と私が息子を見ると『はい!初飛行機で、それも待ってる間も食べ放題で!俺、超感動しました!ヒョンさんありがとう。カムサハムニダ~』と笑顔で言った。私も『カムサハムニダ~』と頭を下げた。皆一斉に笑った。すると、ドアがノックされて秘書の方が入ってきた。

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