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歪んだ愛  作者: 時計塔の翁
第一章 出会い。二人の視点
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彼氏くん視点3(彼女との出会い)

 高校に入学して1ヶ月

 僕は指定された2年生の教室に放課後足を運んだ。

 先日入部届けに記載した入部希望の部活の説明会がこの教室で行われる。

 僕は演劇部に入部することにした。

 親友もさそったけど凄い嫌そうな顔をされた。無理強いをするのも良くないのでおとなしく引き下がって単身でこの部活に乗り込むことにしたんだ。


 中に入るとすでに先輩方が座って待ち構えていた。

 

 「やぁやぁやぁ。その青色スリッパを履いてる君は一年生だね?ようこそ演劇部へ!!

 ここにたどり着いた若者は君でふたりめだ。歓迎しよう!!!」


 当時の部長(女性)が僕を見つけるやいなや高テンションで僕に挨拶をしてきた。

 あっけにとられた僕を捕まえ、部長はすでにいた一人目の一年生の横に僕を座らせた。(その後部長は当時の副部長(男)に丸めた台本で小突かれて怒られていた)


 ようやく現状を理解した僕はとんでもないところに来てしまったのではないかと後悔した。

 でもその後数人一年生がやってきた。部長は懲りずに同じような挨拶をあびせ、一年生が面食らってる間に僕らの周りに座らせて行く。その度に副部長は部長にツッコミを入れる。

 それを見ていつの間にか僕は笑っていた。

 それにつられて他の一年生も笑い始めた。

 大丈夫。この部活に入ったら絶対に楽しいはずだ。

 

 結論から言うとその感はあっていた。

 この一年は腹が何度よじれても足りないくらい楽しい一年だった。


 ◇◆◇◆


 高校に入学して2ヶ月

 最終的に僕を含めて10人の一年生がこの部活に入部した。

 男女比は男3、女7。

 先輩方を含めると男1、女9になるのはまぁしょうがないことだ。

 

 部活にも馴染んだころ、いきなり


 「オーディションをします!」


 と部長がみんなに発表した。

 なんのことかわからず首をかしげる一年生。

 見かねた副部長が補足説明をしてくれた。

 まとめるとこうだ

 ・夏の演劇大会に参加する。

 ・台本は事前に2年生3年生で話し合いの結果決めた。

 ・我々演劇部は年齢と役職は関係ないので役者を一年生もやっていい。

 ・しかし役には限りがあるので後日オーディションをして役職を決める。


 この説明を聴いて僕たちは盛り上がった。

 ほとんどの一年生はキャスト(役者のこと)志望でこの部活に入ったのだ。

 僕たちは先輩から20数ページ台本を受け取り、どんな役職があるのか確認し合った。

 男性役はあまりなかったが、なかなか琴線に触れる役があり、僕はこの役をやりたい思い練習にはげんだ。


 ◇◆◇◆


 後日、オーディション


 結果。演劇部に所属している一年男子の中で僕だけ役を貰えなかった。

 僕の声が高いのが原因らしい。

 はぁ、


 こうして僕は裏方チーム、小道具の役職を与えられた。

 そう、彼女と一緒に……


次回「彼女さん視点3」


次回の更新は私情により3/28(日)となります。


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