表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/103

第三九話:妹犬達の姉達と兄バカ(その3)

第三九話:妹犬達の姉達と兄バカ(その3)



呆けていた女性陣が、そんなオレと法泉さんを見て、やっと正気に戻る。

最初に声をあげたのは皆川さんだった。

沙耶:「ちょっ.......ちょっと待った〜!」

オレと法泉さんが安西さんを見る。

すると、他の女性陣も声を上げた。

詩織:「わっ......わたっ......私もっ!

    信也さんの事が好きですっ!」

オレ:「......はっ?」

理香:「あら......いきなりライバル出現ですわね。」

法泉さんは嬉しそうに話した。

やっ......そこは嬉しそうに話す場面ではないと思うんですが......

目を丸くするオレに向かって、佳山さんがこう言ってきた。

由紀:「みんな......同じ気持ち......」

オレ:「......へ?」

オレがそんな返答をすると、安西さんは立ち上がり、大きな声でオレにこう答えた。

佳苗:「だっ、だからっ! みんな信也君が好きになっちゃったのっ!」

何気に顔が真っ赤だ。

その言葉を聞いた、浅生さん、皆川さん、安西さん、森中さんは顔を真っ赤

にしながら、白泉さんは笑顔で、佳山さんは真顔(ってか、全然表情が変わらない)

で「うん」と頷いた。

そんなみんなを見た法泉さんは、おっとりとした口調で、笑顔になりながら、

オレを見ながらこう答えた。

理香:「あらぁ......ライバルが一気に6人も増えてしまいましたわ〜。」

......法泉さん...... これは笑顔で話す場面なのでしょうか......

そこで浅生さんが立ち上がり、更に顔を真っ赤にしながら、こう答えた。

弥生:「みっ、みんには負けないんだからねっ!」

理香:「私も負けませんわよ?」

あくまでも笑顔で答える法泉さん。

......どこまでもマイペースだな、法泉さんって......

更に白泉さんが座ったまま、行儀よく、こう答えた。

奈菜:「信也さん、覚悟してくださいね。

    私達はあなたを諦めませんから。」

白泉さんも......動じない人だなぁ......



みんなの言葉に驚きながらも、オレは少しづつ冷静になっていく。

理香:「あら......信也さんも結構動じないのですね。」

オレ:「やぁ......驚き疲れただけですよ......」

弥生:「何気に、信也君も度胸あるわよね。」

オレ:「そんなんじゃないですよ......」

逆にここまでなると現実味がないだけだよ、うん。

奈菜:「信也さんは、何故かこういう事に慣れている雰囲気があります。」

オレ:「まぁ......ある意味では慣れているんでしょうか......」

詩織:「どっ......どうしてですかっ?!」

オレ:「ん〜......何というか......

    高校時代......何故かアイドル視された時期がありまして......

    こういうのって、現実味がないじゃないですか。」

由紀:「つまり......みんなに......告白されても......現実味がない......と......」

オレ:「はい...... 申し訳ないですが...... あまりにもとんでもなくて......」

佳苗:「でもっ、でもでもでもっ! これが現実だからねっ!」

安西さんは、オレの言葉で立ち上がり、オレにビシっと指をさし

ながらながらそう答え、皆川さんはオレにウィンクしながら

沙耶:「信也くん、覚悟してねっ!」

と答えた。

そこで、法泉さんが再びオレの首に腕を回し、

理香:「とりあえず......再度先制いたしますわね。」

と言いながら、オレの頬にキスし、オレの首から腕を放した。

それを見ていたみんなは、オレと法泉さんを見ながら立ち上がり、

女性陣:「「「「「「あ〜っ!」」」」」」

と声を上げた。


しっかし......いつもならこういう場面ではリルが嫉妬して寄ってくるんだが......

......とリルの方を見ると、疲れているようで、みんなと寝転んでいた。

......リル......気付いてないんだ......

今後どうなる事やら.......

......と、未だに現実味がない状態の為に、他人事のように考えていたオレだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