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第十九話:妹犬の写真を撮る

第十九話:妹犬の写真を撮る。



そんな狭山さんと浮島さんの姿を見た後、相沢さんが「ハァ......」

と溜め息を漏らしながら、

香織:「そろそろ、リルちゃんの可愛い写真を撮りましょう。」

と言った。

玲子:「そうね、私もカメラ持ってきたんだ〜!」

美紀:「......そうね......」

美幸:「......はい、お嬢様......」

みんなの同意が得られた事で、カメラマンが動き出し、リルを撮影する準備を始めた。


オレと勇次はリルから離れてカメラマンの横に立つ。

カメラマンはファインダー越しにリルを見ながら写真を撮る。

水沢さんと狭山さんも自分で持ってきたデジカメで写真を撮り始める。

玲子:「う〜ん......ちょっとリルちゃんの表情が固いね〜......」

美紀:「そうね〜......」

オレ:「う〜ん.....

    リル〜、可愛い顔して〜」

オレがリルにそう言うと、リルは小首を傾げて目を細め、可愛い顔のポーズをする。

玲子:「キャ〜っ! やっぱり可愛い〜っ!」

美紀:「シャッターチャーンスっ!」

そう言いながら、水沢さんと狭山さんもカメラマンと一緒に写真を撮り始める。

香織:「やっぱり可愛いですわっ!

    信也さんが声を掛けるとホントに可愛い顔をしますのね。」

オレ:「だろ〜? もう、狙ってるように可愛い顔するよな〜、リルは......」

そういいながら、オレは一人満足顔でリルを見つめた。


美紀:「今度は信也くんも一緒に入ってよ!」

オレ:「うん? オレも一緒? やっ......オレはいいよ......」

玲子:「いいからいいからっ.......!」

と玲子はオレの背中を押してリルの傍に行かせる。

オレは観念してリルの傍に座り、リルを横から抱きしめる。

リルはオレに抱きしめられて嬉しそうな顔をする。

美紀:「む〜っ! ......でもリルちゃんが可愛いから許すっ!」

美幸:「信也様......笑顔が素敵ですわっ!」

勇次:「もう周知の事実だから隠すつもりないのな......浮島さん......」

香織:「仕方がないですわね......」

目をハートにしながら呟く浮島さんを横目に見ながら、

勇次と相沢さんはそんな事を呟いた。


その後、一人一人がリルの横に座ったりしてリルと一緒に写真を撮った。

勇次だけは少し表情が固かったが、リルに頬を舐められた写真を撮られて、

水沢:「ナイスリルちゃん! 勇次のレアな写真が撮れたよ〜!」

と、水沢さんが喜んでいた。

後で見せてもらうと、勇次が何気に優しい顔をしてリルの方

を見て頭を撫でている写真が撮れていた。

確かにレアな写真かも......



玲子:「しっかし、やっぱりリルちゃんと一緒だと信也って全然別人みたいね......」

オレ:「そんな事はな......」

美紀:「だよね〜...... リルちゃんには物凄く甘いし、

    しかも『愛してる』なんて素で言っちゃうんだもんね〜......」

オレ:「や、それはべ......」

香織:「そうですわね〜...... 何気にレアな信也さんの姿も沢山撮れましたわよ?

    これがクラスの方々に渡ったら、信也さんの印象もかなり変わる

    と思いますわね......」

オレ:「......なんでそんなこ......」

勇次:「良かったじゃないか、これでオレよりも怖がられるなんて事

    もなくなるかもよ?」

オレ:「オレは別にそん......」

玲子:「そうなったら、美紀のライバルが沢山増えるかもしれないから、

    美紀は頑張らないとね!」

美紀:「うんっ! 頑張るっ!」

香織:「......浮島さんも頑張りなさい? 藤崎さんはいい方のようですからね。

    動物に好かれる方に悪い方はおりませんわよ?」

美幸:「はいっ! お嬢様っ!」


そんな狭山さんと水沢さん、浮島さんと相沢さんの姿を見た勇次とオレは、

勇次:「感想は?」

オレ:「......最後まで言わせてくれよ......」

勇次:「......お前なぁ......唐変木にも程があるぞ.......」

なんて会話をしていた。


そんなオレ達を見ていた狭山さんと水沢さんは、

美紀:「信也くん、分かってくれてないよぉ......」

玲子:「美紀......大変だねぇ......」

と美紀を抱きしめながら玲子は慰めて友情を深め、

そして、同じくオレ達を見ていた相沢さんと浮島さんは、

香織:「......大変な方を好きになりましたわね、浮島さん......」

美幸:「......めげませんわっ! お嬢様、いつかきっと射止めてみせますっ!」

と、決意を新たにしたりしていた。


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