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第二十話:妹犬と旅行の約束をする

第二十話:妹犬と旅行の約束をする。



そんな会話がなされている事自体に全く疑問を持たないオレは、

オレ:「ところでさ......」

とオレがみんなに質問を振る。

そんなオレに、

勇次:「......お前は......」

と溜め息を漏らしながら勇次は腕組みをしながらオレを白い目で見た。

オレ:「やっ、だからさ......オレ一つ聞きたい事があるんだけど......」

玲子:「(めげちゃだめよ! 美紀!)」

美紀:「(うんっ! 頑張るっ!)」

香織:「(応援してあげますから頑張りなさい、浮島さんっ!)」

美幸:「(はいっ! 必ず射止めて見せますっ!)」

何だか不穏な空気が流れ、オレは少し怖気づくが、それでも、

何とか質問はしないと......と考え、みんなの視線がオレの方に向いた事を機に、

質問を始めた。

オレ:「や、さっき、相沢さんが言ってた事だけど......

    何でリルの写真がクラスのみんなに渡ってるんだ?」

香織:「あぁ、その事ですの......

    前に私が信也さんから頂いたリルちゃんの写真が、私達のクラスの間

    でかなりの人気を博してますの。

    それで、今ではクラスの女子はみんなリルちゃんの写真を持ってますのよ。」

オレ:「......いつの間に......」

オレは少し驚きながらもみんなを見る。

玲子:「私もあの後、美紀から貰ったし、何気に人気出てるのよ、リルちゃんは。

    こんな可愛いんだもん、人気が出て当然よね〜っ。ね〜っ、リルちゃん!」

美紀:「ホント、リルちゃんは可愛いもんね〜!

    私もリルちゃんの事、今までよりも大好きになっちゃった!」

香織:「今日はリルちゃんにお姉さんが沢山できましたわね。

    リルちゃん、これからもお姉ちゃん達と仲良くしましょうね〜!」

そう言いながら、水沢さん、狭山さん、相沢さんはリルの頭を撫でたり抱きしめたりした。

リルはみんなに頭を撫でられて、照れくさそうな笑顔を見せた。

そんなリルとみんなの姿を見ながら、少し照れくさく思いながらも、オレは嬉しくなった。

リルはホントみんなに愛される子だ。オレの自慢の、可愛い、大切な大切な妹だよ。


香織:「信也さん、リルちゃんとの素敵な時間をありがとうございました。」

オレ:「いえいえ、リルの写真、オレにもくださいね。」

香織:「勿論ですわっ!

    ......それでですね......あの......お願いがあるんですの......」

オレ:「? 何ですか?」

相沢さんは少し胸の辺りで手をモジモジさせながらも、意を決して、

香織:「時々、リルちゃんと遊びに来てもよろしいでしょうか?」

とオレに問いかけた。

オレ:「ん? いいですよ?

    とりあえず、1週間くらい前に言ってもらえれば大丈夫ですよ。」

香織:「あっ、ありがとうございますっ!

    それでは、今度のGWの時にでもリルちゃんをお借りしますわねっ!」

オレ:「へっ? 借りる?」

香織:「はいっ! リルちゃんと高原に行ってみたいんですのっ!」

相沢さんは少し夢見心地な感じで、手を胸の前で組んで話した。

オレ:「う〜ん......それは...... 流石に貸すというのは......」

リルを貸すのは流石に困ってしまう。最低限、お袋にも聞かないと......

香織:「でっ、でしたらっ! 信也さんもご一緒にっ......!」

オレ:「うん? まぁ、そういう事なら......

    家族の誰かも一緒なら大丈夫ですよ。」

香織:「あっ、ありがとうございま......」

オレの言葉を聞いて嬉しそうに返答する香織をわき目に、

美紀:「ずっ、ずるいっ! はいはいは〜いっ! 私も一緒に行きた〜いっ!」

と、美紀が声を上げながら手を高く上げた。

香織は美紀の方を見て、少し驚きながらも、

香織:「えぇ......いいですわよ? 水沢さんと佐伯さんはどうしますか?」

と、返答しながら、勇次と玲子を見た。

玲子:「えっ? 私達も行っていいの?」

勇次:「まぁ......タダで行けるんならオレも行ってみたいかな......」

香織:「遠慮は要らないですわよ? うちの別荘に行くだけですから。

    みなさんの都合が宜しければ、1泊2日でご招待いたしますわ。」

勇次:「おぉ! 流石はお嬢様! 豪気だねぇ〜!」

玲子:「流っ石ぁ〜! 水沢さん、ありがとう〜!」

香織:「この程度の事は大した事ではありませんわよ。

    それよりも、リルちゃんと高原で遊ぶのが楽しみですわっ!

    ......それと、みなさん、私のことは香織で構わないですわよ?

    これからは友人としてよろしくお願いいたしますわっ!」

玲子:「うん、私達の事も呼び捨てで構わないよ!

    これからもよろしくねっ!」

美紀:「よろしく〜っ!」

勇次:「よろしくな。」

オレ:「......よろしく。」


何気にGWの予定が決まったオレ達だった。

まぁ、小旅行に行けるのはオレも嬉しいからな。

高原なら、リルも楽しんで遊べるだろうから、これはいい話だと思うよ。


しかし、信也は大事な事を忘れていた。

リルだけではなく、例えリルと一緒でも、自分の写真がクラスメイト(しかも女子)

にバラ撒かれる事がないように止める事を.......


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