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迷路  作者: こもり屋
5/9

第五話

 そう。家から出た後もそこは『迷路』だった。

 世界が――――――――――――迷路になっていた。

「…………ん? お前知らなかったの?」

 友人はあっけらかんとそう言う。

 これでは、

 スーパーマーケットにいつ辿り着くかも分からない。

 コンビ二にいつ辿り着くかも分からない。

 ファミレスにいつ辿り着くかも分からない。

 僕はただ迷う。

 回り廻って、また巡る。

ぐるぐるぐるぐる、と。

「でもさ」

 友人は絶望の淵にいる僕に声を掛ける。

 そして迷わず、はっきりとこう口にする。

「世界がこんなになってもそこまで不満は無いんだよな」

 いや。

 そんな訳が無い。

 そんな事がある訳無い。

 反対意見を示す僕に友人は「だって…………」と続ける。

「人生なんて所詮『迷路』みたいなものだろう?」

 僕は、ショックのあまり声が出なかった。


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