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 お礼状を出してから1ヶ月間ぐらい過ぎていた。頂いた品物と手紙と名刺はクロゼットの中で何年も着なくなったスーツのように静かに忘れられようとしていた。

 私は毎日同じ日常を慌ただしく過ごしていた。

 あの手紙以降あれだけ気合の入っていた韓国語も、

“3度目の正直”から”2度ある事は3度ある“に変換されるようにご無沙汰していた。

 いつものように仕事帰りに買い物をして帰宅してみると、机の上に新聞と何通かの手紙が置いてあった。

 ”お〜!新聞とってくれたのね!“

いつもは、ポストがまるでそこに無いかのように素通りしてくる息子が珍しくポストの中をとって来てくれていた。

 “さすが高校生!進歩だわ〜!”

とニヤけながら手紙を確認してみると、いつもの請求書の中に見慣れない封筒があった。しかも、AIR MAILだった。住所も英語。

 ”ん?海外に友達いたっけ?“

送り主を確認してみると、英語で“◯◯”と書いてあった。

 ”え?ウソやん!え?何?なんで?返事?え?“

 あまりの動揺と理由がわからない混乱状態でまた洗濯機の渦の中に放り込まれた状態でしばらく手紙を持ったまま方針状態で立っていた。

 『おかえり!何やってんの?』

と、後ろから息子が私を覗きこんだ

 『あっ!おかえり。じゃなくてただいまだった!』

 『白髭みたいに立ったまま死んでんのかと思った』アニメの1場面のはなしだが全然笑えなかった。

 『韓国の◯◯さんから手紙きた』

 『だれそれ?』

 『ほら、前に母がぶつかってわざわざプレゼントと手紙くれた俳優さん』

 『へ〜。今日夕飯何?』

全く興味なし!と言う感じでいつものお決まりの台詞を吐いた。

 “今開けたいが何か間違いだったら、また息子に何を言われるかわからない!”

私は期待半分、疑い半分でまずは夕食の準備にとりかかった。

 他愛も無い話をしながら夕食も終わり、片付けも全て終わりお風呂にも入った。

 『今日も一日終了〜!』とソファに倒れこむと、ソファでYouTubeを見ていた息子が言った

 『さっきの手紙なんだったの?』

 『あっ!忘れてた』

私は慌てて電話の下の引出しから手紙とハサミを持ってきた。

 ”わ〜!何かドキドキするわ。中身切らないようにしなくちゃ“

変な動揺を隠しながら封を開た

 “ん?ハングル文字?英語じゃないんかい!読めん!”

 『母の得意な韓国語じゃん!読んで』と、息子は母が読めない事をわかっているように笑いながら言った

 『いいよ! 愛しのお母さんへ

ぼくはあなたの事が大好きです!』

 『はっ?母〜、間違ってもそれはない!歳考えてから冗談言った方がいいよ!2階いくね。おやすみ!』

 『おやすみ!』

”だよねー!母だってわかっとるわ!“と苦笑した。

私は携帯を手紙にかざしてみた

 “みきさん お手紙ありがとうございます 返事が遅れてすいません ハングルお上手ですね ストラップは気に入って頂けましたか? 今私は韓国で撮影をしています また近い内に日本で撮影があると思うので その時は是非一緒にごはん食べましょう 実は仕事の人達とごはん食べると少しつかれます 仕事以外の人とごはん食べたいです わたしも頑張って日本語勉強します また手紙書いてくれるとうれしいです 私の本当の名前は◯◯です それではまた日本でお会いしましょう”

と、書かれていた

『うそでしょ?』心の声がもれた。

“え〜!ありえへん!意味わからないし!本当?”

 私は彼をウィキペディアで検索してみると、確かに”本名◯◯“とあった

 “ちょっと待って!詐欺師はここまでやらないよね?明日あのマネージャーさんにもう一度連絡してみよう”


半分疑いながらも、韓国語のテキストを引っ張り出していた。

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