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会社案内

作者: 曲尾 仁庵
掲載日:2026/05/25

 株式会社ヒューマンレジリエンスにようこそ。ここでは弊社の創立からの歩みをご紹介いたします。地域の皆様と手を携え、共に発展してきた地元密着企業の歴史を是非、ご覧ください。


 皆様もご存じの通り、株式会社ヒューマンレジリエンスは十六~十九歳の少女五人で構成されるガールズバンドです。ボーカルの山村を中心に、ギター滝川、ベース清田、キーボード三木谷、ドラム九条とそれぞれ担当しています。また、各人のソロ活動にも力を入れており、滝川は上方演芸大賞奨励賞、清田はゴールデングローブ賞、三木谷は中原中也賞、九条はモンドセレクション金賞を昨年受賞しています。先日全国ニュースにもなりましたが、山村がオークスを制して自身初のG1タイトルを獲得したことは記憶に新しいかと思います。


 そんな株式会社ヒューマンレジリエンスは今から八十年前、長野県の山奥の小さな村で産声を上げました。しかし戦後間もない長野の寒村は貧しく、両親はまだ幼かった娘を連れてドミニカ共和国へと渡ります。開拓民として日々荒野を耕す中で、ヒューマンレジリエンスは逞しく育っていきます。

 あっという間に年月は過ぎ、幼かったヒューマンレジリエンスが中学生になったとき、一つの転機が訪れます。新たな才能を求めてドミニカを訪れていた英雄、力動さんがヒューマンレジリエンスの恵まれた体格と天性の格闘センスに目を付け、自らが主宰するプロレス団体に誘ったのです。当時、一家の生活は苦しく、ヒューマンレジリエンスは家族の生活のために力動さんの申し出を受け、中学の卒業と同時に日本行きの船に乗りました。

 日本に着くとすぐに、ヒューマンレジリエンスはめきめきと頭角を現し、兄弟子でありライバルでもあったジャイアント馬場園と共にマット界を席巻します。わずか三年で全日本タイトルを奪取、外国人レスラーをバックドロップで次々とマットに沈める姿は、当時の日本人に勇気と希望を与えました。

 ヒューマンレジリエンスの快進撃は止まらず、やがて舞台は世界へと広がりを見せ始めます。ショービジネスの本場、アメリカに渡ったヒューマンレジリエンスは、後の人生を決定づける一人の男と出会います。男は人懐っこい笑みを浮かべ、こう話しかけました。


「インドネシアでエビの養殖をやらないか?」


 必ずもうかる、というその男の言葉を信じ、ヒューマンレジリエンスは全財産を男に託します。男と固い握手を交わし、ヒューストン空港で別れたヒューマンレジリエンスは、男からの連絡をじっと待ちました。一週間が経ち、一か月が経ち、一年が経って、連絡は、ありませんでした。何ということでしょう、ヒューマンレジリエンスが信じたあの男は、詐欺師だったのです。男とは連絡も取れず、無一文になったヒューマンレジリエンスに世間は冷たい視線を浴びせました。金の切れ目が縁の切れ目とばかりに、友人だと思っていた人々はあっさりと去っていきました。ヒューマンレジリエンスは失意の底でアメリカを離れ、故郷へと帰るより他にありませんでした。

 全てを失ったかに見えたヒューマンレジリエンスでしたが、故郷である長野は優しく出迎えてくれました。ヒューマンレジリエンスは人々の温かさに感動し、地元の役に立つべく市長選への立候補を決意します。支援者を募り、手が腫れるほどに握手を繰り返し、声を嗄らして政策を訴えた結果は、あえなく落選。ヒューマンレジリエンスは再び失意のどん底に落とされます。引退さえ口にするヒューマンレジリエンスの前に現れたのは、かつてのライバル、ジャイアント馬場園でした。馬場園は虎のマスクを差し出し、ヒューマンレジリエンスに告げます。


「これを付けてもう一度挑め。少林寺三十六房に」


 ヒューマンレジリエンスは涙を浮かべ、虎仮面となって少林寺の過酷な試練に挑みました。襲い来る刺客を次々に退け、ついに悪の首領を討ち果たしたヒューマンレジリエンスは、その功績を称えられ、特級厨師の資格を授けられます。日本人初の特級厨師となったヒューマンレジリエンスは戦いの虚しさを抱えながら日本に帰国し、長野で小さな中華料理店を始めました。四川の神様直伝の麻婆豆腐は口コミで評判を呼び、行列ができる名店へと成長します。ヒューマンレジリエンスは多数の弟子を育て、中華料理の伝道師として日本での確かな地位を築き、やがて長野の片隅でひっそりと始めた店は全国に千二百店舗を構える一大チェーン店へと成長していくことになるのです。


 いかがでしたか? 弊社の歴史を紐解くと、今から想像もつかない激動の時代を潜り抜けてきたことがお分かりいただけたかと思います。もし少しでも興味を持っていただけたなら、是非エントリーシートに『ヒューマンレジリエンス』とお書きください。一緒に働き、共に成長する新たな仲間を、私たちはいつでも歓迎いたします。

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