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笑う門には福来る!

 私の作った朝食は好評だった。ありがたい事に完食。ただ、息子はここに納豆がない事だけ残念がっていた。私は皆に緑茶を入れた。”あ~!しばらくこの団らん風景ともさよならか!“などと思いながらお茶を飲んでいた。たぶん皆思っていたのか、先程の食事の時間よりも静かだった。するとお母様が『ともは、学校はいつから?』と息子に聞いた。『9月2日からだよ』と言った。お母様は更に『学校は楽しく行けてるの?』と聞き息子は大きく頷きGooポーズを見せて笑った。お母様も笑顔で頷いた。私も聞いた。『ヒョンさんはいつから仕事?』と彼を見た。彼は『明日からかな。今度始まるドラマの台本の読み合わせと顔合わせがある。』と渋い顔で言った。すると息子が『今度も恋愛もの?韓流ドラマって恋愛もの多いよね!』と言った。確かに多い気はするが、結構シリアスなドラマや社会問題のようなものも多い気はする。彼は『今回は刑事ものらしい。まだちゃんと台本読んでないんだ!』と舌を出して言った。私は『え〜。いちファンとしては見たいな〜!いつから放送?日本で見れるかな?』と聞いた。『ん〜、多分来年以降だね!日本では見れるのかな?今度聞いて見るね』と笑顔で言った。息子が突然『俺も友情出演しようか?』と真面目な顔で言ったので思わず皆吹き出して笑った。『あんたは友情出演じゃなくて、ただのエキストラ!通行人か死体役ぐらいだね!』と私は笑って言った。本当に相変わらず何もわかってない。でも、この何となく淋しい雰囲気の空気には有り難く感じてしまう。私達は出発までの間何をするか相談して、買い物がてらお土産を買いに近くのショッピングモールに行く事にした。もちろん、お母様も一緒に。準備をしていると私の携帯が鳴った。ジオンさんだった。『お姉さん?今家?』『そうだよ!でも今から買い物がてらショッピングセンター行く所よ!』『え〜!あたしも行きたい。今から行くから兄さんにもう少しだけ待っててって伝えて!今行くね!じゃあ!』と一方的に切れた。私はヒョンさんにジオンさんの件を伝えて待ってもらう事になった。私は待っている間、テラスからソウルの街を眺めていた。昼間と夜では本当に違う街に見える。するとヒョンさんが私の横に来て一緒にソウルの街を見ていた。『ねえ、みき! 일본에 돌아가면 아이들에게 결혼에 대해 말할거야?(日本に帰ったら子供達に結婚の事言うの?)』と聞いてきた。私は『うん。きちんと話すよ。どうして?』と聞いた。『왠지 무서워져서!(何だか怖くなってきちゃった)』と彼は言った。私は笑って『子供達が?心配ないよ!괜찮아!(大丈夫よ!)』と答えた。彼は大きく深呼吸をしてから『고마워요.(ありがとう)』と笑顔で言った。夏の風が気持ち良い!こんなにも、のんびりと空や街並みを眺める事なんかなかなか出来ない。きっと今日、日本に帰ったらまた慌ただしい日常が戻って来ると思う。いや!間違いない。でも、前の自分だったら逃げたく現実逃避したくなったはずだが、今は不思議とそんか気持ちにはならなかった。いつもの慌ただしい日常に戻ったとしても、笑顔で頑張れる自信みたいなものがあった。とても楽しみと言って良いかもしれない。人の気持ちとは本当に不思議なものだ。この元気の源はわかっている。今、私の隣でちょっと不安気にどこか淋しそうに街並みを見ている彼のおかげだ。もちろん、毎日楽しくなかった訳でもない。子供達の成長や笑顔、日々の小さなラッキーで幸せを感じてはいたが、そこに更にプラスされる人を愛する、愛される為のパワーが加わるとこんなにも人は無敵になるんだと実感した。私は彼の顔を覗き込んで『淋しいの?笑顔!笑顔!』と言った。彼は『淋しくないの?』と私に聞いた。私は『I'm lonely! But it's not a goodbye forever, right? Next time we meet, we'll see you with a smile and don't hide it from anyone(淋しいよ!だけど、一生の別れじゃないでしょ?次に会う時は誰にも隠さず笑顔で会えるよ!)』と笑顔で言った。『Miki is strong!(みきは強いな!)』と彼も笑った。私は『笑う門には福来る』と日本語で言ったが彼がわかるはずも無い事はわかっていた。案の定『それ、何?』と聞いたので私は『This is a Japanese proverb that says that if you smile, good fortune will come to you.(笑顔でいると福がやって来ると言う日本のことわざよ。)』と笑顔で伝えた。そして続けて『So let's keep smiling even when we're apart! Even if it’s lonely or painful! If you feel like crying, call me! Let's cry together(だから、お互い離れていても笑顔でいようね!淋しくても辛くても!泣きたくなったら連絡して!二人で泣こう!)』と言った。彼は何かを吹っ切ったように笑顔で私を見て『了解!ありがとうごじゃいます』と言ったので、『ございますね!』と私は笑った。彼も笑った。すると後ろの窓が開いて息子がやって来た。『何二人で黄昏てんの?』と笑顔でヒョンさんの隣にたった。私は『見晴らし最高だよ!良く見ときな!』と息子に言うと『確かに!でも、また来るでしょ?』と言った。それを聞いた時に息子はヒョンさんの事をどう思っているのか気になって、”ヒョンさんの事どう思う?“と喉まで出かかったが飲み込んだ。ちょっと聞くのが怖い気がしたから。するとヒョンさんが『また、すぐに来てよ!自分の家だと思ってね』と笑顔で言った。私は興味深く息子の反応をみていた。息子は笑顔で『うん!今度は俺一人で来るわ!』と言った。今回初めて飛行機乗った奴が何言ってんだ!と思ったがどこか自分心の中でホッとしている自分がいて笑顔になった。すると誰かが窓を叩いた。振り向くとジオンさんが立っていた。私は彼等に『レッツゴー!』と二人の背中を叩いた。

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