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歪んだ愛  作者: 時計塔の翁
第一章 出会い。二人の視点
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彼女さん視点1

 私は人と話をすることが苦手です。

 同い年の異性はおろか同性の子ともまともに話ができないんです。

 他人の視線が怖いんです。人の目に映る私は負の対象のように感じて、心のなかで私の悪口を言われてるような気がして。

 ええ、わかってます。そんなの考えすぎだって。わかってます。わかってるんです。

 ……でもだめなんです。

 

 こんな自分だからでしょうね。

 中学の時、友達なんて一人もいませんでした。

 当たり前です。クラスで話してるところなんて誰も見たことがない私なんて誰も仲良くしてくれるわけがないんですから。

 いつしか学校に居場所がなくなった私はだんだん学校を休むようになり、終いには不登校になっていました。

 

 でもこのままではいけない。このままでは私はだめになってしまう。

 そう自分に言い聞かせて、知り合いのいない県外の高校を両親に無理を言って受験させてもらいました。

 自分で言うのもなんですけど私、結構勉強できる方なんです。なので学校の内申点は低かったですけど当日点がほぼ満点だったので無事この高校に受かることができたんです。

 

 ◇◆◇◆

 

 私が高校に入学して数日

 周りには知り合いがいません。

 当たり前です。自分が望んだことなんですから。

 私。勘違いしてました。

 もしかしたらお互い知らない者同士であれば、少しでも会話ができるのではないか。なんで考えてました。

 でも現実はひどいものでした。

 周りの人は同じ中学の友達と思い思い話していて。私の席の周りだけ見えない壁があるように感じました。

 それだけで私の心にヒビが入るのには十分すぎました。

 私の高校生活はこの四方に高く囲まれた狭い暗闇からはじまりました。


 ◇◆◇◆


 私が高校に入学して2週間

 この時期になるとクラス内でグループができあがり始めます。

 いわゆるイケイケの陽キャと言われる人たちと、文化系の陰キャと呼ばれる人たちが主に別れ始めます。

 その2つのグループから何グループか別れ、この狭い教室に大小合わせて6つほどのグループが形成されました。

 

 私はどのグループにも入れませんでした。

 入れてくれようとしてくれる人は何人かいました。

 けど私が断りました。

 怖かったんです。

 人が怖かったんです。

 

 結局私は一年間。このクラスに馴染むことは最後までできませんでした。


次回の投稿は3/25日(木)です。

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