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長い一日の終わり

 夕飯は宅配ですませて、少し家族で談笑し息子のリクエストで花札大会が始まった。まるて昼間の出来事は嘘かのようだった。結果はお母様が優勝だが息子は2位にまで昇格した。そして今日は早めに休む事にして各自部屋に戻って行った。私はシャワーを浴びる為にヒョンさんに手伝ってもらい包帯の上からタオルとビニールを巻いてもらった。私は“ありがとう!シャワー浴びてくるね!”と彼に伝えて寝室に戻った。私はお兄ちゃん達にLINEをいれて、ママ友にLINEをいれた。とりあえず、連絡を入れる所には簡単に説明を入れた。すると次男から電話が入った。今後の予定をひと通り説明して帰国後にちゃんと話すからその時は集合するように伝えた。その後洗面所で化粧を落としシャワーを浴びる為に服を脱ぎ始めた。”ん?“と何か違和感を感じたが靴下を脱ぎ、ズボンを脱ぎ、シャツを脱ごうとして気付いた。手が抜けない!ムリムリ脱ごうと頑張ってみたがポロシャツの袖口が細すぎて無理だった。私は慌ててズボンを履いてリビングに出てみたが誰もいない。私は息子の部屋をノックしてドアを開けると、イヤホンをしたままベッドで爆睡していた。起こそうかと思ったが可哀想なのでそっとドアを閉めた。ひとまずソファに座り考えていた。”ヒョンさんも今日は疲れて寝ちゃったよな〜“と窓の外の夜景を見ていた。私は巻いてもらったビニールとタオルを取ってポロシャツを脱いだ。そしてタオルとビニールを巻き直してみた。タオルは巻けるのだがビニールが上手く固定出来ない!私は輪ゴムで固定しようと上半身下着姿のまま台所へ向かった。ガタガタと扉を開けしめしていると、どこかのドアが開く音が聞こえた。私はとっさに台所でしゃがんで身を隠した。するとヒョンさんのようだった。そっとカウンター越しから覗いて見ると誰かと携帯で話しをしていた。いつもとはちょっと違う早口でどこか怒ってるように聞こえた。内容までは聞き取れないが“違うよ”とか”無理だよ“とかは聞き取れた。私は出て行きずらくて台所で暫くしゃがみこんでいた。薄暗い台所にいた私はいつの間にか、体育座りをしたままウトウトと眠ってしまった。そして夢を見ていた。それはまるで現実のような、昔再放送で見た映画の一部だった。結婚式を挙げてる最中に誰かがヒョンさんを連れて行ってしまい、なぜか周りの人達が拍手で送りだしている。そして私も笑顔で送り出しているのを自分で見ている何とも不可思議な夢だった。そしてそこに地震が起こり慌てて起きた。“あっ!夢だ”と気付くとヒョンさんが心配そうに目の前に座っていた。『どうしたの?こんな所で!それもこんな格好で!大丈夫?』と聞いた。私は英語と韓国語と日本語で状況を伝えた。彼は少し安心したように『驚いたよ!言ってくれれば良いのに!』と言った。私は『電話で何か怒ってるように聞こえたから。出れなくなっちゃった』と笑いながら言った。すると『電話聞いてた?』と真面目な顔で聞いてきた。私は『聞こえてたけど内容とかはわからないよ。どうして?聞いちゃいけない電話?』と聞いた。彼は暫く黙っていてゆっくん口を開いた。『昔の彼女だよ』と言った。私は”ん〜。で?“と気にはなったがあえて聞かなかった。確かに“昔の彼女だよ”と聞いていい気はしないが、お互いにいろんな過去があり経験もあるからわざわざそれを蒸し返して聞こうとは思わなかった。私は『シャワー浴びたいからビニール巻いてくれる?』と笑顔で言った。彼は『気にならない?』とビニールを巻きながら聞いた。『気にはなるけど、聞いてもしょうがないでしょ?ヒョンさんが言いたいならちゃんと聞くよ』と言った。彼は『隠したくないから話すね。僕と寄りを戻したいって言ってきたんだ。