第二話:妹犬との出会い
第二話となりまする。
これで、やっと妹犬が登場いたしまするが、
まだほんのチョットになりまするよ。
第二話:妹犬との出会い
さて、犬を飼う事は決まった訳だが......
オレはどんな犬を飼うのかお袋に聞いてみた。
オレ:「なぁ、お袋......犬を飼うって、どんなのを飼うんだ?」
お袋:「それについてはね、近くに保健所があるから、そこから貰ってこよう
と思うのよ。」
オレ:「あっ、そうなんだ......で、いつ行くんだ?」
お袋:「今週末の日曜日にでも、お兄ちゃんに車で連れて行ってもらおうかな......
って考えてるんだけど......どう?」
兄キ:「うん? ......まぁ、いいんじゃない?」
......と言う訳で、保健所に週末の日曜日に保健所に行く事になった。
......という訳で、その週末の日曜日。
お袋とオレと兄キで保健所に犬を見に、車に乗り込んだ。
兄キ:「いい犬が見つかるといいね。」
お袋:「そうね〜......可愛い子が欲しいわ〜......
母さんは女の子がいいな〜......うちは男ばっかりだし......」
オレ:「......(まぁ、女の子も欲しかったって話もあったしなぁ......)」
兄キ:「......まぁ、いい子がいる事を願ってれば出会えるさ。」
お袋:「そうね〜......どんな子に会えるかしら......」
お袋はホントに嬉しそうに上を見ながらそんな事を呟いた。
オレもまぁ、楽しみではある。
別に妹ラブとかそんな思いじゃなく、基本的に動物好きだからね。
......で、保健所到着。
保健所の外には、犬を見に来た子供連れの家族が何人かおり、色々な犬を見ていた。
そこに、ポツンと保健所の入り口に座るチワワ。
「ん〜?どうしたのかな〜?」と思いながらそのチワワに近づくオレ。
そのチワワと同じ目線になって近づいたが、そのチワワは目に涙を溜めてプルプルと震える。
オレ:「どうした?オレが怖いのかな? 大丈夫だよ、何もしないから。」
そうチワワに話しかけるも、チワワは涙を流して震えっぱなし......
ぬぅ.....ダメかぁ.......
お袋:「可哀想だからコッチに来なさい。中に入りましょう?」
オレ:「......そうだね...... おい、ワンコ、いい飼い主に出会えるといいな。」
そうチワワに声を掛け、オレはお袋と兄キと一緒に、保健所の中に入る事にした。
保健所の中は檻が何個かに分けられ、1日毎に右の檻に移動していくらしい。
そして......一番右の檻に入ると......次は.......
一番右の檻では、大型の老犬が、後が無い事を知ってか、目を伏せ、うつ伏せになっていた。
オレがその老犬の事を気にしていると、お袋が「もう歳だから、貰っていってもね......」
とオレに声を掛けてきた。
寂しいけど、悲しいけど、これが現実なんだな.......とオレは考えながら、他の檻を見た。
すると、そこに居た一匹の白い犬と目が合った。
真っ白なその犬は、オレと目が合うと、耳をピクッと立てて、嬉しそうな顔をした。
姿は何処にでも居そうな雑種の犬だが、眼がクリクリしてて中々に可愛い。
オレ:「お袋......この子がいいんじゃない?」
オレがお袋にそう言うと、お袋もその子を見た。
お袋の視線を感じたのか、その犬はお袋の顔をじっと見ていた。
お袋:「そうねぇ......この子がいいかしら.......
よし、この子にしましょう!」
これが、オレ達家族と妹犬との出会い。
死を目前にしていた犬が、オレ達家族と出会い、運命の下で家族になった日だった。
以上、第二話、妹犬との出会いでした。
何とか、最後の方で妹犬を出す事ができました。
この辺りも基本的には事実です。
保健所にはあれ以来行ってないですよ。
あまりにも可哀想で......ね......
あの場所でオレと妹犬が出会ってなかったら、妹犬もそういう事......
になっていたかもしれないです。
あの時、妹犬の運命も大きく変わりましたが、オレ達家族の運命も大きく変わりました。
次からはだいぶフィクションが入っていくと思いまするよ。
でも、妹犬の名前は実名になるかな......