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からあげが好き好き大好きすぎて饒舌になっちゃう小鳥遊さん

作者:十日兎月
 これといった趣味や特技もなく、したい事も何もないまま日々を漫然と過ごしてきた少年、羽賀大介は、転校先の高校で無口な銀髪美少女、小鳥遊エリィと出会う。
 エリィは学校でも有名になっているくらいの美少女で、いつも物静かに単独行動ばかりしているせいか、遠巻きに距離を取られつつもクールでカッコいい人と神聖視されていた。そのため大介も自分には縁遠い存在だと思っていたせいもあり、隣りの席でありながら一度も会話を交わした事がなかった。
 そんなある日、たまたま迷い込んでしまった空き教室で、エリィが一人きりで美味しそうにからあげを食べている姿を目撃してしまう。
 話を聞くとエリィは人とまともに話せないほどのコミュ障であり、お昼休みはいつも空き教室で一人過ごしていたのだという。またエリィは大のからあげ好きで、好物のからあげを食べるとテンションが上がってしまうため、その恥ずかしい姿を見られないようにと敢えて空き教室に来ているそうだった。
 話を聞くにつれ、エリィが人嫌いというわけではなく、むしろ人との触れ合いを欲していると感じ取った大介。その後、エリィから友達になってほしいと言われ、大介は喜んで申し出を受け入れる。
 それからは空き教室でひっそり会うようになった大介とエリィ。休日にからあげを食べ回る約束をするくらい親密になっていく二人だったが、思わぬ形でエリィがコミュ障になったきっかけと対峙する事に。
 落ち込むエリィを見て、大介は問題解決に動き出す。すべては、再び笑顔でからあげを食べるエリィの姿を見るために──。
*カクヨムにも掲載中。
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