今回のニュースを見て私があなたの側にいて守りたいって』と彼は言った。『やっぱりモテるんだね!ヒョンさんの事心配してくれてるんだ。ありがたいね』と私は言った。彼は不思議そうな顔で『彼女の事心配じゃないの?元カノだよ?』と聞いた。『いつでも心配だし、不安だよ!だってヒョンさんモテるんだもん。だけど、そんな事は承知の上で彼女やらせてもらってるから。いちいちヒョンさんの過去にヤキモチ妬いてても、時間がもったいない。だったら私がヒョンさんを信じて笑顔でいたいから』と笑顔で言った。『みきは大人だね』と言ったので、『半世紀生きてきてるからね』と笑いながら言った。彼も笑顔になった。そして冷たくなった私を抱きしめて『心配しないで。ちゃんと自分気持ち伝えて断ったから』と言った。私はちょっとからかいながら『ほんの少しでも、揺れた?気持ち。』と聞くと『微塵も思わなかったよ』と言った。『微塵でも思ったら殺す』と笑って告げると彼は私にキスをして笑った。そして冷たくなった私を抱きしめながら寝室のドアを開けた。『ありがとう』と私がシャワーを浴びに行くと『後で少しだけ飲まない?怪我してるから少しだけ!リビングで待ってるね』と彼は言って『オッケー!』と私はシャワー室に入り熱いシャワーを浴びた。リビングに行くとヒョンさんがテラスでワインを開けていた。『お待たせ!』と空のワイングラスを彼に差出した。彼は笑顔でワインをついで『今日は1杯だけね!』と半分注いだ。乾杯をして一口飲んでテラスのイスに座った。私は息子の翻訳機を見せて『ごめんね!早く韓国語出来るように頑張るからね』と言った。そして続けて言った。『長い一日だったね〜!お疲れ様』と彼のグラスにもう一度乾杯をした。彼は『痛くない?』と私の腕を擦って言った。『少しね!でも私、痛みに強いから』と笑いながら言った。『ねえ?記者会見は明日?』と聞くと彼は頷いた。ちょっと変な空気になりかけたので『私が記者会見しようか?どんな状況だか説明したら私ヒーローになっちゃったりして!』と笑顔で言った。彼も笑顔で『そうかもしれないね!』と私の頭を撫でた。『ねえみき、明日僕も一緒について行って良いかな?』と彼が聞いた。『え?領事館行って警察?社長さんに会うのは一緒だと思ってた。ヒョンさんが大丈夫ならありがたいな!』と私は言って『でも、何で?』と聞いた。彼は『一人で行かせるの心配だし、みきの旦那さんになるから。』と言った。私はちょっと恥ずかしくなり冗談ぽく言った。『そんな事言って〜、私とずっと一緒にいないんでしょ?』と笑った。彼は『何でわかったの?』と本当に驚いて聞いたので、私もその反応を見て驚いて思わず『うそ?』と言ってしまって二人は思わず吹き出した。”何てこったい!愛されてるわ〜“と何だか嬉しくなってしまい彼の頭をクシャっとした。彼も両手で私の顔を潰しながら『ご一緒しますよ!奥さま』と私が何も言えないようにしながら言った。そして『今日も一緒に寝ようね!ダメって言っても無駄だからね!大丈夫。今日は何もしないから!』と笑顔で言って両手を離した。『わかった!OK!寝よう、寝よう』と残っていたワインを一気に飲んだ。彼もワインを飲み干して、私達は今日は彼の寝室に向かった。彼の寝室はいい匂いがして好きだった。二人で歯を磨きベッドに入った。彼は私の手を気遣いながら腕枕をしてくれた。そして彼は頑張って日本語で話してくれた。発音はたまにヘンテコだが全然普通に話していた。私は彼の話しを聞きながら、彼の心地よい声と彼の温もりを感じてウトウトしてしまった。それに気付いた彼は私にキスをして『おやすみ!僕の夢を見てね』と言ってベットサイドライトを消した。そして二人はすぐに眠りに落ちていった。

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