一難去ってまた一難!
私は朝早く目が覚めた。と言うか大体この歳になると決まった時間に目が覚めてしまった。あんな事があり相当疲れていたようで、久しぶりに熟睡した。彼は私を背中から抱きしめるように熟睡していた。”今何時だろう?“と短い手を出来る限り伸ばして携帯を取った。“え?まだ6時になってないの〜”と微妙な時間にガックリした。もう一寝入りしよとも思ったが熟睡出来た分、今日に限って寝起きが良かった。今起きたら彼を起こしてしまうと思い、私は昨日の出来事をSNSで見る事にした。ヒョンさんの名前を入力すると、すぐに”殺人未遂事件“などが上がってきた。更に笑えるのが”女侍“なども出てきた。“ちょんまげも刀も持ってないし!”など思いながらニュースを開いてみた。大体同じ内容だったが、1つ気になる記事を見かけた。それは、ある女優さんがこの件についてインタビューに答えている記事だった。記事によると以前にお付合いされていたと噂のあった人らしかった。彼女は私に対して感謝を述べている話で、”私の彼を守ってくれてありがとう。今後このような事がない事を祈ります。“みたいな、解釈によっては恋人がインタビューを受けているかのような記事だった。写真も載っていて私とはまるで正反対の髪の長い、綺麗でセクシーな女性だった。コメント欄を見てみると、“やっぱり付き合ってたんだ”とか”お似合い“とか、そんなコメントが多かった。“もしかして、昨日電話してたのはこの人か?”とちょっと嫉妬してしまった。”こんな歳で嫉妬するなんて!あ~!バカすぎる“と私はすぐに頭の中で打ち消した。その他の記事を見ていると、チェさんもインタビューを受けていた。凄く驚いた事や、私と友人で強くて優しい人と読んでいて恥ずかしくなるぐらい褒めちぎっていた。私達を心から心配しているのが伝わるインタビューだった。昨日会った時を思い返すと嘘じゃないのがわかった。そして、今日ヒョンさんを抜きで事務所が記者会見をするとも書いてあった。“こんなに、ニュースになるなんて、本当にヒョンさんは有名人なんだな〜”と一人確信した。すると、『おはよう』と私の背中に顔を埋めるように言った。『おはよう。まだ早いから寝てても大丈夫よ』と私はそのタイミングで起き上がろうとしたが、彼がギュッと抱きしめてそれを阻止した。私は彼の腕を擦りながら『良く眠れた?』と聞くと、『うん』と眠そうに答えて私の首筋にキスして私の背中にピトッとくっついてきた。”あ~。なんか幸せ!“と一人ニヤついていると彼の携帯が鳴った。彼は渋々携帯を取るとマネージャーさんからだった。最初は寝ながら話しをしていたが、真面目な顔で話しをしていてベッドに腰をおろして話していた。良く聞き取る事が出来ないが“違うよ”とか”なんで?“とかしか聞き取れなかった。私はそっとベッドから起き上がり自分の寝室に向かった。歯磨きをしていると、電話が終わった彼が神妙な面持ちで入ってきてベッドに座った。私は鏡越しに『大丈夫?』と聞いた。彼は一つため息をついて『前の彼女が…』と言ってまたため息をついた。私は翻訳機がなかったのでとりあえず英語で話した。『Ah! Maybe an interview?(もしかしてインタビューの件?)』と聞いた。彼は驚いて『How do you know?(どうして知ってるの?)』と聞いたので『There was an article posted on SNS this morning. It seems like she's worried about you.(今朝SNSに記事が出てたよ。彼女は心配してくれてるみたいだね。) 』と答えた。すると『Didn't you think anything about that article?(その記事みて何とも思わなかった?)』と彼はどこか不思議そうに言った。『It was like an interview with your lover! But the article said that you were grateful to me! She's beautiful.(恋人みたいなインタビューだったよね!でも、私に感謝してるって記事には書いてあったよ!美人さんね!)』と笑って言った。彼は『It seems like there's a lot of fuss about it now. So I got a call to confirm.(今、それが騒ぎになっているらしい。それで確認の為に連絡がきたんだ。)』と彼は泣きそうな顔で言った。『잠깐만 기다려!(ちょっと待ってて!)』と私はリビングにあった翻訳機を持ってきて話した。『本当にいろいろあるね!で?今日記者会見だったよね?その事も話すの?』と聞いた。『今、彼女が何であんなインタビューしたのか事務所サイドから聞いてもらってるみたい。昨日きちんと彼女には断わったのに…!』と彼はまたため息をついた。そして『ごめんね』と私に言った。『あ~!昨日の人か。私は全然大丈夫よ!』と彼の頭をポンポンとして『一難去ってまた一難だね!モテるん男は辛いね〜!』と私は笑いながら言った。彼は真面目な顔で『頭痛い!』と呟いた。私は落ち込む彼の肩を抱いて『神様は乗り越えられる試練しか与えないんだって!これが私達の試練なんだよ!大丈夫だよ!何とかなるから』と言った後にまるでテレビのセリフのようで恥ずかしくなった。でも私は続けて『私達の気持ちが一致しててお互いに信じていれば、何言われても平気だよ!嘘はそのうちバレるしね!だから、今日も一日笑顔でいよう!お腹空いたー!ご飯食べましょう』と私が立ち上がったと同時に後ろから抱きしめられて『ありがとう!愛してる』と彼は言った。『私も』と答えた。彼は笑いながら『私も?何?』とわざと聞いてきたので、『な〜んでしょ?』と彼に軽くキスをして寝室のドアを開けた




