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第四三話:妹犬の兄バカの大学生活(その2)

第四三話:妹犬の兄バカの大学生活(その2)



昼休みの時間となり、オレは省吾と一緒に構内の食堂で昼食を摂ろうと食堂に来て、

受け取った食事を持って席に座った。

基本的に、ここの食堂は広いのだが、少しでも多くの人が早く食事ができるように

と考えられたらしく、6人席ばかりだ。

よって、少人数なオレ達のような状態でも、結局は6人席に座る事になる。

空席を探していると、すぐに空いている場所が見つかり、

省吾がオレの反対側の端に座ったので、オレは対向の真ん中に座った。


座って食事を摂ろうとした所で省吾が誰かを見つけたらしく、オレに

省吾:「なぁなぁ、あれ見ろよあれ!」

とオレの後ろの方を顎を向けてオレを促した。

オレは省吾の言う方向を見てみたが、特に変わった事はなく、

オレ:「ん? ......何だよ? サッパリ分からんぞ?」

と答えた。

すると、省吾は、

省吾:「お前さぁ......ホントに何も知らないんだな......」

と少々呆れながら答えた。

そんな事を言われても、分からん事は分からんだろうに......

もう一度見てみたが、サッパリ分からん。

オレが首を傾げながら前を向いて再び食事に取り掛かると、省吾はオレのそんな姿を見て、

省吾:「ホラホラ、あれだよあれ! 浅生弥生さん、白泉奈菜さん、法泉理香さんの

    大学3年美女トリオだよ!」

あぁ......そういう事か......半ば呆れながら、

オレ;「......あっそ......」

と言い、再度食事を止めて後ろを見ようとしたが、再び食事に取り掛かった。

省吾:「あっそ......って、何とも思わないのかよお前!」

オレ:「別に......さっきも言ったろ? 外見で判断しても意味無いって......」

省吾:「......まぁ......お前の言いたい事も分からんでもないけどさぁ......

    あの人達の姿を見られるだけでも嬉しいじゃんか......」

オレ:「......そんなモンかねぇ......

    オレは注目される側の気持ちを考えると視線を向ける気にはならんよ。」

省吾:「......お前......前に何かあったんか?」

省吾はオレの口振りと仕草が気になったのか、そんな事をオレに聞いてきた。

オレは、高校時代の事を思い出しながら、

オレ:「ん〜......まぁ......色々とな......」

と答えた。

省吾がオレのそんな口振りを聞いて、それ以上オレに何かを聞こうとはしなかった。


食事も半ばまで進んだ頃、省吾が再びオレに向かって

省吾:「オイ! 信也!」

と声を掛けてきた。

少し慌てたような口調だったので気になって省吾の方を見て、

オレ:「......? なんだよ?」

と聞きながら省吾の視線の先を見た。

すると、浅生さん、白泉さん、法泉さんの3人がオレの横を過ぎようとしていた。

そこで、白泉さんと目が合う。

白泉さんは、オレの方を見てにっこりと笑顔を向け、

奈菜:「あら......信也さん、こんにちわ。」

とオレに挨拶してきた。

その声を聞いて、浅生さんと法泉さんもこちらを見て、

弥生:「あら、信也君じゃない。 こんにちわ、偶然ね。」

理香:「信也さん、こんにちわ。」

と2人もオレに笑顔を向けて挨拶をしてきた。

オレ:「あ、白泉さん、浅生さん、法泉さん、こんにちわです。」

と、食事を一時中断して挨拶を返した。

オレ達の挨拶を見て、省吾は呆けた顔をして硬直したままだったが、

弥生:「ここいいかしら?」

という浅生さんの言葉で、省吾が息を吹き返したかのように、

省吾:「どっ......どうぞ!」

と席を立って手を自分の席の横に向けて3人を促した。

浅生さん達は、省吾のその返答を聞いて、

弥生:「それじゃ......失礼するわね。」

と返答しながら、オレの右隣に座り、法泉さんはオレの左隣に座り、

白泉さんは法泉さんの向かいに座った。

弥生:「信也君はいつもここで食べてるの?」

オレ:「や、いつもではないですよ。今日は省吾が一緒だったんで......

    いつもはお袋が作った弁当です。」

理香:「そうでしたか......私達も、いつもはお弁当だったのですが......」

奈菜:「今日は弥生がお弁当を忘れてきたんです。」

白泉さんと法泉さんがそこで浅生さんを見た。

弥生:「やっ......今日は家を出るのに忙しくて、つい.....ね......」

オレ:「浅生さんは結構オッチョコチョイなんですね。」

オレがそんな言葉を浅生さんに向けると、浅生さんは、少し慌てて何かを言おうとしたが、

弥生:「......否定できない自分が悔しいわ......」

と言いながら肩を落とした。

そんな仕草を見て、オレと白泉さんと法泉さんが軽く笑った。

省吾は、そんなオレ達の会話に入ろうにも入れない雰囲気だった為、

そのまま居辛そうに食事を済ませて、席を立った。

省吾:「それじゃぁ、オレはお先に.....」

オレ:「あっ......おい......」

とオレが声を掛けるも、こちらを見ようともせずに手だけ挙げて食堂を出て行った。

周りを見ると、何気にここの席が注目されている。

A男:「おい......あれ誰だよ、法泉さん達と一緒に居るヤツ......」

B男:「ちきしょう......オレなんか声を聞いた事もないんだぞ......」

C男:「羨ましいヤツめ......」

と、何気に知らない男達の恨めしそうな目線がオレに向かってくる。

こりゃ......確かに居辛いなぁ......

どんなに唐変木と言われようと、敵視する目線には敏感なオレだった。

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