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シオン  作者: 東海林 コウ
4/5

「ゆーちゃんただいまー」


彼は玄関を開けて彼女だろう名前を呼ぶ。そして「ちょっと待っててね。」と言って先に入っていった。数分たって戻ってきた時には「ユーチャン」も一緒だった。ユーチャンは綺麗な人だった。


きっと先程の数分で理由を話してくれたのだろう、彼女も笑顔で迎え入れてくれた。


「座ってて。」


彼女は私をリビングに通したあと、席を外した。リビング、というより居間、といったほうがしくっくりきた。


テーブルを挟んで彼と二人きりになると、さっきまではなかった気まずさを感じた。


「やっぱり…彼女さん嫌ですよね…。」


顔を上げられずに呟く私に「んー、どうだろね?」と彼は茶化した。


「おまたせぇ。」


戻ってきた彼女がもっていたのはガラスの器だった。気まずそうに顔を上げる私に、彼女は微笑んだ。


「梨、食べれる?」


「はい!」


彼は「いいねー」といいながらフォークを取り、一つを私に渡してくれた。


一口食べたら口いっぱいに優しい甘さが広がった。そういえば今日何にも飲み食いしていなかったと思いだし、急にお腹がすいてきた。


「甘…。」

「どう?美味しい?」

「はい!すごく!今まで食べた中で一番甘いかも…。」

「それはよかった!」


と彼女は喜んだ。


「この梨ね、うちで作ったんだよね。」


と彼は喜んでいる彼女を指差して言う。


「梨って作れるんですか!?」


「そうなの、これ!」


ベランダのドアを開け彼女が指さす先には大きな木があった。そしてその周りにも沢山の植物が生きていた。



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