第二二話:妹犬と旅行に行く(その1)
タッチの差で1日経過.......
今日も今日とて、バイク談義で帰宅が遅く......
また書き貯めしないと......
第二二話:妹犬と旅行に行く(その1)
GW、相沢さんと約束していた1泊2日の小旅行の初日。
勇次、水沢さん、狭山さんと最寄の駅で待ち合わせて、相沢さんの迎えの車を待つ。
リルといつもの散歩のようにリードを繋がずに歩く訳にはいかないので、
とりあえず胴に回すタイプのヤツでリードと繋いで歩いた。
リルはこれから何処に行くのかは分からないにしても、何気に楽しそうだ。
オレは狭山さんにリードを渡して勇次と話していた。
オレ:「なぁ、勇次、何気に大きな荷物を持ってるが、それは何だ?」
勇次:「あぁ、これか? カメラだよ、1眼の。」
オレ:「ぬ? 1眼のカメラなんか持ってたんか?」
勇次:「や、これはオヤジのなんだ。 借りてきたんだよ。」
オレ:「ふむ......」
何気にカメラバックを持つ勇次は嬉しそうだ。
そう言えば、前回リルを撮っているカメラマンを見ながら関心してたよな......
オレ:「もしかして、前々からカメラには興味があったんか?」
勇次:「いや...... まぁ、ガキの頃、オヤジが撮る写真を見るのは好きだったが、
特にそこまでは興味はなかったんだよ。
でも、前回のカメラマンを見た時にその時の事を思い出してな。
オヤジに頼んで1台借りてきたんだ。」
オレ:「なるほどね〜......」
1眼のカメラか......相沢さんから貰ったリルの写真とか、普通のデジカメじゃ撮れない味
みたいなのはあったよな.....確かに。
そんな話をしていると、相沢さんの車が到着した。
オレ:「......」
玲子:「......」
勇次:「......」
美紀:「......すご〜いっ!」
や......凄いのは分かるよ。でも、これは......声が出ないな.......
こんなの実物を見たのは初めてだよ。
やって来たのは物凄く長いリムジンだった。
香織:「みなさん、おはようございます。
お待たせいたしました、お乗りきださいな。」
美幸:「みなさん、信也様、おはようございます。」
オレ:「あっ、おはようございます。よろしくお願いしますね。」
美紀:「凄いね〜! こんなの1度でいいから乗ってみたかったんだ〜!」
玲子:「......まぁ、こんなの普通には乗る機会なんかないもんね......」
勇次:「だよな......」
などと話しながら、狭山さん以外はみんなオドオドしながら車に乗り込んだ。
何気に狭山さんは度胸があるな......
あ、天然なだけか......
香織:「リルちゃん、おはよう〜、今日も可愛いわね〜!」
相沢さんはリルを自分と浮島さんの間に座らせて嬉しそうにリルの頭を撫でた。
浮島さんもリルの頭を撫でながらリルに挨拶をしていた。
リルも嬉しそうな表情を浮かべ、2人の間に座っていた。
その向かいに、狭山さん、オレ、勇次、水沢さんの順に座っており、
真ん中にはテーブルもあれば、浮島さんの横にはテレビも冷蔵庫もある。
勇次:「これは凄いな......」
玲子:「だね......」
オレ:「何ていうか...... バスでもこんなの珍しいよな......」
美紀:「ソファーがふかふかだ〜!」
4者4様の感想が出る。
狭山さんは相変わらず嬉しそうで、オレや勇次や水沢さんは未だに緊張気味だ。
香織:「みなさん、何かリクエストはございますか?
とりあえず、コーラとお菓子をお出ししますね。」
相沢さんがそう言うと、浮島さんがコーラとお菓子を出してテーブルに置いてくれた。
とりあえず、お菓子は普通のポテトチップスなんかだったのでチョット安心。
オレ:「で......これから向かう場所って?
香織:「はい、これから向かう場所は那須の別荘ですわ。
庭も広くてリルちゃんも思いっきり走って遊べるとおもいますわよ。」
勇次:「那須か...... 久しぶりだな......」
玲子:「そうね〜......」
美紀:「楽しみ〜!」
オレ:「ん? みんな行った事あるんか?」
勇次:「あぁ、オレや玲子は中学時代の遠足でな。」
美紀:「私も〜!」
オレ:「なるほど......」
香織:「今の時期は少し肌寒いかもですが、天気はいいみたいですので、
皆さん、楽しみましょう。」
オレ:「うん、よろしくお願いしますね。」
......という感じで、リムジンで那須の別荘へと向かった。
リルはこれから行く場所が分かるのか、とても嬉しそうな顔をしていた。